構成定義ガイド

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13.3  Diff-serv

Diff-serv機能は,IPネットワーク上のQoS制御技術の一つです。従来のQoS技術はパケットのTCP/IPヘッダからフローを検出して優先度を決定していましたが,この技術ではインターネットのバックボーンのように多数のユーザからのフローが集中する大規模なIPネットワークには適用できませんでした。しかし,Diff-serv機能を使用すれば,ネットワークの境界ルータ(Boundaryノード)で設定した条件に一致するIPフローを検出し,このフローのIPヘッダ内TOSまたはトラフィッククラスフィールドにおける上位6ビット(DSCP)に,ドメイン内で行うQoS制御方針をビットパターンとして集約し転送します。後続のルータ(Interiorノード)は,DSCP値だけを参照して優先制御などを行うため,パケット転送を高速に行うことができ,また管理コストを低減できます。このようなシンプルなアーキテクチャを使用し,ISPでの契約サービスの差別化や,各種アプリケーションのサービスの差別化など,ポリシーベースのサービスを行えます。

Diff-servのネットワークモデルを次の図に示します。

図13-18 Diff-servのネットワークモデル

[図データ]

<この節の構成>
13.3.1 EFサービスを用いたリアルタイム系データの完全優先制御
13.3.2 AFサービスを用いた送信元アドレス単位の相対的優先制御
13.3.3 AFサービスを用いた送信元IPアドレスとアプリケーションの組み合わせによる相対的優先制御

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