解説書 Vol.2
VRRPを使用すると,同一イーサネット上の複数のルータから構成される仮想的なルータを定義できます。デフォルトゲートウェイとしてこの仮想ルータを設定しておくことによって,ルータに障害が発生したときの別ルータへの切り替えを意識することなく,通信を継続できます。
- <この節の構成>
- (1) VRRPでサポートしている項目
VRRPでサポートしている項目を次の表に示します。
表4-1 VRRPでサポートしている項目
項目 内容 対象インタフェース イーサネット,VLAN 対象プロトコル IPv4,IPv6 装置当たりの仮想ルータ最大数 255 インタフェース当たりの仮想ルータ最大数 255※1※2 仮想ルータ当たりのIPアドレス数 1 パケット認証方式 なし ○ テキストパスワード ○ IP認証ヘッダ − 優先度制御 ○ 自動切り戻し(Preempt Mode) ○ (on/offで設定する) アクセプトモード(Accept Mode) ○ (on/offで設定する) 制御パケット送信間隔 1〜255秒の範囲で指定できます。 装置切り替え時間 4秒※3 (凡例) ○:サポートしている −:サポートしていない
- 注※1
- 仮想ルータが使用するMACアドレスは仮想ルータごとに自動的に割り当てられます。
- 注※2
- 搭載されているNIF種別については,最大数の255まで登録できません。定義不可能なNIFについては,「4.12 VRRP使用時の注意事項 (13) 仮想ルータID(VRID)」を参照してください。
- 注※3
- 制御パケットの送信間隔が1秒(デフォルト)の場合の装置切り替え時間。
- IPv4およびvirtual-routerのパラメータで「ietf-ipv6-spec-01-mode」を指定したときの装置の切り替え時間は(パケット送信間隔×3+1)秒になります。virtual-routerのパラメータで「ietf-ipv6-spec-07-mode」を指定した場合,装置切り替え時間の計算方法は(パケット送信間隔×3 + (((256 - 優先度)×パケット送信間隔)÷256))に変更になります。エンド−エンド間の通信再開には,通信経路上のルータ装置で経路情報の再計算時間を含める必要があります。
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