コンフィグレーションガイド Vol.3

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12.2.10 仮想ルータのグループ化

複数の仮想ルータをグループ化することで,最大4095の仮想ルータを使用できます。ここでは,次に示すグループ構成を設定する例を示します。

図12-8 仮想ルータのグループ構成設定例

[図データ]

仮想ルータの役割 仮想ルータが設定されたインタフェース 仮想ルータID 仮想ルータ名称 フォローするプライマリ仮想ルータ名称
プライマリ仮想ルータ gigabitethernet 2/3 1 VRRPNAME
フォロー仮想ルータ gigabitethernet 2/4 1 VRRPNAME

(凡例)−:該当なし


<この項の構成>
(1) プライマリ仮想ルータの設定
(2) フォロー仮想ルータの設定

(1) プライマリ仮想ルータの設定

[設定のポイント]
プライマリ仮想ルータの状態は,グループに属するすべての仮想ルータの状態を決定します。設定後,プライマリ仮想ルータが正しく動作していることを確認してください。

[コマンドによる設定]
  1. (config)# interface gigabitethernet 2/3
    (config-if)# ip address 192.168.10.1 255.255.255.0
    gigabitethernet 2/3のコンフィグレーションモードに移行します。イーサネットインタフェースへIPアドレスを設定していない場合は,ここでIPアドレスを設定します。
     
  2. (config-if)# vrrp 1 ip 192.168.10.100
    gigabitethernet 2/3,仮想ルータID 1の仮想ルータに仮想IPアドレス192.168.10.100を設定します。
     
  3. (config-if)# vrrp 1 name VRRPNAME
    gigabitethernet 2/3,仮想ルータID 1の仮想ルータに仮想ルータ名称VRRPNAMEを設定します。
     

(2) フォロー仮想ルータの設定

[設定のポイント]
仮想ルータからプライマリ仮想ルータ名称を指定します。プライマリ仮想ルータを指定した仮想ルータはフォロー仮想ルータとなり,指定したプライマリ仮想ルータの状態に従います。
フォロー仮想ルータには,プライマリ仮想ルータと同じ仮想ルータIDを設定することを推奨します。

[コマンドによる設定]
  1. (config)# interface gigabitethernet 2/4
    (config-if)# ip address 192.168.20.1 255.255.255.0
    gigabitethernet 2/4のコンフィグレーションモードに移行します。イーサネットインタフェースへIPアドレスを設定していない場合は,ここでIPアドレスを設定します。
     
  2. (config-if)# vrrp 1 follow VRRPNAME
    gigabitethernet 2/4,仮想ルータID 1のフォロー仮想ルータが従うプライマリ仮想ルータ名称にVRRPNAMEを指定します。
     
  3. (config-if)# vrrp 1 ip 192.168.20.100
    gigabitethernet 2/4,仮想ルータID 1の仮想ルータに仮想IPアドレス192.168.20.100を設定します。
     

[注意事項]
  • プライマリ仮想ルータが255個設定されている状態でフォロー仮想ルータを追加する場合は,vrrp followコマンドから設定を開始してください。
  • 指定したプライマリ仮想ルータが存在しない場合,フォロー仮想ルータはイニシャル状態となります。
  • フォロー仮想ルータは,アドレス所有者になれません。
  • ほかの仮想ルータからプライマリ仮想ルータに指定されている場合,フォロー仮想ルータになれません。また,自分自身の仮想ルータ名称,およびほかのフォロー仮想ルータ名称を指定できません。

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