運用コマンドレファレンス Vol.1

show peer

［機能］

WAN通信相手情報を表示します。

［入力形式］

show peer {<Peer Name> | <Group Name>}

［パラメータ］

<Peer Name>^(*1)

通信相手名称を指定します。

<Group Name>^(*1)

グループ名称を指定します。

(*1)

通信相手に対しBODの構成定義をしている場合，該当BOD配下の回線（またはタイムスロット）を指定すると該当BOD単位の指定となります。専用線を含まない通信相手の場合は<Peer Name>だけ指定可能です。また，ブロードキャスト型ネットワーク構成時の<Group Name>は通信相手を特定できないため，指定できません。

［使用者レベル］

一般ユーザ

［実行例］

「図22-3　通信相手指定時のコマンド実行結果」に通信相手指定の場合の実行結果を示します。

図22-3　通信相手指定時のコマンド実行結果

［表示説明］

通信相手情報の表示内容を「表22-8　通信相手情報の表示内容」に示します。

表22-8　通信相手情報の表示内容

情報種別表示項目表示内容

通信相手情報 <通信相手名称> 通信相手の名称

<通信相手状態> 通信相手の状態

active 運用中

closed コマンド閉塞中

disabled 構成定義による非運用中

restricted 接続抑止中

ID 通信相手の認証ID。不明な場合は表示しません。

Phone Number1～3 通信相手の電話番号とサブアドレス（'/'以降がサブアドレス）。不明な場合は表示しません。

source IP address 自局IPアドレス(IPCPがUPしていない場合 '----'を表示)

destination IP address 相手局IPアドレス(IPCPがUPしていない場合 '----'を表示)

BOD BOD手順（MP：マルチリンクPPP，proprietary：独自方式）。BODが設定されていない場合は表示しません。

Link オーバーロードリンク数（現在のリンク数／定義されている最大リンク数）。BODが設定されていない場合は表示しません。

Dest MRRU 相手MRRU長。BODが設定されていない，または独自方式の場合は表示しません。

Source MRRU 自MRRU長。BODが設定されていない，または独自方式の場合は表示しません。

BAP/BACP BAP/BACP運用状態（enable：運用，disable：非運用）。BODが設定されていない，または独自方式の場合は表示しません。

Total connecting time 相手装置と接続しているトータル時間。
専用線だけで接続している場合は表示しません。
ISDN PPP情報の定義，または統計クリアを起点とし，ISDNを接続していた時間の現在までの合計値です。接続時間は接続チャネル数によらず，カウントします。

Originating call restriction 最後に発生した発信規制の相手電話番号と発生日時（電話番号毎）

接続回線情報 NIF/Line/TS 現在相手と通信しているタイムスロット

<タイムスロット状態> タイムスロットの状態

connecting 接続中

connected 運用中

pool 通信相手に割り当てているISDNプールの名称。ISDNプールが割り当てられていない場合は '----'を表示

Phone Number 接続相手電話番号（電話番号のあとに'/'が付いている場合，'/'以降はサブアドレスを示します）

Connecting time 当該タイムスロットで相手装置と接続している時間

Call type 呼接続の方法

originate 発信

answer 着信

Connected time 相手との呼接続が完了した日時。状態が「接続中」の場合は表示しません。

priority オーバーロード優先度。BODが設定されていない場合は表示しません。

MRU MRU長

MTU MTU長

LCP
IPCP
IPXCP
BridgeNCP
IPV6CP LCP, IPCP, IPXCP, BridgeNCP，IPV6CPの各状態（up：確立，down：非確立）

通信相手統計情報 Output rate コマンド投入前1秒間の送信スループットをbit/sおよびpacket/sで表示します。
bit/s算出には1フレームあたり1フラグ＋FCSを含めます。透過性保証のために挿入されるビットは含めません。

