3.1.1 イーサネットポートの接続ができない
通信障害の原因がイーサネットポートにあると考えられる場合は,NIFの状態,ポートの状態,ポートの統計情報の順に確認してください。
- 〈この項の構成〉
(1) NIFの状態確認
-
ログの確認
ログの内容および対応については,「メッセージ・ログレファレンス」を参照してください。
-
NIFの状態による原因の切り分け
show interfacesコマンドでNIFの状態を確認して,次の表に従って原因を切り分けてください。
表3‒1 NIFの状態の確認および対応 項番
NIFの状態
原因
対応
1
active
該当NIFは正常に動作中である
「表3‒2 ポートの状態の確認および対応」に従って,ポートの状態を確認してください。
2
notconnect
該当NIFが搭載されていない
NIFを搭載してください。
3
inactive
inactivateコマンドが設定されている
activateコマンドで該当NIFの状態をactiveにしてください。
NIFの搭載に誤りがある
show versionコマンドで,搭載されているPRUとNIFの組み合わせを確認してください。
PRUとNIFの組み合わせによるNIFの搭載条件については,「コンフィグレーションガイド」を参照してください。
4
fault
該当NIFに障害が発生している
show loggingコマンドで表示される該当NIFのログについて,「メッセージ・ログレファレンス」を参照して,記載内容に従って対応してください。
5
initialize
該当NIFが初期化中である
初期化が完了するまで待ってください。
6
disable
コンフィグレーションコマンドでno power enableが設定されている
使用するNIFが搭載されていることを確認したあと,コンフィグレーションコマンドpower enableを設定して該当NIFの状態をactiveにしてください。
7
power shortage
電力不足による運用停止状態である
show environmentコマンドで電源の情報,および装置の余剰電力を確認してください。
-
PSの状態がfaultの場合は,電源機構を交換してください。
-
PSの状態がactiveの場合は,装置の余剰電力を確認して,電源機構を追加してください。
8
notsupport
本装置で未サポートのNIFが搭載されている
NIFを交換してください。
ソフトウェアバージョンで未サポートのNIFが搭載されている
NIF種別とソフトウェアのバージョンを確認して,NIFを交換するか,ソフトウェアをアップデートしてください。
-
(2) ポートの状態確認
-
ログの確認
ログの内容および対応については,「メッセージ・ログレファレンス」を参照してください。
-
ポートの状態による原因の切り分け
show interfacesコマンドでポートの状態を確認して,次の表に従って原因を切り分けてください。
表3‒2 ポートの状態の確認および対応 項番
ポートの状態
原因
対応
1
active up
該当ポートは正常に動作中である
ありません。
2
active down
該当ポートに回線障害が発生している
show loggingコマンドで表示される該当ポートのログについて,「メッセージ・ログレファレンス」を参照して,記載内容に従って対応してください。
3
inactive
inactivateコマンドが設定されている
active upにする場合は,使用するポートにケーブルが接続されていることを確認したあと,activateコマンドで該当ポートをactive状態にしてください。
ネットワーク監視またはネットワーク管理の機能が動作した
「8.2 ポートinactive状態の確認」を参照してください。
4
fault
該当ポートのポート部分のハードウェアに障害が発生している
show loggingコマンドで表示される該当ポートのログについて,「メッセージ・ログレファレンス」を参照して,記載内容に従って対応してください。
5
initialize
該当ポートが初期化中である
初期化が完了するまで待ってください。
6
standby
リンクアグリゲーションのスタンバイリンク機能によって待機している
リンクアグリゲーションのスタンバイリンク機能によってstandby状態になっているため,正常な動作です。
スタンバイリンク機能については,show channel-groupコマンドでdetailパラメータを指定して確認してください。
7
disable(track)
トラッキング連携によって運用停止されている
コンフィグレーションで連携を指定した静的監視トラックの状態に合わせて,運用停止状態になっています。正常な動作です。
トラック状態を確認するには,show trackコマンドを使用してください。トラック状態が想定される状態でない場合は,「6.3 トラッキング機能のトラブル」を参照してください。
8
disable
コンフィグレーションコマンドshutdownが設定されている
active upにする場合は,使用するポートにケーブルが接続されていることを確認したあと,コンフィグレーションコマンドでno shutdownを設定して該当ポートをactive状態にしてください。
9
suspend
次の要因でポートの起動が抑止されている
-
SFUの運用枚数不足
-
PRUの初期化中
-
NIFが運用系として稼働中以外
show systemコマンドでSFU,PRU,およびNIFの状態を確認してください。
-
activeになっているSFUの枚数を確認してください。
-
PRUの状態がinitializeの場合は,PRUの初期化が完了するまで待ってください。
-
NIFの状態がinitializeの場合は,NIFの初期化が完了するまで待ってください。
10
unused
コンフィグレーションが生成されていない
取り付けたNIFに対応するポートのコンフィグレーションが生成されるまで待ってください。
11
mismatch
取り付けたNIFに収容されているイーサネット種別と,ランニングコンフィグレーションのイーサネット種別が一致していない
-
取り付けたNIFの種別を確認してください。取り付けたNIFの種別が誤っている場合は,NIFを交換してください。
-
show running-configコマンドでランニングコンフィグレーションを確認してください。ランニングコンフィグレーションが誤っている場合は,取り付け前のポートのコンフィグレーションを削除してください。
コンフィグレーションの削除については,「コンフィグレーションガイド」を参照してください。
12
show interfacesコマンドではポートが表示されない
NIFが搭載されていないか,NIFを正しく認識できていない
「表3‒1 NIFの状態の確認および対応」に従って,NIFの状態を確認してください。
-
(3) 統計情報の確認
show port statisticsコマンドを実行して,本装置に搭載されている全ポートの送受信パケット数および送受信廃棄パケット数を確認してください。
> show port statistics Date 20XX/04/01 12:00:00 UTC Port Counts: 12 Port Name Status Packets Tx Rx 1/1 geth1/1 down Ucast 0 0 Mcast 0 0 Bcast 0 0 Discard 0 0 1/2 geth1/2 down Ucast 0 0 Mcast 0 0 Bcast 0 0 Discard 0 0 1/3 geth1/3 down Ucast 0 0 Mcast 0 0 Bcast 0 0 Discard 0 0 : > |
なお,本コマンド実行時にDiscardの値が0より大きい場合は,パケットが廃棄される障害が発生しています。show interfacesコマンドで該当ポートの詳細情報を確認してください。