解説書 Vol.1

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4.3 MACおよびLLC副層制御

フレームフォーマットを次の図に示します。RMイーサネットではEthernet V2形式フレームだけをサポートしています。

イーサネット上のMPLSに関するフォーマットは,「17. MPLS【OP-MPLS】」を参照してください。

図4-9 フレームフォーマット

[図データ]

<この節の構成>
(1) MAC副層フレームフォーマット
(2) LLC副層フレームフォーマット
(3) LLCの扱い
(4) 受信フレームの廃棄条件
(5) パッドの扱い

(1) MAC副層フレームフォーマット

(a) PreambleおよびSFD

64ビット長の2進数で「1010...1011(最初の62ビットは10繰返し,最後の2ビットは11)」のデータです。送信時にフレームの先頭に付加します。この64ビットパターンのないフレームは受信できません。

(b) DAおよびSA

48ビット形式をサポートします。16ビット形式およびローカルアドレスはサポートしていません。

(c) TYPE/LENGTH

TYPE/LENGTHフィールドの扱いを次の表に示します。

表4-21 TYPE/LENGTHフィールドの扱い

TYPE/LENGTH値 本装置での扱い
0x0000〜0x05DC IEEE802.3 CSMA/CDのフレーム長
0x05DD〜 Ethernet V2.0のフレームタイプ

(d) FCS

32ビットのCRC演算を使用します。

(2) LLC副層フレームフォーマット

IEEE802.2のLLCタイプ1をサポートしています。Ethernet V2ではLLC副層はありません。

(a) DSAP

LLC情報部の宛先のサービスアクセス点を示します。

(b) SSAP

LLC情報部を発信した特定のサービスアクセス点を示します。

(c) CONTROL

情報転送形式,監視形式,非番号制御形式の三つの形式を示します。

(d) OUI

SNAP情報部を発信した組織コードフィールドを示します。

(e) PID

SNAP情報部を発信したイーサネット・タイプ・フィールドを示します。

(3) LLCの扱い

IEEE802.2のLLCタイプ1をサポートしています。また,次に示す条件に合致したフレームだけをルーティングの対象にします。次に示す条件以外のフレームは,廃棄します。

(a) DSAP,SSAPフィールド

SNAPを示す('AA'16進数)値で,SSAP=DSAPであることが必要です。

(b) CONTROLフィールド

CONTROLフィールドの値と送受信サポート内容を「表4-22 CONTROLフィールドの値と送受信サポート内容」に示します。また,「表4-22 CONTROLフィールドの値と送受信サポート内容」に示すTESTフレームおよびXIDフレームについては「表4-23 XIDおよびTESTレスポンス」に示す形で応答を返します。

表4-22 CONTROLフィールドの値と送受信サポート内容

種別 コード
(16進数)
コマンド レスポンス 備考
UI 03 送信・受信
サポート
TEST F3またはE3 受信サポート 送信サポート IEEE802.2の仕様に従って,TESTレスポンスを返送します。
XID BFまたはAF 受信サポート 送信サポート IEEE802.2の仕様に従って,XIDレスポンスを返送します。ただし,XIDレスポンスの情報部は129.1.0(IEEE802.2の規定によるClassIを示す値)とします。

(凡例)−:該当しない


表4-23 XIDおよびTESTレスポンス

MACヘッダのDA フレーム種別 DSAP 応答
ブロードキャストまたはマルチキャスト XIDおよびTEST AA(SNAP)
42(BPDU)
00(null)
FF(global)
返す
上記以外 返さない
個別アドレスで
自局アドレス
XIDおよびTEST AA(SNAP)
42(BPDU)
00(null)
FF(global)
返す
上記以外 返さない
個別アドレスで
他局アドレス
XIDおよびTEST すべてのアドレス 返さない

(4) 受信フレームの廃棄条件

次に示すどれかの条件によって受信したフレームを廃棄します。

(5) パッドの扱い

送信フレーム長が64オクテット未満の場合,MAC副層でFCSの直前にパッドを付加します。パッドの値は不定です。

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