解説書 Vol.2

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10.2.4 インバースマックス ターミナルアダプタ接続条件

本装置と,インバースマックス ターミナルアダプタ日本電信電話株式会社 INSメイトV−1500(以降,TA)を接続し,バルク伝送接続を行う場合は,次に示す点に注意してください。なお,TAの設定方法,仕様などについてはTAの取扱説明書を参照してください。

<この項の構成>
(1) 本装置の構成定義情報
(2) TAの設定内容

(1) 本装置の構成定義情報

本装置とTAの接続時に注意する必要がある本装置の構成定義情報を次の表に示します。

表10-7 本装置の構成定義情報

構成定義情報※1 設定内容
コマンド名 設定項目/オプション名 ISDN一次群回線
(23B+D)
ISDN基本群回線とISDN一次群回線のDチャネル共用
(24B/D)
基本群回線側 一次群回線側
line 物理インタフェース priisdn briisdn priisdn
bri_topology
(インタフェース形態)
p-p
phone_number
(自電話番号)
本回線の電話番号 本回線の電話番号
interface_id
(インタフェースID)
1※2
isdn-pool※3 channels(チャネル数) ※4 ※4
isdn-PPP※5 phone_number1
(相手電話番号)※6
相手電話番号 相手電話番号
channel_type
(チャネル種別)
hO(HOチャネル) hO(HOチャネル)またはhl(Hlチャネル)

(凡例) −:設定しない

注※1 この表の構成定義情報の詳細は,マニュアル「構成定義コマンドレファレンス Vol.1 4. ライン情報

構成定義コマンドレファレンス Vol.1 11. バックアップ情報」のline,isdn-ppp,isdn-poolコマンドを参照してください。

注※2 TAの「インタフェースID(TE側)」の設定(「表10-8 TAの基本設定内容」参照)と同じにする必要があります。

注※3 「ISDN基本群回線とISDN一次群回線のDチャネル共用」の場合,line-groupコマンドでこれら二つのlineをグループ化しますが,このline-groupに対して設定してください。line-groupについては,マニュアル「構成定義コマンドレファレンス Vol.1」を参照してください。

注※4 通信相手との通信速度分のBチャネルの個数を設定します。

H0チャネル(384kbit/s)の場合,Bチャネル(64kbit/s)×6であるため「6」を設定します。

Hlチャネル(1536kbit/s)の場合,Bチャネル(64kbit/s)×24であるため「24」を設定します。HOチャネルで複数対地に接続する場合,これらのチャネル数の合計を設定します。

例えば,HOチャネルで2対地接続する場合,6チャネル×2=12であるため「12」を設定します。

注※5 isdn-poolに対して設定します。

注※6 phone_number2,phone_number3は設定します。


(2) TAの設定内容

(a) 基本設定

本装置とTAの接続時に必要なTAの基本設定内容を次の表に示します。なお,表中の各設定項目の説明については,TAの取扱説明書を参照してください。

表10-8 TAの基本設定内容

設定項目 設定内容 TAのデフォルト値
項目名 コマンド名 ISDN一次群
回線(23B+D)
ISDN基本群回線とISDN一次群
回線のDチャネル共用(24B/D)
回線設定 PRI 23B+D 24B/D 23B+D
受付ダイヤル
(モードA/B)※1
ADDI 相手電話番号 相手電話番号
呼番号長(網側) CRSN 2※2 ※3 2
呼番号長(TE側) CRSU 2※2 ※3 2
インタフェースID(網側) IFDN 本回線の契約時に指定したインタフェースIDを設定 1
インタフェースID(TE側) IFDU 1※4 1
任意チャネル着信
サービス
SAV On※5 On※5 Off

(凡例) −:設定しない

注※1 モードA/Bについては「表10-9 使用条件によって異なる設定」も参照してください。

注※2 呼番号長は2固定です。

注※3 「呼番号長(網側)」は,この回線契約時に指定した呼番号長(1または2)を設定します。「呼番号長(TE側)」は,本装置のline構成定義情報の「call_reference_length」で設定された値(1または2)を設定します。本装置で「call_reference_length」が設定されていない場合は2の設定となります。ただし,通常は「呼番号(網側)」と「呼番号(TE側)」は同じ設定をしてください。つまり,回線契約時に指定した呼番長と,本装置の「call_reference_length」の設定値は同じにする必要があります。

障害切り分けなどのために,TAを介さないで本装置を網に直接接続する場合,網の「呼番号長」の契約を変更,または本装置「call_reference_length」の構成定義情報を変更しないでそのまま直接接続できるためです。

注※4 本装置のline構成定義情報の「interface_id(インタフェースID)」の設定(「表10-7 本装置の構成定義情報」参照)と同じにする必要があります。

注※5 回線契約時,「任意チャネル着信サービス」を申し込む必要があります。


(b) 使用条件による設定

使用条件によって異なるTAの設定を次の表に示します。なお,表中の各設定項目の説明については,TAの取扱説明書を参照してください。

表10-9 使用条件によって異なる設定

設定項目 設定範囲 TAのデフォルト値
項目名 コマンド名
バルク伝送方式モードA/モードB BMOD ModeA/ModeB ModeA
呼接続時間短縮 CMOD Single/Dual Single
着信タイミング SLOW Fast/Slow Fast
識別着信 DISC Off/On Off

(c) ISDN回線契約条件

TAに接続するISDN回線の契約条件は,TAを介さないで本装置を直接ISDN回線に接続する場合の契約条件と同じにしてください。本装置を直接ISDN回線に接続する場合の契約条件は,「10.2.3 ISDN回線契約条件」を参照してください。

(d) 接続時間

このTAはバルク伝送を行うために,通信速度に相当するBチャネルの個数分対向のTAと呼接続するため(例:Hlチャネル(1536kbit/s)で通信する場合,Bチャネル(64kbit/s)×24),端末から発信を行ってから通信相手と通信できる状態になるまでに時間がかかります。通信相手との接続時間を次の表に示します。なお,使用する回線業者のISDN回線の仕様,通信相手との距離などによってこの表の接続時間は増減しますので,表中の時間は目安です。

表10-10 通信相手との接続時間

TAの「呼接続時間短縮」
の設定
端末(本装置)から発信するとき
のチャネル種別(通信速度)
通信可能までの
およその時間
Single HOチャネル(384kbit/s) 14秒
Hlチャネル(1536kbit/s) 27秒
Dual HOチャネル(384kbit/s) 12秒
Hlチャネル(1536kbit/s) 18秒

注※ 本装置がISDN呼切断状態中に,本装置から通信相手にpingを発行してから,通信相手との間でPPPのデータリンクが確立するまでの時間を指します。


(e) 発着信についての注意事項

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