4.1 必要な工具

 機器の設置には次の工具が必要です。

 2番のプラスドライバ:本体をラックに取り付ける際に使用します。
 マイナスドライバ:3.2章(1)〜(6)のケーブルを装置に接続するのに使用します。
 静電気防止用リストストラップ:機器を静電気から守ります。

 

4.2 作業を開始する前にお読みください


ぐらついた台の上や傾いたところなど不安定な場所に置かず安定した場所に水平に設置してください。落ちたり,倒れたりしてけがの原因となります。



装置を卓上に設置する場合は横置きで使用してください。縦置きしたり,壁に立掛けたりすると転倒した場合,けが・故障の原因になります。



・装置の入排気孔をふさがないでください。入排気孔をふさぐと,内部に熱がこもり,火災の原因となることがあります。入排気孔から70mm以上スペースを空けてください。
・装置本体の上に5kgを超える物を置かないでください。装置が破損する恐れがあります。またバランスがくずれて倒れたり,落下してけがの原因となることがあります。



静電気防止用リストストラップを使用してください。
静電気防止リストストラップを使用しないで取り扱った場合,静電気により機器を損傷することがあります。



・装置は,LEDの状態が容易に確認できる位置に設置してください。
・ケーブル類は,ダクトを通すかモールにより保護してください。特に光ファイバケーブルは,コード曲げ半径[長径方向:100mm,短径方向:50mm]以上とし,メタルモール等によって保護してください。
・光ファイバコードは,装置を保守する時に必要な分の長さ(3m)を予め考慮して準備し,余長のコードは装置の近くに束ねて巻いておいてください。また,光ファイバコードと他のインタフェースケーブルが混在する場合,光ファイバコードに無理な力が加わらない様にしてください。


 

4.3 卓上設置

 本装置は安定した平面上に設置することができます。
 次の手順で本体を設置してください。

ステップ1

本体を上下逆さにして平面上に置きます。

 

ステップ2

1.5mmの穴の上にゴム足を貼り付けます。(4箇所)

図 4.3-1 ゴム足の取り付け

 

ステップ3

本体の上下を元に戻し,装置を卓上に設置します。

 

4.4 ラック搭載

 本装置は,EIA規格準拠の19型ラックおよびラック側間口450mm以上のJIS規格準拠の19型ラックへの搭載が可能です。
 次の手順でラックに取り付けます。


搭載するラックによって使用する金具が異なります。ラック設備については「2.7 設置場所(2)19型ラック」を参照してください。



本装置付属のラック固定金具はM5のネジに対応しています。M5のネジに対応したラックをご準備願います。



ラック搭載時はゴム足を取り付けないでください。


 

(1)オープンラックに取り付ける場合

ステップ1

本体にラック固定金具Sを取り付けます。

図 4.4-1 ラック固定金具Sの取り付け


本体付属のネジを使用してください。


 

ステップ2

本体をオープンラックへ搭載します。

図 4.4-2 オープンラックへの搭載


装置をラックに搭載する場合は,装置が安定した状態にあるかを十分確認して作業してください。不安定な状態で作業した場合,落下や転倒によるけがの原因となります。



ラック搭載時の冷却条件については,「2.9 冷却条件」を参照願います。


 

ステップ3

搭載した本体をオープンラックへ固定します。

図 4.4-3 オープンラックへの固定


本体をラックに取り付けるには,ラック付属のM5のネジを使用してください。


 

(2)キャビネットラックに取り付ける場合

ステップ1

本体にラック固定金具Lを取り付けます。

図 4.4-4 ラック固定金具Lの取り付け


本体付属のネジを使用してください。


 

ステップ2

キャビネットラックにガイド金具を取り付けます。

図 4.4-5 ガイド金具の取り付け


ガイド金具をラックに取り付けるには,ラック付属のM5のネジを使用してください。


 

ステップ3

本体をキャビネットラックへ搭載します。(ラック固定金具をガイド金具に通し,スライドさせます。)

図 4.4-6 キャビネットラックへの搭載


装置をラックに搭載する場合は,装置が安定した状態にあるかを十分確認して作業してください。不安定な状態で作業した場合,落下や転倒によるけがの原因となります。



ラック搭載時の冷却条件については,「2.9 冷却条件」を参照願います。


 

ステップ4

本体をキャビネットラックへ固定します。

図 4.4-7 キャビネットラックへの固定


本体をラックに取り付けるには,ラック付属のM5のネジを使用してください。


 

