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アラクサラの監視・制御ソリューションで
オフィスや公共施設を次世代社会インフラに進化

SUMMARY

高機能化が進むオフィスや公共施設の通信情報網。増加するインテリジェントビル、そして高性能で環境負荷軽減を実現するスマートビルは、今後の都市計画や社会インフラ構築の中で、重要な役割を担うと考えられます。アラクサラでは、大規模社会インフラを構築してきた実績と技術を背景に、ネットワーク・パーティション、ロングライフソリューション、フォールト・トレラント、マルチキャストなどのソリューションを組み合わせた監視・制御ソリューションを実現。統合ネットワーク環境により、次世代インフラを担うオフィス・公共施設を提案しています。

新たな社会インフラとしてオフィス・公共施設の高機能化が進む

日本経済が復興から拡大へ、大きく踏み出そうとしている現在、改めて社会インフラのあり方が問われています。ここでいう社会インフラとは、水道やガス、交通網などをすべて包含する「都市」そのもののこと。人々が働き、生活するビル設備も含まれます。特に、近年大きく進歩を遂げているスマートビルは、重要な社会インフラとして注目されています。
スマートビルとは、ひとことでいえば、完備されたネットワーク網を持ち、エネルギー効率良く、環境負荷を軽減して一元管理されながら、高度な情報通信を実現するビルのこと。インテリジェントビルとも呼ばれ、非常に高度なセキュリティ機能を備えていることも特徴です。
そしてスマートビルの増加と共に、従来のオフィス・公共施設も高機能・高性能化が進み、都市機能の中でその重要性はますます大きくなっています。今こそ、大規模なネットワークインフラを構築してきたアラクサラは、その実績を背景に、オフィス・公共施設の高機能化、スマートビル実現に向けた新たなソリューション「監視・制御ネットワーク」を提案します。

高機能化するオフィス・公共施設の4つの課題

一般のオフィスビルや商業施設、公共施設でも、さまざまなネットワークが整備され、進化を続けています。インターネットはもちろん、監視カメラ、入退出管理システム、デジタルサイネージ、IP電話やテレビ会議システムを導入しているオフィスビルもあります。一方で、これらのネットワークは、各々の設備でネットワークをバラバラに組んで運用しているケースが多く、管理負荷やコストがかかるという問題が生じています。「すべてのネットワークを統合して、より高性能なネットワークインフラを構築すればいい」という考えもありますが、ことは単純ではありません。現在、高機能化が進んだオフィスビル・公共設備は、次のような4つの技術的課題を抱えています。
第一に、「すべてのネットワークを一元化した場合、セキュリティをどのように確保するのか」という問題です。例えば、監視カメラのように強固なセキュリティが必要なネットワークと、広く配信するデジタルサイネージ用ネットワークは、用途はもちろん、求められるセキュリティレベルが異なります。セキュリティを保ちながら、どのように統合するかが問題なのです。

第二に、ネットワークをビル全体の設備に組み込む場合、通常のオフィス用ネットワークより長期間の運用が必要になります。言い換えれば、建物自体の寿命に合わせた数十年単位の運用が可能なネットワークが求められるということ。一般に、オフィスネットワークの場合は、サーバは4~5年でリプレースされますが、ビル全体の設備となると、「建物のライフサイクルと合わせた耐久性を持つこと」が当然のように求められます。
第三に、前述した内容と関係するのですが、何よりも「止めてはならない」という要件も無視できません。ビル全体の管理ネットワークですから、例えば監視カメラの映像が中断されるという不具合はあってはなりませんし、もちろんテナントの業務にも支障が出ます。セキュリティと共に、高信頼性を確保できる高度なネットワーク技術が必要です。
第四に、オフィスビルの監視カメラについてです。これまでは、監視カメラはアナログの同軸ケーブルを使ってセンターに映像を配信していたのですが、現在は監視カメラのIP化が進んで、多数の監視カメラが多数の拠点に映像を配信するケースが増えています。こうした監視カメラ向けのマルチキャスト技術の需要性が高まっているため、このニーズに応える必要があります。
以上4つの課題に応えるのが、アラクサラの「監視・制御ネットワーク」です。

