解説書 Vol.1

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13.6.1 マルチキャスト中継

本装置でマルチキャストパケットを中継する場合には次の点に注意してください。

<この項の構成>
(1) プロトコル共通
(2) PIM-DMおよびPIM-SMの使用
(3) DVMRPの使用
(4) PIM-SMの使用
(5) PIM-SSMの使用

(1) プロトコル共通

本装置は,最初のマルチキャストパケット受信でマルチキャスト通信を行うためのマルチキャストルーティングエントリを作成します。エントリを作成するまでの間ソフトウェアでマルチキャストパケットを中継するため,一時的にパケットをロスする場合があります(PIM-SSMを除く)。

本装置は,PIM-DM,PIM-SM,DVMRPの混在システムをサポートしていません。したがって,全装置のマルチキャストプロトコル(PIM-DM,PIM-SM,DVMRP)を統一して使用してください。PIM-SSMはPIM-SMの拡張機能なので,PIM-SMとPIM-SSMは混在できます。

本装置は,二重化装置による運用で現用系から待機系に切り替わる場合やrestart ipv4-multicastコマンド実行によるIPマルチキャストルーティングプログラムの再起動を行う場合は,マルチキャストルーティング情報を再学習するまでマルチキャスト通信が停止するので注意してください。

(2) PIM-DMおよびPIM-SMの使用

IPアドレスのマスク長が8ビットから30ビットのインタフェース上で動作します。ポイント・ツー・ポイント回線上で動作させる場合,自インタフェースと相手インタフェースのIPアドレスのサブネットを同じにしてください。

(3) DVMRPの使用

IPアドレスのマスク長が8ビットから30ビットおよび32ビットのインタフェース上で動作します。DVMRPはデフォルトルート"0.0.0.0"をサポートしていません。したがってデフォルトルートによるマルチキャストパケットの中継は動作しません。

(4) PIM-SMの使用

PIM-SMを使用する場合は次の点に注意してください。

(5) PIM-SSMの使用

受信者であるホストがグループ参加してfirst-hop-routerがグループ参加を認識するまでに,次に示す時間がかかるので注意してください。

 
最大5秒×(last-hop-routerからfirst-hop-routerまでのルータホップ数)
 

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