4.5 電源ケーブルの取り付けと取り外し

 


必ず接地付きのコンセントを使用してください。接地を取らずに使用すると,感電の原因になるとともに,電気的雑音により,障害発生の原因となります。


 

(1)ケーブルの取り付け

ステップ1

電源ケーブルを装置背面の電源コネクタに取り付けます。

図 4.5-1 電源ケーブルの接続


電源ケーブルの取り付け,取り外しを行なう前に,本装置の電源スイッチがOFFになっていることを確認してください。


 

ステップ2

抜け防止金具を矢印の方向に下げ,コネクタをロックします。

図 4.5-2 電源ケーブルのロック

 

(2)ケーブルの取り外し

 ケーブルを取り外す時には,「(1)ケーブルの取り付け」と逆の手順で行なってください。


電源ケーブルの取り付け,取り外しを行なう前に,本装置の電源スイッチがOFFになっていることを確認してください。


 

4.6 メモリカードの取り付けと取り外し

(1)取り付け方

ステップ1

メモリカードを図の位置に挿入します。

図 4.6-1 メモリカードの取り付け


メモリカードには表面と裏面があります。「AX−F6531−MC64(BMC64)」または「AX−F6531−MC256(BMC256)」と表示のあるラベルを貼ってある面を上にして取り付けてください。


 

ステップ2

レバーが手前に出ます。

図 4.6-2 メモリカード挿入後

 

ステップ3

矢印の方向にレバーを折り曲げてロックします。

図 4.6-3 メモリカードのロック


メモリカードを2枚使用する場合,同様にメモリカードスロット1にメモリカードを挿入してください。


 

(2)取り外し方

ステップ1

矢印の方向にレバーを起こしてロックを外します。

図 4.6-4 メモリカードのロックの外し方

 

ステップ2

レバーを矢印の方向へ押します。

図 4.6-5 メモリカードの取り外し方

 

ステップ3

メモリカードを取り出します。

図 4.6-6 メモリカードの取り出し


ACC LED点灯中は,メモリカードにアクセス中です。アクセス中は絶対にメモリカードを取り外したり電源を切断したりしないでください。メモリカードを破損する恐れがあります。また,一部のコマンドは,コマンド入力後メモリカードのアクセスが終了するまでにしばらく時間がかかります。アクセスが終了したのを確認の上,メモリカードの取り外しや電源の切断を行なってください。


 

4.7 GBICの取り付けと取り外し

 ここでは,装置の電源を切断した状態でGBICの取り付けおよび取り外しを行なう場合の手順について説明します。


機器の設置後,装置の電源を入れたままでGBICの取り付けおよび取り外しを行なう場合は,「5.5 GBICの増設および交換」を参照してください。


 

4.7.1 モジュールAタイプの取り付けと取り外し

(1)取り付け方

ステップ1

レバーを起こし,矢印の位置にGBICを挿入します。

図 4.7-1 モジュールAタイプの挿入

 

ステップ2

レバーを矢印の方向に下げてロックします。

図 4.7-2 モジュールAタイプのロック

 

(2)取り外し方

 レバーを矢印の方向に起こし,手前に引き抜きます。

図 4.7-3 モジュールAタイプの取り外し

 

4.7.2 モジュールBタイプ,モジュールCタイプの取り付けと取り外し

(1)取り付け方

 「カチッ」と音がするまでGBICを押し込みます。

図 4.7-4 モジュールBタイプ,モジュールCタイプの取り付け

 

(2)取り外し方

 レバー部を両サイドからつまみ,手前に引き抜きます。

図 4.7-5 モジュールBタイプ,モジュールCタイプの取り外し

 

4.8 セットアップ端末の接続

 セットアップ端末を本装置にRS−232Cケーブル(両端D−sub9ピン(メス)付きクロスケーブル)で接続します。

図 4.8-1 セットアップ端末接続図

 

ステップ1

装置側にRS−232Cケーブルを接続し,ネジを締めてしっかり固定されていることを確認します。

図 4.8-2 RS−232Cケーブルの接続

 

ステップ2

同様にセットアップ端末側にRS−232Cケーブルを接続します。

 

4.9 インタフェースケーブルの接続

(1)基本/1次群/ATM25/10BASE−T/100BASE−TXインタフェースケーブル(「3.2 インタフェースケーブルの詳細(7)〜(9),(11),(18)」)

