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導入事例

事例:沖縄大学 様文教

(2022年9月)

オンライン講義に必要な無線LAN環境を整備すべくAXprimoWを導入
快適な講義が実現、セキュリティ強化や運用負荷低減も視野に

地域密着型の私立大学である沖縄大学は、コロナ禍によってオンライン講義を配信することになったが、これに対応するには無線LAN環境の能力が不十分だった。そこで同大学は、無線LAN環境の強化を目指し、アラクサラネットワークス(以下、アラクサラ)の「AXprimoWシリーズ」を採用した。これにより、各教室に1台以上のアクセスポイント(AP)が設置され、安定した無線LAN環境が構築されたことで、快適なオンライン講義が実現。併せて、AX-Network-Manager(AX-NM)やAX-Security-Controller(AX-SC)を活用することで、セキュリティレベルの向上や運用負荷の低減が可能な仕組みが整った。

もくじ

  • 沖縄大学
    経法商学部 経法商学科
    准教授
    マルチメディア教育研究センター
    センター長
    八幡 幸司

  • 沖縄大学
    マルチメディア教育研究センター
    主査
    儀間 真太

新型コロナウイルス感染症の蔓延を受けて、オンライン講義に必要な無線LAN環境を整備

沖縄大学の概要についてお聞かせください。

八幡:沖縄県初の私立大学として1958年に創設され、現在は3学部5学科で2,400人以上の学生が学んでいます。「地域共創・未来共創の大学へ」の理念のもと、地域の未来を共に創る人材の育成を目指しており、全国に先駆けて制度化した国内派遣留学や沖縄のこどもたちのより良い未来に向けた調査研究、長寿県沖縄の復活に寄与する県内で唯一の管理栄養士養成学科等に期待が寄せられています。また、「教職の沖大」と学校現場からの評価も高く、2021年度は教員採用試験合格者が過去最多(52名、過卒学生含む)となるなど、地域で活躍する人材を数多く輩出しています。

これに加え、市民向けの公開講座「土曜教養講座」を多彩なテーマでこれまでに500回以上開講するなど、学生や市民の学びの場を広げる取り組みを数多く実現させてきました。

今回の無線LAN導入の背景を教えてください。

儀間:2020年春、新型コロナウイルス感染症の蔓延を受けて、密を避け、どの教室でも授業を受けられるよう、講義をオンラインで配信することになりました。ところが、既存の無線LAN環境はフロアごとに2~3台のAPしかなく、それも主に廊下へ設置されていたため、オンライン講義に対応するには能力が不十分だったのです。結果、ユーザーである学生や教員からは、「配信が途切れる」「無線が届かない場所がある」など不満の声が数多く寄せられるようになりました。そこで、早急に無線LAN環境を整備する必要が出てきたのです。

具体的な施策としては、各教室にAPを1台以上設置し無線LAN環境を強化。合わせて、セキュリティレベルの向上や運用負荷の低減も図ることとし、検討をスタートさせました。

アラクサラの既存製品における長年の実績と総合的なサポート体制を高く評価

AXprimoWを選定した理由についてお聞かせください。

八幡:まず、これまでの実績です。本学ではすでにスイッチなどのアラクサラ製品を10年以上使い続けており、その信頼性やサポート体制については高く評価しています。特にサポートは、障害時のレスポンスが速く、的確であることに加え、今回導入したAXprimoW の無線アクセスポイントでは8年間という長期に渡り無償保証が受けられるのが大きいですね。

儀間:AXprimoWはアラクサラにとっても新しいラインアップであり、他社のクラウド管理型ソリューションと比較して最後まで迷いました。最終的には、私たちがアラクサラ製品に慣れていて違和感なく使える点、既存のネットワーク環境と同じメーカーからサポートが受けられる点、5年間のランニングコストを比べると2割ほど安く済む点などが決め手となり、AXprimoWを採用することになりました。

導入のスケジュールを教えてください。

八幡:2020年8月上旬にプロジェクトがスタートしたのですが、とある事情から大きな設計変更が必要になったため、2020年9月末稼働という当初の目標は断念。2021年2月末まで延期しました。本番稼働は2021年3月からです。

