解説書 Vol.2
SetRequestオペレーションは,SNMPマネージャから装置(エージェント機能)に対して行うオペレーションという点でGetRequest,GetNextRequest,GetBulkRequestオペレーションと似ていますが,値の設定方法が異なります。
SetRequestオペレーションでは,設定する値とMIBを指定します。値を設定すると,GetResponseオペレーションでMIBと設定値を応答します。なお,本装置でSetRequestオペレーションが実行できるMIBは,MIB-IIのsystemグループのMIB,interfaceグループのMIB,RMONのMIB,およびSNMPv3のMIBの一部です。SetRequestオペレーションを次の図に示します。
図7-14 SetRequestオペレーション
SNMPv3では,SetRequestオペレーションの応答として,GetResponseオペレーションではなく,Responseオペレーションを使用します。SNMPv3の場合のSetRequestオペレーションを次の図に示します。
図7-15 SetRequestオペレーション(SNMPv3)
- <この項の構成>
- (1) MIBを設定できない場合の応答
MIBを設定できないケースは,次に示す3通りです。
- MIBが読み出し専用の場合(読み出し専用コミュニティに属するマネージャの場合も含む)
- 設定値が正しくない場合
- 装置の状態によって設定できない場合
各ケースによって応答が異なります。MIBが読み出し専用の場合,noSuchNameを応答します。SNMPv2cの場合,MIBが読み出し専用の時はnotWritableのGetResponse応答をします。SNMPv3の場合,MIBが読み出し専用の時はnotWritableのResponse応答をします。
MIBが読み出し専用の場合のSetRequestオペレーションを次の図に示します。
図7-16 MIB変数が読み出し専用の場合のSetRequestオペレーション
設定値のタイプが正しくない場合,badValueを応答します。SNMPv2cの場合,設定値のタイプが正しくない時はwrongTypeのGetResponse応答をします。SNMPv3の場合,設定値のタイプが正しくない時はwrongTypeのResponse応答をします。
設定値のタイプが正しくない場合のSetRequestオペレーションを次の図に示します。
図7-17 設定値のタイプが正しくない場合のSetRequestオペレーション例
装置の状態によって設定できない場合,GenErrorのGetResponseを応答します。SNMPv3では,GetResponseではなく,Responseを応答します。例えば,装置内で値を設定しようとしたときに,装置内部で設定タイムアウトを検出した場合などがこれに当てはまります。装置の状態によって設定できない場合のSetRequestオペレーションを次の図に示します。
図7-18 装置の状態によって設定できない場合のSetRequestオペレーション
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