 コネクタを挿入し,ロックされたことを確認します。

図 4.9-1 基本/1次群/ATM25/10BASE−T/100BASE−TXインタフェースケーブルの接続


誤って接続しますと故障の原因になりますので,表示を確認して接続してください。



ケーブルを取り外す場合は,つめを押さえながら引き抜きます。


 

(2)V.24/V.35/X.21回線インタフェースケーブル(「3.2 インタフェースケーブルの詳細(1)〜(6)」)

 コネクタを挿入し,ネジで固定します。

図 4.9-2 V.24/V.35/X.21回線インタフェースケーブルの接続


回線インタフェースケーブルをネジで固定するとき,ネジを締め過ぎるとネジが折れることがあります。
ネジが折れないように締め過ぎに注意して,柄の細いマイナスドライバで軽く締めてください。


 

(3)ATM155光ファイバコード(「3.2 インタフェースケーブルの詳細(12)〜(14)」)

 「カチッ」と音がするまでコネクタを挿入します。

図 4.9-3 OC−3c/ATM155光ファイバコードの接続


光コネクタの清掃手順については「付録A 光コネクタの清掃」を参照してください。



取り外し時はそのまま引き抜きます。


 

(4)1000BASE−SX/1000BASE−LX/1000BASE−LH光ファイバコード(「3.2 インタフェースケーブルの詳細(15)〜(17)」)

ステップ1

4.7 GBICの取り付けと取り外し」を参照し,GBICを取り付けます。

 

ステップ2

「カチッ」と音がするまでコネクタを挿入します。

図 4.9-4 1000BASE−SX/1000BASE−LX/1000BASE−LH光ファイバコードの接続


光コネクタの清掃手順については「付録A 光コネクタの清掃」を参照してください。



取り外し時はそのまま引き抜きます。


 

4.10 電源の投入,切断

(1)電源の投入

 装置背面の電源スイッチをONにします。

図 4.10-1 電源の投入


電源スイッチをOFFにして再度ONにする場合は,2秒以上間隔を空けてください。


 

(2)電源の切断

 装置背面の電源スイッチをOFFにします。


ACC LED点灯中は,メモリカードにアクセス中です。アクセス中は絶対にメモリカードを取り外したり電源を切断したりしないでください。メモリカードを破損する恐れがあります。
また,一部のコマンドは,コマンド入力後メモリカードのアクセスが終了するまでにしばらく時間がかかります。アクセスが終了したのを確認の上,メモリカードの取り外しや電源の切断を行なってください。。



以下のような場合は,STATUS RMP LEDが緑点滅から緑点灯に変わるまで絶対に装置の電源を切断しないでください。装置が故障する恐れがあります。
・開梱後,(メモリカードが取り付けられている状態で)初めて電源の投入を行なう場合
・ソフトウェアのアップデート中


 

4.11 その後の作業

(1)構成定義情報セットアップ

 本装置を使用するためには,構成定義情報の入力が必要です。
 構成定義情報の作成方法の詳細については,以下のマニュアルを参照願います。

 ・AX2000Rソフトウェアマニュアル 構成定義ガイド(AX−10−159)
 ・AX2000Rソフトウェアマニュアル 構成定義コマンドレファレンス Vol.1(AX−10−162)
 ・AX2000Rソフトウェアマニュアル 構成定義コマンドレファレンス Vol.2(AX−10−163)

 

(2)システム連動テスト

 実際にシステムを運用する前に,設定した構成定義情報の内容が正しいかをテストします。

 

(3)運用

 運用管理方法の詳細については,以下のマニュアルを参照願います。

 ・AX2000Rソフトウェアマニュアル 運用ガイド(AX−10−161)
 ・AX2000Rソフトウェアマニュアル 運用コマンドレファレンス Vol.1(AX−10−167)
 ・AX2000Rソフトウェアマニュアル 運用コマンドレファレンス Vol.2(AX−10−168)
 ・AX2000Rソフトウェアマニュアル MIBレファレンス(AX−10−170)

 

(4)トラブルシュート

 トラブル発生時のトラブルシュートについては,以下のマニュアルを参照願います。

 ・AX2000Rソフトウェアマニュアル 運用ガイド(AX−10−161)
 ・AX2000Rソフトウェアマニュアル メッセージ・ログレファレンス(AX−10−169)