企業の中には、ネットワーク環境が複雑化し、ネットワーク完成図書の制作にも時間がかかっている、作成にかかる業務が属人化しているケースも多いのではないでしょうか。業務の属人化は、ブラックボックス化につながり企業全体に悪影響を及ぼす可能性もあります。この記事では、ネットワーク完成図書の作成に手間がかかる原因から、それを解消する方法などについて解説します。属人化解消にもつながる内容となっているため、ぜひ参考にしてください。

目次

■ネットワーク完成図書の作成に手間がかかるため、ネットワーク管理が属人化しやすい

近年では、社内ネットワークに接続する端末が増えたことによって、ネットワークの全容把握が難しくなっている企業も少なくないでしょう。また、それによって、ネットワーク完成図書の作成に手間がかかるようになり、ネットワーク管理業務が属人化しているケースも少なくないと考えられます。

ネットワーク完成図書に記載する情報が多い

ネットワーク完成図書の作成が属人化につながりやすくなる原因が、記載する情報の多さにあります。ネットワーク完成図書には「システム完成図書」と「工事完成図書」の2つがあり、それぞれ目的や記載する情報が多く、すべてを網羅したネットワーク完成図書を作るのに相当の手間と時間が必要になります。

システム完成図書とは、システムの電気・機構・能動的な動作や振る舞いに関する情報を記載したシステムとしての完成図書のことです。顧客の要求やその要求を実現する方法、システムの基本運用方法や運用時に異常が発生した際の例外操作など、システムが維持するために最低限必要となるための情報が記載された図書であることが重要となります。

一方の工事完成図書は、システムを取り付ける際の電気設備取付工事に関する情報を記載している完成図書です。機材リスト、型名、メーカ、員数、設定といった、対象となるシステム機材構成要素の有無などが記載されています。

このようにシステム完成図書、工事完成図書ともに記載する情報が多く、全ての情報をカバーしたネットワーク完成図書を作成するには、かなりの時間と手間が必要になります。情報量の多さから作成の難易度が高いため、対応できる人が限られてしまい、属人化にもつながりやすくなっています。

最新のネットワーク接続情報に更新するのが手間

ネットワーク管理業務が属人化、複雑化する理由はネットワーク完成図書の複雑さだけではなく、使われる機器が増えたことによって、接続情報が変更される度に都度更新しなければならなくなっていることも挙げられます。

最新の状態を毎回確認するとなると業務の工数も増えてしまい、変化やトラブルが起こるたびにネットワーク完成図書の作り直しが発生します。

■情シスの属人化解消にはネットワーク完成図書の自動作成が必須!

ネットワーク管理業務の属人化、複雑化を解消し、効率化するにはネットワーク完成図書の作成にかかる手間を無くすことが非常に重要です。ここでは、ネットワーク完成図書の手間を無くす方法について紹介します。

ネットワークソリューションによるネットワーク完成図書の作成

ネットワークの管理が複雑で属人化している状況では、事故やトラブルの発生リスクが高くなります。一方で、ネットワークソリューションによって業務効率化が実現すれば、トラブル防止だけでなく、空いた時間でコア業務にも集中できるため、生産性の向上にもつながります。

ネットワークソリューションを活用して、ネットワーク完成図書を作成することによって、手間をかけずに最新の状態を把握できるようになるため、属人化の解消につながります。例えば、ネットワーク構成に関する最新情報の一元管理が可能となるデータベースを用意すれば、日々の運用管理業務を効率化することが可能です。また、トポロジーマップ、機器設定情報(パラメーターシート)、コンフィグといった情報をワンタッチでドキュメント出力し、即座に最新状態のネットワーク完成図書を制作できるようにすることも、ネットワーク管理業務を効率化するためには重要です。

続いては、ネットワーク完成図書の作成にかかる負担を軽減したい企業におすすめのネットワークソリューションを紹介します。

■シンプルな操作で管理可能な「AX‐NM」

先ほども説明しているように、完成図書をよりシンプルに作成できるようにすることが、ネットワーク管理業務を効率化するには必要不可欠です。効率化に向けたネットワークソリューションは各社から提供されていますが、ここでは、シンプルな操作方法で完成図書の作成が実現する「AX-Network-Manager」を紹介します。

AX-Network-Managerは、マップ上でVLANの設定状況の確認できるほか、スタンダードライセンスを適用することで、追加、変更、削除といったVLANの編集をすることが可能です。既存VLANの延伸設定や変更は、簡単にできるため、単純なネットワーク変更作業であれば、ネットワークに不慣れな人員でも対応できるため、業務が属人化しにくい環境を構築できます。

例えば、マップから既存のVLANを延伸設定する場合、以下のステップで行うことができます。

  1. 回線を選択して詳細情報を表示させる
  2. 設定したいVLANを選択するとその範囲がハイライトされる
  3. VLANを延伸したい装置を選択(複数選択も可能)
  4. 正面パネルからVLANを設定したいポートを選択

AX-Network-Managerを活用すれば、ネットワーク管理にかかる負担が軽減され、ネットワーク完成図書の作成も容易になります。

「AX-Network-Manager」に興味を持った方は、こちらのページもご覧ください。
https://www.alaxala.com/jp/products/AX-NM/AX-NM.html