解説書 Vol.2
疎通テスト確認のコマンドとして,ping,ping ipv6,ping ipx,ping frame-relay,ping atmがあります。
- <この項の構成>
- (1) pingコマンド(ICMPエコー)
- (2) ping ipv6コマンド(ICMPv6エコー)
- (3) ping ipxコマンド
- (4) ping frame-relayコマンド
- (5) ping atmコマンド
IPネットワークでの障害切り分けに有効なコマンドです。このコマンドは指定したIPアドレスを持つ装置がICMPエコーを返す機能を利用しています。宛先アドレスまでの経路途中のルータに対して順番にpingコマンドで疎通を確認していくことで,通信ができなくなっている範囲を絞り込むことができます。pingコマンドの使用例を次の図に示します。
図8-5 pingコマンドの使用例
(2) ping ipv6コマンド(ICMPv6エコー)
pingコマンドと同様の機能を持ち,IPv6ネットワークでの障害切り分けに有効なコマンドです。本コマンドは指定したIPv6アドレスを持つ装置がICMPv6エコーを返す機能を利用しています。宛先アドレスまでの経路途中のルータに対して順番にping ipv6コマンドで疎通を確認していくことで,通信ができなくなっている範囲を絞り込むことができます。
NetWareプロトコルで接続する装置との間の疎通を確認するコマンドです。このコマンドは指定したネットワークアドレスおよびノードアドレスを持つ装置がIPXのECHOパケットを返す機能を利用しています。pingコマンドと同じ使い方をすることで,通信ができなくなっている範囲を絞り込むことができます。
フレームリレー網を介して接続する装置との間の疎通を確認するコマンドです。このコマンドは指定したDLCIの接続相手装置がフレームリレーのInverse ARP要求パケット受信に対し,Inverse ARP応答パケットを返す機能を利用しています。また,同じ宛先の装置に対してpingコマンドとこのコマンドで疎通確認を行うことで,通信できない要因がIPレベルであるか,データリンクレイヤ以下(フレームリレープロトコルでの相手装置との接続性,またはフレームリレー網)であるか切り分けることができます。ping frame-relayコマンドの使用例を次の図に示します。
図8-6 ping frame-relayコマンドの使用例
ATMネットワークを介して接続する装置との間の疎通を確認するコマンドです。このコマンドは指定したVCの接続相手装置がOAM Loopbackセルを返す機能を利用しています。また,同じ宛先の装置に対しpingコマンドと本コマンドで疎通確認を行うことで,通信できない要因がIPレベルであるか,データリンクレイヤ以下(ATMレイヤ以下での相手装置との接続性,またはATMネットワーク)であるか切り分けることができます。
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