Input rate コマンド投入前1秒間の受信スループットをbit/sおよびpacket/sで表示します。
bit/s算出には1フレームあたり1フラグ＋FCSを含めます。エラー廃棄フレーム，透過性保証のために挿入されるビットは含めません。packet/s算出にはエラー廃棄フレーム数は含めません。

Originating connect 発呼による接続成功回数

Originating disconnect 自装置から呼切断した回数

originating connect errors 発呼による接続失敗回数

Answering connect 着呼による接続成功回数

Answering disconnect 相手から呼切断した回数

Answering connect errors 着呼による接続失敗回数

In octets 受信オクテット数

In ucast pkts 受信ユニキャストフレーム数

In nucast pkts 受信ノンユニキャストフレーム数

In discards 受信後に廃棄した正常フレーム数

In errors エラーのため廃棄したフレーム数

In unknown protos 受信した未サポートフレーム数

Out octets 送信完了オクテット数

Out ucast pkts 送信ユニキャストフレーム数

Out nucast pkts 送信ノンユニキャストフレーム数

Out discards 正常だが送信できないフレーム数

Out errors エラーのため送信できないフレーム数

(*1)

通信相手に対し専用線を含むBODの構成定義をしている場合，専用線の構成定義を削除すると当該通信相手統計情報の値が構成削除前と比較して少なくなります。

情報種別	表示項目	表示内容
通信相手情報	<通信相手名称>	通信相手の名称
<通信相手状態>	通信相手の状態
active	運用中
closed	コマンド閉塞中
disabled	構成定義による非運用中
restricted	接続抑止中
ID	通信相手の認証ID。不明な場合は表示しません。
Phone Number1～3	通信相手の電話番号とサブアドレス（'/'以降がサブアドレス）。不明な場合は表示しません。
source IP address	自局IPアドレス(IPCPがUPしていない場合 '----'を表示)
destination IP address	相手局IPアドレス(IPCPがUPしていない場合 '----'を表示)
BOD	BOD手順（MP：マルチリンクPPP，proprietary：独自方式）。BODが設定されていない場合は表示しません。
Link	オーバーロードリンク数（現在のリンク数／定義されている最大リンク数）。BODが設定されていない場合は表示しません。
Dest MRRU	相手MRRU長。BODが設定されていない，または独自方式の場合は表示しません。
Source MRRU	自MRRU長。BODが設定されていない，または独自方式の場合は表示しません。
BAP/BACP	BAP/BACP運用状態（enable：運用，disable：非運用）。BODが設定されていない，または独自方式の場合は表示しません。
Total connecting time	相手装置と接続しているトータル時間。専用線だけで接続している場合は表示しません。 ISDN PPP情報の定義，または統計クリアを起点とし，ISDNを接続していた時間の現在までの合計値です。接続時間は接続チャネル数によらず，カウントします。
Originating call restriction	最後に発生した発信規制の相手電話番号と発生日時（電話番号毎）
接続回線情報	NIF/Line/TS	現在相手と通信しているタイムスロット
<タイムスロット状態>	タイムスロットの状態
connecting	接続中
connected	運用中
pool	通信相手に割り当てているISDNプールの名称。ISDNプールが割り当てられていない場合は '----'を表示
Phone Number	接続相手電話番号（電話番号のあとに'/'が付いている場合，'/'以降はサブアドレスを示します）
Connecting time	当該タイムスロットで相手装置と接続している時間
Call type	呼接続の方法
originate	発信
answer	着信
Connected time	相手との呼接続が完了した日時。状態が「接続中」の場合は表示しません。
priority	オーバーロード優先度。BODが設定されていない場合は表示しません。
MRU	MRU長
MTU	MTU長
LCP IPCP IPXCP BridgeNCP IPV6CP	LCP, IPCP, IPXCP, BridgeNCP，IPV6CPの各状態（up：確立，down：非確立）
通信相手統計情報	Output rate	コマンド投入前1秒間の送信スループットをbit/sおよびpacket/sで表示します。 bit/s算出には1フレームあたり1フラグ＋FCSを含めます。透過性保証のために挿入されるビットは含めません。
Input rate	コマンド投入前1秒間の受信スループットをbit/sおよびpacket/sで表示します。 bit/s算出には1フレームあたり1フラグ＋FCSを含めます。エラー廃棄フレーム，透過性保証のために挿入されるビットは含めません。packet/s算出にはエラー廃棄フレーム数は含めません。
Originating connect	発呼による接続成功回数
Originating disconnect	自装置から呼切断した回数
originating connect errors	発呼による接続失敗回数
Answering connect	着呼による接続成功回数
Answering disconnect	相手から呼切断した回数
Answering connect errors	着呼による接続失敗回数
In octets	受信オクテット数
In ucast pkts	受信ユニキャストフレーム数
In nucast pkts	受信ノンユニキャストフレーム数
In discards	受信後に廃棄した正常フレーム数
In errors	エラーのため廃棄したフレーム数
In unknown protos	受信した未サポートフレーム数
Out octets	送信完了オクテット数
Out ucast pkts	送信ユニキャストフレーム数
Out nucast pkts	送信ノンユニキャストフレーム数
Out discards	正常だが送信できないフレーム数
Out errors	エラーのため送信できないフレーム数

