解説書 Vol.1

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8.5.11 BFDによる近隣ルータ監視【OP-BFD】

BFD機能を使用しているインタフェースでは,OSPFで接続しているすべての近隣ルータ(Helloパケットを交換しているルータ)との間でBFDセッションの確立を試みます。BFD機能の詳細については,「11. BFD機能【OP-BFD】」を参照してください。なお,仮想リンクでは,BFD機能をサポートしていません。

<この項の構成>
(1) BFDによる近隣ルータ監視
(2) 注意事項

(1) BFDによる近隣ルータ監視

BFD監視を行っている場合,近隣ルータの障害を検出後,直ちにOSPFの隣接関係を切断してLSAの再生成と広告を行います。その後,SPF計算の遅延時間(コンフィグレーションコマンドospfのspf-delayサブコマンド指定値)が経過したあと,経路計算を実行して,代替経路へ切り替えます。

OSPFの隣接ルータ(Adjacency)数の収容条件は,BFD機能の使用に影響されませんが,OSPFおよびOSPFv3で使用するBFDセッションの総数とスタティック経路でBFD監視しているゲートウエイの総数が,BFDセッション数の収容条件を超えないようにしてください。

隣接関係を切断した近隣ルータがネットワークの指定ルータの場合,別のルータ(バックアップ指定ルータなど)を新しい指定ルータとして選出します。この際,BFD機能を使用していない近隣ルータが選出されると,該当ルータがHelloパケットによって障害を認識するまで,そのネットワークを経由する通信が停止します。

(2) 注意事項

  1. ブロードキャスト型ネットワークでは,すべての近隣ルータでBFD機能を使用してください。BFD機能を使用していないルータと隣接関係を確立できますが,指定ルータが障害になった場合に,該当ネットワークを経由する通信の一部が停止するなどの現象が発生するおそれがあります。また,同一ルータに対する障害検出時間のずれを少なくするため,各ルータのコンフィグレーションでBFDパケットの障害監視時間(最小送信間隔および最小受信間隔)を統一してください。
  2. BFDのセッション数が装置当たりの上限数を超えた場合,BFDのセッションはUpしませんが,OSPFは動作します。

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