解説書 Vol.2
- <この項の構成>
- (1) 冗長構成
- (2) 二重化での動作開始
- (3) 装置起動時の待機系BCUおよび運用系BCUとの整合性確認
- (4) 運用系BCUおよび待機系BCUの状態表示
- (5) コマンドによる系切替実行および系切替の抑止
運用系および待機系のBCUはそれぞれ独立したインタフェースでPRUと接続しています。PRUから見て接続先のBCUが運用系の場合は,該当するBCUとの通信が有効になります。待機系の場合,インタフェースは無効となります。BCUとPRUの冗長構成でのインタフェースの関係を次の図に示します。
図3-2 BCU-PRU間の冗長構成でのインタフェース
装置の起動時には,二重化を構成する二つのBCUが,それぞれ運用系および待機系として起動します。運用系BCUに障害が発生した場合,すぐ待機系BCUに装置の制御権を渡すとともに自BCUを再初期化します。待機系BCUは障害になった運用系BCUの代わりに新運用系となって装置の制御を引き継ぎます。障害が発生した旧運用系BCUが,再初期化によって障害が回復した場合には,運用系には戻らないで新待機系として待機状態になります。
(3) 装置起動時の待機系BCUおよび運用系BCUとの整合性確認
装置起動時に待機系BCUは運用系BCUからソフトウェアのバージョン,ソフトウェアライセンスキー,およびスタートアップコンフィグレーションファイルに関する情報を取得して比較します。比較した情報に差異がある場合は,冗長動作モードによってPRUの再起動による一時的な通信断や,装置として二重化運用を抑止します。これによって,系切替発生時に運用状態が不一致のために発生する運用障害を防ぎます。
(4) 運用系BCUおよび待機系BCUの状態表示
運用系BCUを介して待機系BCUの状態を参照できます。参照できる情報は待機系BCUのLED状態および障害情報です。ただし,待機系BCUが障害の場合は状態を参照できません。
コマンドを使用して任意の時点で運用系BCUと待機系BCUを切り替える機能をサポートします。また,系切替の抑止もできます。
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