導入工程におけるポイントはどこにありましたか。

儀間:アラクサラやインテグレータなどの関係者を交えて入念な打ち合わせを行うことで、なるべく利用者であるユーザーに負担のかからない設計にできました。また、設計変更に伴う副産物として、無線LAN稼働後にスタートする予定だったeduroamを学生用SSIDに割り当てるべく、学認への参加も前倒しで導入しています。

安定して繋がる無線LANにより快適な講義が実現、運用管理負荷の低減にも期待

AXprimoW導入の効果はいかがでしょうか。

八幡:1教室に1台以上のAPが設置されたため(全部で105台)、全ての屋内で無線LANが安定して繋がるようになりました。これにより快適な講義が実現し、アクセス面のクレームもなくなっています。

儀間:また、無線LANコントローラ(EWS 5203)を2台構成で冗長化したことで、障害発生時やバージョンアップ時も無停止で運用できる体制が整いました。

八幡:さらに、eduroamを学生用SSIDに割り当てたことで、学生が学内全ての場所でeduroamを使用できるようになりました。ただ現状は、教員が学会などで他の大学に赴いた際、学内と同じ様に無線LANを使用できるという利便性が大きいようです。

今回、運用負荷の軽減やセキュリティレベルの向上を目的に、AX-Network-Manager (AX-NM)、AX-Security-Controller(AX-SC)も導入したそうですが、効果はいかがでしょう。

儀間:AX-NMを利用することで、これまで課題だったコンフィグの管理や、ソフトウェアのバージョンアップなどの作業がかなり楽になったと感じています。登録機器のsyslogを見やすいかたちで表示できることも気に入っています。

八幡:管理者としてネットワーク全体のトポロジを把握する際、LLDPで機器を自動的に検知し、トポロジーマップを生成してくれるのは助かります。機器の設定情報をExcelに出力してくれる機能も有難いですね。

儀間:AX-SCについては、学内のトラフィックを監視しているFortinet社製UTMと連携させ、異常な振る舞いを検知すると自動で該当端末を遮断する機能について検証しています。今のところ、本学が深刻な被害を受けたケースはありませんが、やはりサイバー攻撃の脅威は常に感じています。よってこの機能には大いに期待しており、導入を前提にテストを行っています。

また、ネットワークに接続している端末の所在などを特定する場合、これまではコアスイッチから階層を1段ずつ辿って見つけ出す必要がありましたが、端末トレーサビリティ機能でIPアドレスを検索すれば、端末の所在や接続履歴が簡単に把握できるため、運用負荷はかなり低減されると思います。

基幹ネットワークのリプレースに向けアラクサラの製品やサポートに期待

今後の展望についてお聞かせください。

八幡:将来的には学生個人の端末で講義を受講してもらうBYODを検討しており、そのための環境整備が課題です。また、数年後にはコアスイッチを含む基幹ネットワークのリプレースが控えており、その際には学内トラフィックの増加に対応するため、建物間の回線強化なども行う必要があります。

今回の導入におけるアラクサラネットワークスに対する評価と、これからの要望についてお聞かせください。

儀間:アラクサラの営業の方とはお会いする機会が多く、相談しやすいのがいいですね。次期ネットワークリプレースの際にもご協力いただくことになるかと思いますので、これまで通り安定した品質の製品を提供してもらえると期待しています。

About 沖縄大学

沖縄大学

1958年創設の私立大学。現在は3学部5学科で2,400人以上の学生が学ぶ。「地域共創・未来共創の大学へ」という理念のもと、「地球市民・地域市民の共育の拠点」「地球環境・地域環境に貢献する教育研究」「共創力を育む大学教育への変革」の3つを目標に掲げている。創立60周年の2018年には、OKIDAI VISION2028「地域がキャンパス、地域のキャンパス」を10年後の未来像として発表。その実現に向けて教育・研究・地域貢献に取り組んでいる。

https://www.okinawa-u.ac.jp/

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