解説書 Vol.2

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5.1 機能概要

レイヤ2スイッチにおいて,特定のVLANがネットワークの設定誤りなどでループ構成になっている場合,ARP要求フレームやルーティング制御プロトコルフレームなどがVLAN内を周回し,いわゆるブロードキャストストームが発生します。本装置がレイヤ2スイッチと接続している場合,これによって自宛のフレーム受信処理が多発すると装置輻輳が発生し,本来正常に動作していた通信にも影響を及ぼすことがあります。本装置では,このような場合でも正常に動作しているインタフェースへの影響を抑えるための輻輳制御機能を実装しています。この輻輳制御はBCU内のCPで行うためCP輻輳制御と呼びます。

CP輻輳制御は,ブロードキャストを含む自装置宛のフレームの輻輳を検知すると,該当するポートの通信を一時的に停止し,輻輳の要因となるフレームを受信しないようにします。一定時間のあとに通信を再開させ,以降このような制御を輻輳が発生している間繰り返します。この制御によって,ブロードキャストストームが発生しても,正常に動作しているネットワークを収容しているポートの自宛通信への影響を抑えることができます。また,抑止制御の対象にしたポートは,一時的に通信を停止した場合も外部的には閉塞していない状態として見せます。そのため,レイヤ2のプロトコル制御フレーム(LLDP,LACPなど)は通信を停止せず,リンクアグリゲーションの構成や隣接装置情報の管理に影響を与えません。

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