解説書 Vol.1
本装置で実装するマルチパスの仕様を「表13-22 IPv6マルチパス仕様」に,ロードバランスの仕様を「表13-23 IPv6ロードバランス仕様」に示します。
デフォルトのコンフィグレーションでは,マルチパスは無効になっています。使用するときは,マルチパスの最大パス数と各ルーティングプロトコルでのマルチパス生成を指定する必要があります。
項目 仕様 備考 一宛先ネットワークに対するマルチパス数 2〜16パス 冗長構成の場合,選択するマルチパス数はコンフィグレーションで指定した数になります。 コンフィグレーションのマルチパス数の指定 1〜16
1を指定するとマルチパスを生成しません。装置単位で指定します。 マルチパスを生成できるルーティングプロトコル
- スタティックルーティング(「14.3.1 スタティックルーティング」参照)
- OSPFv3(「14.5.2 経路選択アルゴリズム」参照)
- BGP4+(「15.3.8 BGP4+マルチパス」参照)
- IS-IS(「10.2.3 経路選択アルゴリズム」参照)
コンフィグレーションで,各ルーティングプロトコルでマルチパス生成を指定する必要があります。 接続形態 回線種別およびインタフェース種別に関係なく使用できます。また,混在もできます。 − (凡例) −:該当しない
項目 仕様 備考 マルチパスの振り分け方法 宛先IPv6アドレスと送信元IPv6アドレスから16パスに振り分ける値(Hash値)を算出し,決定した出力パスに振り分けます。
宛先IPv6アドレスと送信元IPv6アドレスが同一のパケットは,同一出力パスを選択します。これによって,送信の順序性を保証します。− Hash値 256通り
宛先IPv6アドレスと送信元IPv6アドレスから算出します。− ルーティングテーブル内のマルチパス情報 ルーティングテーブルに設定する各出力インタフェースのHash値の割り当て比率は,ほぼ均等になります。 「13.7.5 ロードバランス使用時の注意事項」の1を参照 各パスの重み付け できません。 出力帯域を超えたパケットの処理 別のパスに振り分けません。継続して帯域を超えた場合は,装置内で保持しますが,保持しきれない場合パケットを廃棄します。 (凡例)−:該当しない
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