解説書 Vol.1

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10.4.4 RIP-2の機能

RIP-2は広告する経路情報に該当する経路のサブネットマスクを設定するため,RIP-1のような経路広告上の制限はなく,可変長サブネットを取り扱うことができます。RIP-2固有の機能を次に示します。なお,認証機能はサポートしていません。

<この項の構成>
(1) ルートタグ
(2) サブネットマスク
(3) ネクストホップ
(4) マルチキャストアドレスの使用

(1) ルートタグ

本装置ではレスポンスメッセージで通知された経路情報のルートタグ情報が設定されている場合,ルーティングテーブルにルートタグ情報を取り込みます。本装置から通知するレスポンスメッセージの経路情報のルートタグ情報は,ルーティングテーブルの該当する経路のルートタグを設定します。なお,使用できる範囲は1〜255(10進数)です。

また,RIP-2ではインポート・フィルタでのルートタグ情報によるフィルタリング,およびエキスポート・フィルタ(ほかのプロトコルからRIP-2に経路を配布する)でのルートタグ情報の変更はサポートしていません。

(2) サブネットマスク

本装置ではレスポンスメッセージで通知された経路情報のサブネットマスク情報が設定されている場合,ルーティングテーブルに該当するサブネットマスク情報を取り込みます。サブネットマスク情報が設定されていない場合,RIP-1での経路情報受信と同様に扱います。

本装置から通知するレスポンスメッセージの経路情報のサブネットマスク情報は,ルーティングテーブルの該当する経路のサブネットマスクを設定します。

(3) ネクストホップ

本装置ではレスポンスメッセージで通知された経路情報のネクストホップ情報が設定されている場合,ルーティングテーブルに該当するネクストホップ情報を取り込みます。ネクストホップ情報が設定されていない場合,送信元のゲートウェイをネクストホップとして認識します。

本装置から通知するレスポンスメッセージの経路情報のネクストホップ情報は,通知する経路情報のネクストホップが送信先ゲートウェイと同一のネットワーク上にある場合,ルーティングテーブルの該当する経路のネクストホップを設定します。同一のネットワーク上にない場合,送信インタフェースのインタフェースアドレスを設定します。

(4) マルチキャストアドレスの使用

本装置ではRIP-2メッセージを受信しないホストでの不要な負荷を軽減するために,マルチキャストアドレスをサポートします。RIP-2メッセージ送信時に使用するマルチキャストアドレスは224.0.0.9を使用します。

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