［ユーザ通信への影響］

なし

［応答メッセージ］

表22-9　show peer，clear counters(peer)コマンドのメッセージ一覧

メッセージ内容

No such interface -- <Interface Name>. 指定インタフェース名は見つかりません。
<Interface Name> インタフェース名

Can't execute this command in standby rm. コマンドは待機系RM上では実行できません。

Disconnected interface <Interface Name>. 指定インタフェースは未実装である。<Interface Name>インタフェース名

No configuration Peer {<Peer Name> | <Group Name>.} 指定ISDN通信相手は未定義です。
<Peer Name>ISDN通信相手名称
<Group Name>BOD構成のグループ名称

Not operational interface <Interface Name>. 指定インタフェースは実行可能ではありません。
<Interface Name>インタフェース名

Not operational Peer {<Peer Name> | <Group Name>.} 指定ISDN通信相手は運用状態ではありません。
<Peer Name>ISDN通信相手名称
<Group Name>BOD構成のグループ名称

Invalid name <name>. 無効な名称指定です。

Can't execute. その他の要因でコマンドが実行できません。

メッセージ	内容
No such interface -- <Interface Name>.	指定インタフェース名は見つかりません。 <Interface Name> インタフェース名
Can't execute this command in standby rm.	コマンドは待機系RM上では実行できません。
Disconnected interface <Interface Name>.	指定インタフェースは未実装である。<Interface Name>インタフェース名
No configuration Peer {<Peer Name> \| <Group Name>.}	指定ISDN通信相手は未定義です。 <Peer Name>ISDN通信相手名称 <Group Name>BOD構成のグループ名称
Not operational interface <Interface Name>.	指定インタフェースは実行可能ではありません。 <Interface Name>インタフェース名
Not operational Peer {<Peer Name> \| <Group Name>.}	指定ISDN通信相手は運用状態ではありません。 <Peer Name>ISDN通信相手名称 <Group Name>BOD構成のグループ名称
Invalid name <name>.	無効な名称指定です。
Can't execute.	その他の要因でコマンドが実行できません。

［注意事項］

統計情報のカウンタ値はRPの再起動，またNIFの上位のRPやNIFに対して(close rp,close nifによる)閉塞状態指示したあとの(free rp，free nifによる)閉塞解除指示によって0クリアされます。

RP，NIFのH／W障害発生時，NIF配下の統計情報カウンタは0クリアされます。

構成定義情報の削除／追加をした場合，対象の統計情報カウンタは0クリアされます。

通信相手に対し専用線を含むBODの構成定義をしている場合，専用線の構成定義を削除すると当該通信相手統計情報の値が構成削除前と比較して少なくなります。

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