近年では、業務にさまざまな種類のネットワーク機器を使用するケースが増えてきています。機器の導入によって業務効率化を図れる一方で、それぞれのアップデート管理が発生するため、情報管理の担当者の負担は大きくなります。この記事では、アップデート管理を効率化するためのポイントについて解説します。

目次

■機器の増加、サービスの多様化によるネットワークの複雑化

近年ではスマートフォンやノートPC、プリンタなど社内ネットワークに接続する端末が増加していることで、ネットワークの全容把握は困難となってきています。

例えば、従業員が営業先から社内システムへ接続する、さまざまなIoT機器による収集データが社内に流入する、などネットワーク上では常に多様で膨大なデータが行き交っている状況です。また、基幹システムを社内ではなく、パブリッククラウドに移行している環境も少なくなく、そのようなネットワークも日々拡大し続けています。

このように、企業のネットワークにおいては、機器の増加やそれに伴うセキュリティ対策の強化など、複雑化が避けられない状況です。ネットワークが複雑になればなるほど、管理対象となるものも増えることから、情シスなどネットワーク管理を行う担当者の負担も増加しています。

では、具体的にはどういった業務が負担に繋がっているのでしょうか。続いては、情報システム管理の業務工数を圧迫している「システムアップデート管理業務」を紹介します。

■システムアップデート管理業務が情シス業務の工数を圧迫している原因

ここでは、情シス業務の工数を圧迫している主な原因の1つであるシステムアップデート管理業務について解説します。

各ネットワークにつながっている機器の状態の把握が難しい

使用する機器が増えると、ネットワークに接続する数も多くなるため、機器状態の把握が難しく、ネットワークの設定に関する見落としやミスが多くなってしまいます。また、ネットワークに関する情報はエクセルのようなツールを使って間接的に集計・管理・把握しているケースも少なくないため、担当者の手間や工数も増えてしまいます。企業によっては人材不足に悩んでいるケースもあり、そのような場合は業務の属人化も進むためより機器の状態の把握が難しくなっています。

機器によっては複数ベンダーのものが混ざってしまうため、管理しにくい

新たに性能の高いネットワーク機器を選択して導入したことや、システム担当の変更によって取引するベンダーが変わったことなどによって、複数ベンダーのネットワーク機器が設置されているケースは珍しくありません。一方で、複数ベンダーとなると、機器によって運用方法が異なるため、一括で管理するのが難しくなってしまいます。

また、上記以外にも、複数のベンダーの機器が混ざってしまうケースもあります。例えば、医療系システムの場合、電子カルテに関するシステムを導入する際、動作を保証するために、システムで使えるネットワーク機器を固定しているケースがあります。機器が固定されると、AシステムにはA機器を、BシステムにはB機器をといった形で個別最適でシステムが積み上がるため、機器の統一ができなくなってしまいます。

複数のベンダー機器からなる煩雑な管理から脱却し、情シスの業務負担を低減するためには、ネットワーク管理を効率化するシステムの導入が必要不可欠です。続いては、システムアップデート管理を効率化する3つの機能について解説します。

■システムアップデート管理を効率化する3つの機能

ここでは、アップデート管理を効率化するために求められるシステムの3つの機能を解説します。どのようにすれば情シスの負担を低減できるのか、ぜひ参考にしてください。

ネットワークの全体構成や状態を自動的に把握し、一元化する

システムアップデート管理を効率よく行うためには、ネットワーク接続機器や端末をリアルタイムで把握し、一元化する機能が必要です。近年では、ネットワークの情報を自動収集し、メーカーの違いに関係なく幅広い機器の構成や状態を把握できるツールもあります。ネットワークの全体構造を把握していることで、それぞれの機器のアップデート状況が一目でわかり、まだ更新が完了していない機器を探す手間や一台ずつ作業しなければいけないといった手間の削減にもつながるため、管理も行いやすくなります。

すべてのベンダーのネットワーク機器をマルチ管理する

管理業務を複雑なものとしている原因の1つがベンダーの違いです。ベンダーが異なることにより、それぞれの機器を一括で管理することが難しくなりますが、マルチ管理できる機能があれば、ベンダーごとに異なる操作を行う必要がなくなり、業務工数の削減につながります。そのため、負担を軽くするにはすべてのベンダーに対応し、一括管理ができる機能が必要です。マルチベンダー対応の管理サービスを提供している企業も少なくないため、そういったサービスを導入することも1つの方法だといえます。

タスクの登録によるバックアップ・アップデートの自動実行

事前にタスクを設定し、スケジュール登録できることも大切です。タスクとは、機器の操作などを実行する単位のことで、設定することによってバックアップ・アップデートや深夜・早朝の作業を繰り返し自動実行できるようになります。

■情報収集・管理の自動化ができる「AX‐NM」

ここでは、ネットワーク機器の情報収集・管理の自動化を可能にするサービスとしてアラクサラネットワークスが提供する「AX-Network-Manager(AX-NM)」を紹介します。

AX‐NMでは、他社のネットワーク機器も含めたネットワーク情報を自動的に収集します。構成の変更も自動把握してくれるほか、ネットワーク完成図書の作成や一元管理などにも対応しているため、情シス業務の効率化が可能です。また、アラクサラネットワークスが提供するネットワーク機器であれば、一括でのアップデートにも対応しています。

さらに、操作のしやすさもAX‐NMの特徴の1つです。
ネットワーク機器の管理はコマンドで行うのが一般的であるため、専門スキルを持った担当者以外が行うことは困難だといえます。このことも管理業務を面倒なものとしていました。
AX‐NMは、直感的な操作や情報把握が可能となるGUIによって機器の管理を容易に行えるようにしました。そのため、より幅広人材が管理業務を行えるようになり、負担軽減につながります。

複数ベンダーが混在しているネットワーク環境を一元管理したい、ネットワーク機器に不慣れな社員でも設定変更ができるようにしたい、とお考えの企業担当者の方は、ぜひ一度「AX-NM」の利用を検討してみてはいかがでしょうか。

「AX-Network-Manager」に興味を持った方は、こちらのページもご覧ください。
https://www.alaxala.com/jp/products/AX-NM/AX-NM.html