コンフィグレーションガイド Vol.2
- <この項の構成>
- (1) バーストサイズの設定
- (2) 最大帯域監視と最低帯域監視の設定値
- (3) ポリサーとほかのQoSフロー機能を同時に使用したときの動作
- (4) ポリサーと送信イーサネットインタフェース・送信キューの関係
- (5) プロトコル制御パケットのポリサー
- (6) TCPフレームに対する最大帯域監視の使用
- (7) 複数のFEにわたるポリサー設定時の動作
(1) バーストサイズの設定
帯域の揺らぎが大きいトラフィックの遵守パケットを中継する場合には,バーストサイズを大きく設定して使用してください。
なお,バーストサイズにはフロー検出で検出するフレームのフレーム長より大きい値を設定してください。注入されるフレーム長より小さい値をバーストサイズに設定した場合は,設定した帯域以下で違反となることがあります。
(2) 最大帯域監視と最低帯域監視の設定値
ポリサーで最大帯域監視と最低帯域監視を同時に設定して,監視帯域値およびバーストサイズを同じ値で設定した場合は,最大帯域監視だけ指定したときと同等の動作になります。
(3) ポリサーとほかのQoSフロー機能を同時に使用したときの動作
ポリサーと,マーカーおよび優先度変更を同時に使用した場合は,次の順で動作を優先してフレームを送信します。
- 送信インタフェースに設定した,DSCPマッピング
- 送信インタフェースに設定した,最低帯域監視に違反したフレームに対するペナルティ
- 送信インタフェースに設定した,優先度変更またはマーカー
- 受信インタフェースに設定した,DSCPマッピング
- 受信インタフェースに設定した,最低帯域監視に違反したフレームに対するペナルティ
- 受信インタフェースに設定した,優先度変更またはマーカー
(4) ポリサーと送信イーサネットインタフェース・送信キューの関係
次のような場合に,送信イーサネットインタフェースまたは送信キューで遵守フレームを廃棄するおそれがあります。
- ポリサーで指定する監視帯域値を,該当フローの送信イーサネットインタフェースまたは送信キューの帯域値より大きい値とした場合
- 帯域監視を使用しないフローと使用するフローを,同じ送信イーサネットインタフェースまたは送信キューに送信した場合
特に,複数のフローで複数のポリサーを使用する場合は,各ポリサーの監視帯域値の合計に注意してください。
(5) プロトコル制御パケットのポリサー
ポリサーではプロトコル制御フレームも監視対象になります。したがって,プロトコル制御フレームにも帯域違反としてペナルティを科します。そのため,プロトコル制御フレームを考慮した帯域を確保する必要があります。
(6) TCPフレームに対する最大帯域監視の使用
最大帯域監視を使用した場合は,TCPのスロースタートが繰り返されデータ転送速度が極端に遅くなることがあります。
上記動作を防ぐために,最低帯域監視を使用して「フレームが廃棄されやすくなるように廃棄クラスを下げる」動作を実施するようにしてください。本設定によって,契約帯域を超えてもすぐに廃棄されないようになります。
(7) 複数のFEにわたるポリサー設定時の動作
次に示すような複数のFEにわたるポリサーを設定した場合,PRU内のFEごとに帯域を監視します。
- ポリサーを指定したQoSフローを,複数のFEにわたるインタフェースで構成するポートチャネル(サブインタフェース)に適用した場合
- ポリサーを指定したQoSフローを,FEが異なる複数のインタフェースに適用した場合
PRUの種別によって,実装されるFEの数や,FEとNIFのつながりが異なるため,設定する際は注意してください。PRU内のFEとNIFのつながりについては,「19.1.1 概要」を参照してください。
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