コンフィグレーションガイド

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11.3.2 ポリシーによる経路設定

<この項の構成>
(1) 設定内容の概要
(2) 構成図と設定条件
(3) コンフィグレーション例

(1) 設定内容の概要

ポリシールーティング機能を使い,ポリシーに基づく経路設定をする場合の例を示します。

  1. 本装置のインタフェース名Tokyoで受信したパケットについてDSCP値が0のネットワークC宛パケットはネットワークYを経由し中継します。
    ネットワークYがダウンしているとき,ネットワークXを経由し中継します。
  2. 本装置のインタフェース名Tokyoで受信したパケットについてDSCP値が0以外のネットワークC宛パケットはネットワークXを経由し中継します。
    ネットワークXがダウンしているとき,ネットワークYを経由し中継します。

(2) 構成図と設定条件

[構成図]

図11-14 構成図

[図データ]

[設定条件]
  1. ポリシールーティングリスト情報の設定条件
    ポリシールーティングリスト情報1:本装置のインタフェースTokyoNagoyaから3ffe:1:3::2宛へ送信する転送経路を決定します。
    ポリシールーティングリスト情報2:本装置のインタフェースTokyoOsakaから3ffe:1:4::2宛へ送信する転送経路を決定します。
  2. ポリシールーティンググループ情報の設定条件
    ポリシールーティンググループ情報1:本装置のインタフェースTokyoで受信したDSCP値が0のネットワークC宛パケットに使用するポリシールーティンググループを,ポリシールーティングリスト情報1,2を用いて設定します。
    ポリシールーティンググループ情報2:本装置のインタフェースTokyoで受信したDSCP値が0以外のネットワークC宛パケットに使用するポリシールーティンググループを,ポリシールーティングリスト情報1,2を用いて設定します。
  3. filterフロー条件
    本装置のインタフェースTokyoの受信側(inbound)に次の条件を設定します。
    ・受信したパケットのDSCP値が0,宛先IPアドレスがネットワークCのパケットはポリシールーティンググループ情報1を使用して中継します。
    ・受信したパケットのDSCP値が0以外,宛先IPアドレスがネットワークCのパケットはポリシールーティンググループ情報2を使用して中継します。

(3) コンフィグレーション例

[コマンドによる設定]

<本装置>
 1    (config)# policy-list 101 TokyoNagoya 3ffe:1:3::2
 2    (config)# policy-list 102 TokyoOsaka 3ffe:1:4::2
 3    (config)# policy-group IPv6_route1 102
 4    (config)# policy-group IPv6_route1 101
 5    (config)# policy-group IPv6_route2 101
 6    (config)# policy-group IPv6_route2 102
 7    (config)# flow filter Tokyo in
      [flow filter Tokyo in]
 8    (config)# list 40001 ip any 3ffe:1:5::/64 dscp 0 action
                policy_group IPv6_route1
      [flow filter Tokyo in]
 9    (config)# list 40002 ip any 3ffe:1:5::/64 action policy_group
                IPv6_route2
      [flow filter Tokyo in]
10    (config)# exit
11    (config)# flow yes

表11-13 本装置のコンフィグレーション解説

解説番号 解説
1 インタフェース名TokyoNagoyaからルータ(3ffe:1:3::2)宛に転送する場合のポリシールーティングリスト情報を設定します。
2 インタフェース名TokyoOsakaからルータ(3ffe:1:4::2)宛に転送する場合のポリシールーティングリスト情報を設定します。
3 ポリシールーティンググループ名IPv6_route1に解説番号2で設定したポリシールーティングリスト情報を追加します。
4 ポリシールーティンググループ名IPv6_route1に解説番号1で設定したポリシールーティングリスト情報を追加します。
5 ポリシールーティンググループ名IPv6_route2に解説番号1で設定したポリシールーティングリスト情報を追加します。
6 ポリシールーティンググループ名IPv6_route2に解説番号2で設定したポリシールーティングリスト情報を追加します。
7 インタフェース名Tokyoのinbound(受信側)にfilterフロー情報を設定します。flow filter inモードに移行します。
8 リスト番号40001にDSCP値が0,3ffe:1:5::0/64のIPアドレスを宛先とするパケットは解説番号3,4で設定したIPv6_route1を使いポリシールーティング転送する設定を行います。
9 リスト番号40002に3ffe:1:5::0/64のIPアドレスを宛先とするパケットは解説番号5,6で設定したIPv6_route2を使いポリシールーティング転送する設定を行います。
10 flow filter inモードからグローバルコンフィグモードに戻ります。
11 フロー制御機能を使用する設定にします。

[コンフィグレーションの表示]

<本装置>
policy_list 101 TokyoNagoya 3ffe:1:3::2
policy_list 102 TokyoOsaka 3ffe:1:4::2
policy_group IPv6_route1 102
policy_group IPv6_route1 101
policy_group IPv6_route2 101
policy_group IPv6_route2 102
!
flow yes
flow filter Tokyo in 
  list 40001 ip any 3ffe:1:5::0/64 dscp 0 action policy_group IPv6_route1
  list 40002 ip any 3ffe:1:5::0/64 action policy_group IPv6_route2

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