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ネットワーク・インフラ広域仮想ネットワークソリューション

IoT時代を本格的に迎え、ITインフラの拡大がますます進んでいます。特に、複数拠点があり、様々な組織やサービスが相乗りしている大規模なネットワーク(広域仮想ネットワーク)環境を有する、自治体・教育機関・SIer・データセンター提供企業・社会インフラを担う企業等においては、運用の可視化と効率性の向上を目指して、日夜、改善活動が実施されています。

運用効率の向上に欠かせないのが「自動化」の技術です。その自動化の肝となる製品として、サーバーやネットワーク機器の構成をすばやく・正確に変更していくことを目的とした「構成管理ツール」があります。代表的なものは3つ、「Ansible」「Chef」「Puppet」という名前の製品です。

ネットワーク機器に、構成管理ツール「Ansible」を対応させ、対応運用効率を最大化できる「運用自動化ツールを活用した広域仮想ネットワークソリューション(以下、「広域仮想ソリューション」と表記)」を、アラクサラが新たに発表しました。

広域仮想ソリューションの最大の特徴はオープンソースソフトウェア(OSS)であるAnsibleに対応したことで、「他のOSSとの連携ができるようになったこと」「過去の資産の利活用促進ができること」の2点と言えるでしょう。以下にその特徴2点をご紹介していきたいと思います。

広域仮想ソリューションの特徴

1.他のOSSとの連携

構成管理ツールの登場以降、「Infrastructure as Code」という概念が浸透しつつあります。従来はサーバーやネットワーク機器の構成変更作業をそれぞれに対して実施していましたが、構成管理ツールに対応した機器の場合、コードを書いて構成変更ツールに実行させることで、機器群の構成変更を一括で実施してしまうようなことができるようになりました。仮想化技術と組み合わせることで、例えば開発環境の構築やスモールスタートでのサービス提供環境の用意が簡易にできるようになっています。

OSSの構成管理ツールに対応することで、他メーカーの機器やソフトウェアと連携させて、ITインフラをトータルに俯瞰し、管理できるようになります。

運用効率化・作業精度の向上はもちろんですが、ITインフラを使う側(サービス提供者やソフトウェア開発者)と運用する側(ITインフラ管理者)が構成情報を記したコードという「共通言語」で会話をできるようになるため、ITインフラに対する理解の齟齬によって生じるトラブルを未然に防ぐことができるようになります。これは、ソフトウェアの開発と運用を統合的に考える「DevOps」を推進していくのに欠かせない要素と言えるでしょう。

2.過去の資産の利活用促進

過去の資産というと真っ先に浮かぶのは「機器類」です。しかしここで言及する過去の資産は「資料」や「運用方法」のことを指しています。

最新の機器が導入されていても、管理資料はexcel等のスプレッドシートで行っている、という現場は数多く存在するかと思います。機器の刷新は進められても、管理手法をドラスティックに変えていくのはなかなか難しいものです。

運用を可視化し、機器を統一的に制御可能

Ansibleに対応したネットワーク機器なら、そんな過去の資産をうまく活用することができるのです。Interop Tokyo 2017のアラクサラブース(以下、「アラクサラブース」と表記)広域仮想ソリューションのコーナーでは、まさにそのような事例にスポットを当てたデモが行なわれました。

デモでは、Ansibleに対応した同社のネットワーク機器により構成された環境とスプレッドシートの管理表が用意されており、管理表上のVLAN番号を変更して管理表上に配置されたボタンをクリックすると、コマンドが実行され対象機器のVLAN番号が変更される様子が示されました。

マルチテナントが当たり前の大規模な広域仮想ネットワークにおいて、運用状況を可視化しつつ、より運用を簡易にしていくには、AnsibleのようなOSSの構成管理ツールに対応していくのが最適解です。

今回、アラクサラブースで広域仮想ソリューションの説明をしていた担当者からは「お客様からも強い要望を寄せられており、今後出荷する製品はもちろん、過去に出荷したアラクサラ製機器類もAnsible対応を進めて行く予定」との力強い言葉を聞くこともできました。さらにその担当者によれば「Ansible対応のアラクサラ製品用のplaybook(Ansible用の構成情報ファイル)のサンプルを提供することも考えている」とのことでした。機器として対応を表明するだけではなく、実際の運用を想定したplaybookを公開しているとなると、機器に対する信頼度がまた一段、増すように感じられます。

最後に

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