アラクサラが提案する「監視・制御ネットワーク」の技術

具体的に、アラクサラはどのような技術でこれらの課題を解決するのか。
第一に挙げたネットワーク統合に伴うセキュリティ確保については、「ネットワーク・パーティション」で解決します。これは、1つの物理ネットワークを、仮想的に複数のネットワークに分割する技術です。物理的には1つでも、仮想化して別々のネットワークを実現することで、監視カメラネットワークは高度なセキュリティレベルを確保したまま、デジタルサイネージのようなオープンなネットワークと統合することができるわけです。

そして第二の課題である長期運用を実現するソリューションとして、アラクサラが打ち出しているのが、「ロングライフソリューション」です。これは、通常5~6年というネットワーク機器のサポート期間を、10年間まで保証するというアラクサラ独自のサービスです。単にサポート期間が長いだけではなく、機器自体の故障率を減らして長期運用を実現するため、設置環境の温度ログを取得し、適切な温度維持を支援するというサービスも含まれています。温度計は一般のネットワーク機器にも備わっていますが、ログを取得することで最適な稼働環境維持を支援しているのは、アラクサラだけです。
第三の課題である高信頼性の確保については、「フォールト・トレラント・ネットワーク」(FTネットワーク)で対処しています。FTネットワークとは、1台のスイッチの中に2台分の機能を実装したフォールト・トレラント・スイッチ(FTスイッチ:AX6000S)をコアに設置し、配下のスイッチとはリンクアグリゲーションを利用して接続するシンプルな冗長ネットワークです。FTスイッチは、部品に不具合が生じた場合には、素早くバックアップ側に処理を移行して通信を継続させることが可能です。更に大規模ネットワークではディストリビューションにAX2500Sを設置し、スプリットマルチリンク(SML)を使うことで、2台の装置にまたがってコアスイッチとエッジスイッチ間にリンクアグリゲーションを構成し、装置障害、回線障害が発生しても通信を継続させることが可能です。
これにより、どんな時でも止まらない高信頼性が確保できるのです。

また、ボックス型スイッチが故障した場合には、「SDカードスクリプト機能」によりスクリプト入りのSDカードを挿入するだけなので、作業員のスキルに依存することなく、手軽で確実に装置交換が可能です。

そして最後に、監視カメラのマルチキャスト化については、ネットワークスイッチのマルチキャスト機能を強化し、識別できる監視カ メラの収容台数を3000台*1まで拡張します。さらに、このマルチキャストについても、フォールト・トレラントを実装 *1するため、 不具合時も止まることなく、ネットワークを稼働させられます。これにより、高信頼性で、大規模な監視カメラネットワークのマルチ キャスト化が容易になります。

*1:
IPv4マルチキャストについて2012年2月サポート予定

オフィスビルや公共施設の価値を向上 より省エネ稼動を可能にした次世代スマートビルも視野に

アラクサラの監視・制御ネットワークは、1つの物理ネットワークの中で、さまざまな用途・SLAに分かれた複数の仮想ネットワークを実現し、セキュリティ・長期運用・高信頼性・マルチキャストを実現するソリューションです。
このソリューションの特徴は、現在IPネットワークが組まれている分野にすぐ適応できることが挙げられます。例示した監視カメラネットワークやデジタルサイネージ、IP電話、テレビ会議システムのように、すでにIP化されている分野を、安全に統合することは、それほど難しくありません。ニーズに応じて、別々の仮想ネットワーク同士を、ファイアウォールを通じて連携させることも可能です。
こうしてネットワークを統合することによるメリットは多数あります。まず、管理コストや工数が削減されることはもちろんですが、将来的には、このネットワークを基盤として、さまざまな管理機能を持たせることができます。例を挙げると、ビル全体の温度管理や使用電力の監視、照明の調整などが考えられます。たとえば、昼間は窓の角度を変えて太陽光や自然の風を取り入れた照明や空調を実現し、人がいない場所については自動的に電気を切るといった節電も可能になる日も近いでしょう。こうした取り組みをビル全体で実現するには、一元化されたネットワークが必要です。
電力だけでなく、自然のエネルギーを効率良く取り入れ、快適で高度なネットワーク環境を構築する――そんな次世代のスマートビルに貢献するのが、アラクサラの監視・制御ソリューションです。

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