解説書 Vol.2
本装置とLANスイッチをTag-VLAN連携で接続する場合の設定について説明します。
- <この項の構成>
- (1) VLAN種別
- (2) Tag-VLAN連携設定
- (3) 中継できるパケット
- (4) VLAN ID
本装置がサポートするVLANは,IPv4およびIPv6パケットに関するTag-VLANだけです。本装置を接続するLANスイッチがそれ以外のVLAN(例えば,IPXなどのプロトコルVLAN)をサポートしている場合でも,LANスイッチに設定するVLANは,次に示すどちらかにしてください。
- LANスイッチが中継するIPv4およびIPv6パケットに関するTag-VLAN
- LANスイッチの送受信ポートに関するTag-VLAN
本装置と,本装置に接続するLANスイッチのTag-VLANの設定は一致させてください。LANスイッチとTag-VLANの設定を一致させるときは,次に示す点に注意してください。
- VLAN設定をしたインタフェース(vlanオプションで指定)は,Tag付きパケットだけを送受信できます。
- Tagなしパケットを受信した場合,そのパケットを廃棄します。
- VLAN設定をしていないインタフェースは,Tagなしパケットだけを送受信できます。Tag付きパケットを受信した場合,そのパケットを廃棄します。
- TPID(Tag Protocol Identifier)値は"0x8100"または"0x9100"です。
VLAN設定をしたインタフェース(構成定義コマンドのvlanオプションで指定)は,IPv4およびIPv6パケットARPパケットが送受信できます。本装置を接続するLANスイッチがそれ以外のパケットをサポートしている場合でも,次に示すパケットに関するVLANは使用しないでください。
- IPXパケット
- ブリッジ中継パケット
- IPv4マルチキャスト中継パケット
- IPv6マルチキャスト中継パケット
VLAN IDは本装置,LANスイッチから構成される仮想ネットワークの識別子のため,接続するLANスイッチのVLAN IDと一致させる必要があります。VLAN IDの不一致が発生した場合,パケットの廃棄などが発生して正しい通信が行えません。二つのVLANをLANスイッチ経由で本装置に設定する例を次の図に示します。
図9-1 二つのVLANをLANスイッチ経由で本装置に設定する例
- LANスイッチに設定するVLAN ID(「図9-1 二つのVLANをLANスイッチ経由で本装置に設定する例」のLANスイッチ定義)と,本装置に設定するIP構成定義のVLAN IDは同じ値にしてください。マルチホーミング接続の場合は,それぞれのIPに対して同じ値にしてください。
- Static ARPエントリを作成する場合は,本装置に設定するIP構成定義のVLAN IDと,ARP(Static)構成定義のVLAN IDは同じ値にしてください。複数のARPエントリを作成する場合(接続する装置が複数存在する場合)は,全エントリについて同じ値にしてください。マルチホーミング接続の場合は,それぞれのIPに対して同じ値にしてください。
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