コンフィグレーションガイド Vol.2
シェーパは,各キューからのフレームの出力順序,および各ポートの出力帯域を制御する機能です。この節で説明するシェーパの位置づけを次の図に示します。
図6-8 シェーパの位置づけ
階層化シェーパとは,次の二つの制御を同時に行う機能です。
- インタフェースから出力するトラフィックを絞りながら,そのトラフィックをユーザごとに帯域制御をする。
- 音声やデータなどのユーザパケットに応じた優先制御をする。
これによって,ユーザごとの帯域を守りながら,音声パケットなどを通常パケットよりも優先的に送信して,低い遅延率を実現できます。
階層化シェーパは,レガシーシェーパのディストリビューション送信キュー,ポート送信キューに加えて,多数のユーザキューを備えています。ポート送信キューは,レガシーシェーパと異なり,NIFごとに一つのキュー制御となります。ユーザキューは複数のユーザキューをまとめたユーザという制御単位のキュー制御となります。
階層化シェーパは,トラフィックに適した帯域制御方式をシェーパモードで決定し,次に示す三つの機能で実現します。
- ユーザのユーザキューごとのフレームの送信順を制御するスケジューリング
- ユーザから送信されるフレーム量を制御するユーザ帯域制御
- 1ポートのすべてのユーザから送信されるフレーム量を制御するポート帯域制御
階層化シェーパを使用できるNIF種別については,「6.10 NIF種別と送信制御機能との対応」を参照してください。また,階層化シェーパにはこれらの機能を簡単に設定するためのシェーパ自動設定機能があります。
階層化シェーパの概念を次の図に示します。
図6-9 階層化シェーパの概念
- <この節の構成>
- 6.4.1 シェーパモード
- 6.4.2 階層化シェーパのスケジューリング
- 6.4.3 階層化シェーパの帯域制御
- 6.4.4 シェーパ自動設定機能
- 6.4.5 デフォルトユーザ優先度書き換え
- 6.4.6 階層化シェーパ使用時の注意事項
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