解説書 Vol.1
- <この節の構成>
- (1) 概要
- (2) プロトコル仕様
(1) 概要
IEEE 802.1Q規定によるVLAN-Tag(イーサネットフレーム中にTagと呼ばれる識別子を挿入する方法)を使用して,一つのポートに複数のVLANを構築できます。
VLAN-Tagは,VLANに属するポートとしてTaggedポートを指定するか,またはTag-VLAN連携機能を適用することによって使用します。VLAN-Tagを使用するポートはその対向装置もVLAN-Tagを認識できる必要があります。
(2) プロトコル仕様
VLAN-TagはイーサネットフレームにTagと呼ばれる識別子を埋め込むことで,VLAN情報(=VLAN ID)を離れたセグメントへと伝えることができます。
VLAN-Tag付きフレームのフォーマットを次の図に示します。VLAN-Tagを挿入するイーサネットフレームのフォーマットは,Ethernet V2フォーマットと802.3フォーマットの2種類があります。
VLAN-Tagのフィールドの説明を次の表に示します。
フィールド 説明 本装置の条件 TPID
(Tag Protocol ID)IEEE802.1Q VLAN-Tagが続くことを示すEther Type値。 次に示す値をコンフィグレーションで選択できます。
- 0x8100(回線ごとのデフォルト値)
- 0x9100(回線ごとに指定できます)
- 任意値(装置単位に指定できます。ただし,0x9100指定の回線がある場合は指定できません)
User Priority IEEE802.1Dのプライオリティ。 コンフィグレーションで8段階のプライオリティレベルを選択できます。 CF
(Canonical Format)MACヘッダ内のMACアドレスが標準フォーマットに従っているかを示します。 本装置では標準(0)だけをサポートします。 VLAN ID 所属しているVLANの番号を示します。※ ユーザが使用できるVLAN IDは1〜4,095で,ポート当たりの最大数は4,095個です。 注※ Tag変換機能を使用している場合,Tag変換機能で設定したTranslated IDを使用します。詳細は「7.5.5 Tag変換機能」を参照してください。
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