解説書 Vol.2

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3.6.2 制御パケットのトラフィック

<この項の構成>
(1) RIP情報
(2) SAP情報
(3) そのほかの制御パケット

(1) RIP情報

本装置ではルーティング情報について,次に示す設定ができます。

これらを設定するためにはインタフェースごとにRIP制御パケットの送信を制御する指定があります。デフォルトの設定はRIPを1分間隔で送出する設定となっています。このため,スタティックルーティングで動作させる場合や,WAN回線でRIPの制御パケットが送出されると問題がある(課金など)場合は,これらの設定を変更してください。

周期RIPのトラフィック
周期的にブロードキャストしているRIPのトラフィックモデルを次に示します。これらはプロトコルの制御データですが,RIPのエントリ数に依存して増加します。低速WAN回線などはネットワーク構築上これらの制御データだけで負荷が過多にならないようにキュー長を考慮し,制御データのトラフィックを回線使用率の10%以下になるように注意してください。
制御データだけでトラフィックが過多になるような場合は,周期RIPを止めてスタティックで定義することをお勧めします。
 
一度に送信するパケット数(インタフェース当たり)=
n÷50パケット(1パケット432バイト)
 
n:保持しているRIPエントリ数
 
エントリ数50以下の場合は1パケット。1000(max)の場合は20パケットになります。

(2) SAP情報

本装置ではIPXサーバ情報を次のように設定できます。

これらを設定するためにはインタフェースごとにSAP制御パケットの送信を制御する指定があります。デフォルトの設定はSAPを1分間隔で送出する設定となっています。このため,スタティックSAPで動作させる場合や,WAN回線でSAPの制御パケットが送出されると問題がある(課金など)場合は,これらの設定を変更してください。

周期SAPのトラフィック
周期的にブロードキャストしているSAPのトラフィックモデルを次に示します。これらはプロトコルの制御データですが,SAPのエントリ数に依存して増加します。低速WAN回線などはネットワーク構築上これらの制御データだけで負荷が過多にならないようにキュー長を考慮し,制御データのトラフィックを回線使用率の10%以下になるように注意してください。
制御データだけでトラフィックが過多になるような場合は,周期SAPを止めてスタティックで定義することをお勧めします。
 
一度に送信するパケット数(インタフェース当たり)=
n÷7パケット(1パケット480バイト)
 
n:保持しているSAPエントリ数
 
エントリ数7以下の場合は1パケット。1000(max)の場合は143パケットになります。

NetWare4.1J使用時の注意
  • SAP情報中のサーバ名称にキャラクタコード以外のコードを使用した場合,該当するコードによるSAPスタティックは使用できないので注意してください。
  • サーバの利用形態によっては周期パケットが発生する場合があるので,ISDNなどの課金の影響を考慮する必要があります。

(3) そのほかの制御パケット

IPXではユーザデータ以外に次のパケットを送信します。

これらのパケットに対する本装置での扱いについて次に説明します。

(a) ウォッチドックパケット

ウォッチドックパケットは,サーバがクライアントの状態(電源オフも含む)を確認するために周期的に送信するパケットです。本装置ではサーバが送信したウォッチドックパケットに対して,次に示す設定がインタフェースごとにできます。

ISDN回線などの課金やトラフィックを考慮して,どの設定にするかを決定してください。

(b) シリアライゼーションパケットダイアグノスティックパケット

これらのパケットについては「中継する」または「廃棄する」の設定となっています。それぞれについてインタフェースごとにスイッチがあり定義で設定できます。これらは特別なことがないかぎり中継は不要なので,課金やトラフィックを考慮して,デフォルトはどれも廃棄するように設定されています。

(c) NETBIOSパケット

本装置では,IPXでカプセル化されたNETBIOSパケットは中継しないで受信時に廃棄されますので注意してください。

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