設置の準備の流れを図2.1-1に示します。
電源ならびに通信設備工事,LANケーブル布設工事の完了を機器搬入の前になるように余裕をもってご計画ください。
図 2.1-1 設置準備の流れ
本装置の基本的な設置条件を示します。設置環境はこれらの条件を満足する必要があります。
表 2.2-1 機器の設置条件
項 目 |
仕 様 |
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AX2001R |
AX2002R |
AX2002RX |
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寸法(W×D×H) |
435×380×44mm |
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質量 |
6kg |
7kg |
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入力電圧 |
単相AC100V(100V〜120V) |
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周波数 |
50/60±1Hz |
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所要電力 |
170VA |
190VA |
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発熱量 |
150W |
170W |
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騒音(注1) |
45dB以下 |
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振動 |
2.45m/s2以下 |
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塵埃 |
5%/W以下(注2)または0.15mg/m3以下(注3) |
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動作時の温度 |
0〜40℃(推奨値23〜28℃) |
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非動作時の温度 |
−10〜43℃ |
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保存および輸送時の温度 |
−25〜60℃ |
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動作時の湿度 |
10〜85%(推奨値45〜55℃) |
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非動作時の湿度 |
8〜85% |
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保存および輸送時の湿度 |
5〜85%(結露しないこと) |
(注1)装置側面から1mの距離で測定
(注2)落下塵埃測定法による(落下塵埃測定法については「2.6
環境条件」を参照)
(注3)浮遊粉塵濃度測定方法通則(JIS Z 8813)による
(1)コンセント規格
下記のコンセントを使用してください。このコンセントは一般の電気設備工事店にて販売されています。
コンセント:JIS−C−8303(15A 125V)接地形2極差し込みコンセント
図 2.3-1 接地形2極差し込みコンセント(15A 125V)
必ず接地付きのコンセントを使用してください。接地を取らずに使用すると,感電の原因になるとともに,電気的雑音により,障害発生の原因となります。 |
(2)分電盤
本装置に給電する分岐回路には,ヒューズフリーブレーカ(FFB)などの遮断器を付けてください。なお,ヒューズフリーブレーカ(FFB)には,下記のものを使用してください。
ヒューズフリーブレーカの定格:15AT 単相 AC100V(15A回路用)
分電盤は操作が容易に行なえるように,本装置の設置場所と同じ部屋か,近接する部屋に設置することをお奨めします。 |
(3)分電盤への給電条件
分電盤へ供給される電流の容量は「(2)分電盤」で示す遮断器の動作電流より大きくなるようにしてください。
分電盤へ給電される電流容量は,遮断器の動作電流より大きくなるようにしてください。分電盤への電流容量が遮断器の動作電流より小さいと,異常時に遮断器が動作せず,火災の原因となることがあります。 |
一般に,遮断器の動作電流は定格電流より大きくなっています。使用する遮断器の仕様をご確認ください。 |
また,本装置の電源を投入すると,下表に示す突入電流が流れます。突入電流により,電源設備の電圧低下が起こらないようご検討ください。
表 2.4-1 突入電流
モデル |
電流 |
時間 |
AX2001R |
11A |
100ms |
AX2002R |
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AX2002RX |
本装置の電源を投入すると突入電流が流れます。突入電流により,電源設備の電圧低下が起きないように考慮してください。電圧低下が起きると,本装置だけでなく,同じ電源設備に接続された他の機器にも影響をおよぼします。 |
他の機器が発生する電気的雑音が原因となり障害が発生することがあります。
電源設備計画は次の点を守ってください。
(1)本装置用の電源分岐回路には,リレーやマイクロスイッチ等により電源のON−OFFを繰り返しているような機器(例えば空調機)を接続しないでください。
(2)本装置用の保守用アース(D種接地)は,直接アース板におとすか,できるだけ本装置専用のアースとしてください。
(3)電気的雑音を発生している機器には雑音発生防止回路を入れるようご配慮ください。
(4)本装置に接続されるケーブルは大別して電源ケーブルと信号ケーブルがありますが,両者は基本的な電気特性が異なります。ケーブル布設のときに両ケーブルをバンド等でむすびつける,又はより合わせるなどの施工方法は避けてください。
(5)回線を引き込む場合は電源ケーブルにそわせないでください。
本装置には,電気的雑音による障害を防止するためのノイズフィルタが取り付けられています。この場合,保安用アース(D種接地)線に漏れ電流が流れます。
機器1台当り最大3.5mAの漏れ電流が流れますので,消防法等によって漏電遮断器の設置を義務づけられている場合はそのことを考慮してください。
