コンフィグレーションガイド

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8.4.6 DHCP/BOOTPリレーとVRRP連携

<この項の構成>
(1) 設定内容の概要
(2) 構成図と設定条件
(3) 本装置のコンフィグレーション例
(4) DHCP/BOOTPサーバ側の設定例

(1) 設定内容の概要

DHCP/BOOTPリレーインタフェースコンフィグレーションとVRRPコンフィグレーションが同一インタフェースに設定されている例を示します。

(2) 構成図と設定条件

[構成図]

図8-19 構成図

[図データ]

[設定条件]
  1. DHCP/BOOTPクライアント,その他のPCはイーサネットにて接続されていること。
  2. DHCP/BOOTPクライアントが本装置に接続されているインタフェースにVRRPコンフィグレーションが設定されている。
  3. 仮想ルータアドレスを170.1.1.10とする。
  4. DHCP/BOOTPサーバのIPアドレスを170.10.10.10とする。
  5. DHCP/BOOTPサーバにDHCP/BOOTPクライアントゲートウェイIPアドレス(ルータオプション)を170.1.1.10(仮想ルータアドレス)と設定する。

(3) 本装置のコンフィグレーション例

[コマンドによる設定]

<本装置A>
 1    (config)# line Department1 ethernet 0/0
      [line Department1]
 2    (config)# virtual-router 1 virtual-router-ip-address 170.1.1.10
      [virtual-router 1]
 3    (config)# priority 100
      [virtual-router 1]
 4    (config)# exit
      [line Department1]
 5    (config)# exit
 6    (config)# relay-list 1 170.10.10.10
 7    (config)# relay-group YellowGroup 1
 8    (config)# relay-interface Department1 relay_group YellowGroup

表8-22 本装置Aのコンフィグレーション解説

解説番号 解説
1 NIF番号0,Line番号0にインタフェース名Department1のイーサネットインタフェースを定義します。
lineモードに移行します。
2 インタフェースDepartment1に対してVRID 1,仮想ルータアドレス170.1.1.10を定義します。
virtual-routerモードに移行します。
3 Department1のインタフェースに優先度100のVRRPを定義します。
4 virtual-routerモードからlineモードに移行します。
5 lineモードからグローバルコンフィグモードに戻ります。
6 リレーリスト1にDHCP/BOOTPサーバのIPアドレス170.10.10.10を設定します。
7 解説番号6で設定したリレーリストをリレーグループ名YellowGroupに登録します。
8 解説番号7で設定したリレーグループ名YellowGroupをインタフェース名Department1に設定します。

<本装置B>
 1    (config)# line Department2 ethernet 0/0
      [line Department2]
 2    (config)# virtual-router 1 virtual-router-ip-address 170.1.1.10
      [virtual-router 1]
 3    (config)# priority 150
      [virtual-router 1]
 4    (config)# exit
      [line Department2]
 5    (config)# exit
 6    (config)# relay-list 1 170.10.10.10
 7    (config)# relay-group BlueGroup 1
 8    (config)# relay-interface Department2 relay_group BlueGroup

表8-23 本装置Bのコンフィグレーション解説

解説番号 解説
1 NIF番号0,Line番号0にインタフェース名Department2のイーサネットインタフェースを定義します。
lineモードに移行します。
2 インタフェースDepartment2に対してVRID 1,仮想ルータアドレス170.1.1.10定義します。
virtual-routerモードに移行します。
3 Department2のインタフェースに優先度150のVRRPを定義します。
4 virtual-routerモードからlineモードに移行します。
5 lineモードからグローバルコンフィグモードに戻ります。
6 リレーリスト1にDHCP/BOOTPサーバのIPアドレス170.10.10.10を設定します。
7 解説番号6で設定したリレーリストをリレーグループ名BlueGroupに登録します。
8 解説番号7で設定したリレーグループ名BlueGroupをインタフェース名Department2に設定します。

[コンフィグレーションの表示]

<本装置A>
line Department1 ethernet 0/0
  ip 170.1.1.1/24
  virtual-router 1 virtual-router-ip-address 170.1.1.10
    priority 100
!
relay-list 1 170.10.10.10
relay-group YellowGroup 1
relay-interface Department1 relay_group YellowGroup

<本装置B>
line Department2 ethernet 0/0
  ip 170.1.1.2/24
  virtual-router 1 virtual-router-ip-address 170.1.1.10
    priority 150
!
relay-list 1 170.10.10.10
relay-group BlueGroup 1
relay-interface Department2 relay_group BlueGroup

(4) DHCP/BOOTPサーバ側の設定例

DHCP/BOOTPリレーインタフェースコンフィグレーションとVRRPコンフィグレーションが同一インタフェースに設定されている場合,DHCP/BOOTPサーバ側の設定においてDHCP/BOOTPクライアントゲートウェイアドレス(ルータオプション)をVRRPコンフィグレーションでの仮想ルータアドレスに設定してください。この設定を行わなかった場合,VRRPによるマスタ・スタンバイルータ切り替え後にDHCP/BOOTPクライアントが通信できなくなる可能性があります。

(a) Windows NTサーバの場合

DHCPマネージャ起動後,「DHCPオプション」メニューから「スコープ」を選択後,オプション選択欄で「ルーター」を選択し,VRRPコンフィグレーションで設定した仮想ルータアドレスを設定してください。

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