解説書 Vol.2
- <この項の構成>
- (1) NetFlow統計収集の対象パケットに関する注意点
- (2) データ収集位置による注意点
- (3) entries(QoSエントリ)利用上の注意点
- (4) BGP4およびBGP4+で4バイトAS番号使用時の注意点
- (5) 他機能との同時運用について
(1) NetFlow統計収集の対象パケットに関する注意点
- 本装置でのNetFlow統計は,受信時に他装置へ転送または自宛てと判定されるパケットを対象パケットとして扱います。
- 受信時に廃棄と判定されるパケット(Filter機能で廃棄判定されるパケットなど)は,NetFlow統計収集の対象外パケットとして扱います。ただし,QoS機能の廃棄制御に従ってキューイング時に廃棄されるパケットはNetFlow統計収集の対象パケットとして扱います。
(2) データ収集位置による注意点
- 本装置でのNetFlow統計は,受信側でフロー情報を収集しコレクタ装置に通知します。この性質上,送信インタフェース側にFilter機能やQoS機能を設定してパケットを廃棄する条件でも,コレクタ装置には中継しているように通知してしまいます。Filter機能やQoS機能と併用する場合は,パケットが廃棄される条件をご確認の上運用してください。他機能と併用時のNetFlow統計収集条件を次の表に示します。
表8-66 他機能と併用時のNetFlow統計収集条件
機能 IN側に設定 OUT側に設定 Filter機能 廃棄対象は収集されない 収集される QoS機能 帯域・優先度で制限される場合は収集されない 収集される
(3) entries(QoSエントリ)利用上の注意点
- NetFlow統計を利用する場合,NetFlowコンフィグレーションのentriesの指定が必要です。集約用エントリ(aggregation-entries)はそのままフロー数分の監視が可能です。
- 本エントリ数は,QoS機能とエントリを共用します。したがって,本値とQoS機能で使用しているエントリ数の合計が,最大エントリ数を超えて設定することはできません。現在利用しているエントリ数を確認する場合は,コンフィグレーションコマンドshow flow used_resourcesを使用してください。コマンドの詳細については,「コンフィグレーションコマンドレファレンス Vol.2 1. フロー情報」の各コンフィグレーションを参照してください。
- AX7800Rの最大エントリ数については,「解説書 Vol.1 3.2.1(12)(d) NetFlow統計のエントリ数」および「解説書 Vol.1 3.2.1(4) 基本制御機構(BCU)のメモリ量と収容経路エントリ数」の表のQoSエントリ数を参照してください。
- AX7700Rの最大エントリ数については,「解説書 Vol.1 3.2.2(11)(d) NetFlow統計のエントリ数」および「解説書 Vol.1 3.2.2(4) 基本制御機構(BCU)のメモリ量と収容経路エントリ数」の表のQoSエントリ数を参照してください。
- フローコンフィグレーションのretrieval_mode_2が設定された場合,NetFlow統計として1エントリ当たり二つのQoSエントリを使用します。また,8000単位に予約領域として確保するため,予約領域に余りがあってもそのエントリをQoSで使用することはできません。retrieval_mode_2の詳細については,「コンフィグレーションコマンドレファレンス Vol.2 flow(フロー情報)」を参照してください。
(4) BGP4およびBGP4+で4バイトAS番号使用時の注意点
BGP4およびBGP4+を4バイトAS番号で運用している場合,NetFlowフロー統計で収集されるAS番号のうち65536〜4294967295については,23456(AS_TRANS)が設定されます。
(5) 他機能との同時運用について
本装置でのNetFlowフロー統計機能は,sFlowフロー統計機能,MPLS機能と同時に運用することはできません。
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