(1)塵 埃
本装置は冷却用ファンを内蔵していますので,湿気やほこりの多い場所へは設置しないでください。本装置の塵埃条件は下記になります。
●落下塵埃測定法を使用する場合:5%/W以下
落下塵埃測定法は下記を参照してください。 |
●浮遊粉塵濃度測定方法通則(JIS Z 8813)を使用する場合:0.15mg/m3以下
プリンタ周辺や人通りの多い場所は,一般にトナーやほこりが多いため,それらの場所には設置しないようにしてください。 |
(2)腐食性ガス,引火性ガス
腐食性ガスや引火性ガスのない場所に設置してください。腐食性ガスのある場所に設置すると機器が腐食して著しく信頼性を損ないます。
(3)床の表面材質
本装置は一般事務室への設置が可能ですが,床の表面材料としては,下記の性質を持つことを推奨します。
・耐火性がある。
・塵埃がたたない。
(4)直射日光
機器には直射日光が当たらないようにしてください。
(5)水
床清掃等の時,機器に水がかからないようにしてください。
(6)電磁妨害
周囲で高周波利用機器を使用すると,その機器が発生する妨害電波により,本装置は正常に動作出来なくなる恐れがありますのでご注意ください。
なお,本装置も微弱ではありますが,高周波電波を発生しますので,装置の周囲30m以内の室内アンテナによるテレビ,ラジオおよびトランシーバ等に影響を与える場合があります。
(7)ケーブルの保護
ケーブル類は,ダクトを通すかモールにより保護してください。
ケーブルの保護を行なわない場合,ねずみ等の動物により,ケーブルが切断されることがあります。
特に光ファイバケーブルは,コード曲げ半径 [ 長径方向:100mm,短径方向:50mm ] 以上とし,メタルモール等によって保護してください。
また,必要芯線数の光ファイバを収容する光ファイバケーブルは,敷設時に受ける繰り返し曲げ,引っ張り張力,圧縮,しごき等の機械的ストレスや,敷設される環境から受けるストレスから保護し得る構造としてください。
(8)散 布
機器設置内で殺虫剤等の散布,消毒等を行なう場合は,機器にカバー等をかぶせることにより直接薬剤がかからないように考慮してください。
(9)地震対策
地震によって機器の移動,転倒あるいは窓からの飛び出しなどの障害が発生し,人身事故に発展することが考えられるので,移動防止,転倒防止を十分対策する必要があります。
実際に機器に加わる振動は,地表と違って建物の構造や機器設置室の設置フロアなどによって決まる応答倍率によって増幅されます。一般的に9階程度の中層ビルの5階以上は地表の2〜3倍の揺れ方をするといわれています。 |
本装置は,卓上設置または19型ラック(オープンラックまたはキャビネットラック)への搭載ができます。それぞれの設置環境は以下のことを考慮してご準備願います。
(1)卓上
水平で安定した平面で,電源ケーブルおよびインタフェースケーブルの配線および「2.9 冷却条件」を考慮した十分なエリアを確保してください。また,機器の配置については,「2.10 装置の騒音について」を参照願います。
本装置は,以下のラックに搭載可能です。搭載可能なラックと使用する金具との対応は表2.7-1の通りです。
表 2.7-1 搭載可能なラック
ラックの規格 |
EIA規格準拠の19型オープンラックおよびラック側間口が450mm以上のJIS規格準拠の19型オープンラック |
EIA規格準拠の19型キャビネットラック |
金具 |
ラック固定金具S |
ラック固定金具Lおよびガイド金具 |
ラック付属のネジ |
M5 |
機器の冷却を考慮して,ラックの柱や側板と機器の入排気口間に十分な空間が確保できるタイプのものをご準備願います。詳細は,「2.9 冷却条件」を参照願います。
本装置の奥行きは380mmです。ラックの奥行きは装置の奥行きに加えてケーブル引出し用に装置前後にそれぞれ100mmのエリアを確保できるものをご準備願います。
ラックへの固定にはラック付属のネジをご準備願います。なお使用するネジの本数は表2.7-2の通りです。
表 2.7-2 ラック付属ネジの使用数
ラック |
ネジの使用数 |
オープンラック |
4本 |
キャビネットラック |
6本 |
本装置付属のラック固定金具はM5のネジに対応しています。M5のネジに対応したラックをご準備願います。 |
本装置の保守エリアとして以下のスペースを確保してください。
(1)卓上設置時の保守エリア
図 2.8-1 卓上設置時の保守エリア
(2)19型ラック搭載時の保守エリア
図 2.8-2 ラック搭載時の保守エリア
(1)エアフロー
本装置のエアフローを図2.9-1にに示します。
図 2.9-1 本装置のエアフロー
(2)卓上設置時の冷却条件
エアフローを確保するため,機器側面から70mm以上空間を設けてください。
装置の入排気孔をふさがないでください。入排気孔をふさぐと,内部に熱がこもり,火災の原因となることがあります。入排気孔から70mm以上スペースを空けてください。 |
機器の周辺にファン等の強制空冷システムを備えた他の装置を設置する場合,お互いのエアフローが干渉してお互いの冷却に下記の悪影響を及ぼし,誤動作の原因になります。お互いのエアフローが干渉しないよう十分に機器間隔をあけるか,機器間に仕切板を設置してお互いのエアフローが干渉しないようにしてください。なお,仕切板を設置する場合は機器側板から70mm以上スペースを空けてください。 |
(3)ラック搭載時の冷却条件
ラックの側板,柱,ガイドレール,前後扉等の構造物と装置の間に70mm以上の空間を設けてください。
装置の入排気孔をふさがないでください。入排気孔をふさぐと,内部に熱がこもり,火災の原因となることがあります。入排気孔から70mm以上スペースを空けてください。 |
ラック内の温度が機器の動作温度の範囲に入るようにしてください。ラック内の温度が機器の設置条件に入らない場合,誤動作,故障の原因になります。ラック内の温度を機器の設置条件に入れるための手段として,下記を検討してください。 |
本機器の上下にファン等の強制空冷システムを備えた他の装置を搭載する場合,お互いのエアフローが干渉してお互いの冷却に悪影響を及ぼし,誤動作,故障の原因になります。必要に応じて,ラック内の装置搭載間隔を空けてお互いのエアフローが干渉しないようにください。 |
本装置は,冷却用ファンを内蔵していますので,ファンによる騒音が発生します。機器の設置に際しては,騒音を考慮したレイアウトを計画してください。
装置の騒音については,「2.2 機器の設置条件」を参照してください。
騒音を考慮したレイアウトの例を示します。 |