解説書 Vol.1

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8.1.5 STP互換モード

<この項の構成>
(1) 概要
(2) 復旧機能
(3) 自動復旧機能

(1) 概要

シングルスパニングツリーのRSTP,PVST+のRSTP,およびマルチプルスパニングツリーで,対向装置がシングルスパニングツリーのSTPまたはPVST+のSTPの場合,該当するポートはSTP互換モードで動作します。STP互換モードで動作すると,該当するポートで高速遷移が行われなくなり,通信復旧に時間が掛かるようになります。対向装置がシングルスパニングツリーのRSTP,PVST+のRSTP,およびマルチプルスパニングツリーに変わった場合,STP互換モードから復旧し,再び高速遷移が行われるようになりますが,タイミングによって該当するポートと対向装置がSTP互換モードで動作し続ける場合があります。STP互換モード復旧機能は,STP互換モードで動作しているポートを強制的に復旧させ,高速遷移が正常に行えるようにします。

(2) 復旧機能

運用コマンドclear spanning-tree detected-protocolを実行することによって,STP互換モードから強制的に復旧します。該当するポートのリンクタイプがpoint-to-point,sharedのどちらの場合でも動作します。

(3) 自動復旧機能

該当するポートのリンクタイプがpoint-to-pointの場合,STP互換モード復旧機能が自動で動作します。該当するポートが非指定ポートでSTP互換モードで動作した場合,該当するポートからRST BPDUまたはMST BPDUを送信することによって,STP互換モードを解除します。

該当するポートのリンクタイプがsharedの場合(複数の装置が接続される場合),自動復旧モードが正しく動作できないため,自動復旧モードは動作しません。

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