コンフィグレーションガイド
- <この項の構成>
- (1) 設定内容の概要
- (2) 構成図と設定条件
- (3) コンフィグレーション例
(1) 設定内容の概要
IPv4,IPv6混在ネットワークでのポリシールーティング機能の使用例を示します。
- 本装置のインタフェース名Department1で受信したIPv6パケットのうち3ffe:1:4::宛てのftpパケットはネットワークYを経由して中継します。
ネットワークYがダウンしているとき,ネットワークXを経由し中継します。
- 本装置のインタフェース名Department1で受信したIPv6パケットのうち3ffe:1:4::宛てのftp以外のパケットはネットワークXを経由して中継します。
ネットワークXがダウンしているとき,ネットワークYを経由し中継します。
- 本装置のインタフェース名Department1で受信したIPv4パケットのうち192.10.4.0/24宛てのftpパケットはネットワークYを経由して中継します。
ネットワークYがダウンしているとき,ネットワークZを経由し中継します。
- 本装置のインタフェース名Department1で受信したIPv4パケットのうち192.10.4.0/24宛てのftp以外のパケットはネットワークZを経由して中継します。
ネットワークZがダウンしているとき,ネットワークYを経由し中継します。
(2) 構成図と設定条件
- [構成図]
図11-15 構成図
- [設定条件]
- ポリシールーティングリスト情報の設定条件
ポリシールーティングリスト情報1:本装置のインタフェースDepartment2から3ffe:1:2::2宛へ送信する転送経路を決定します。
ポリシールーティングリスト情報2:本装置のインタフェースDepartment3から3ffe:1:3::2宛へ送信する転送経路を決定します。
ポリシールーティングリスト情報3:本装置のインタフェースDepartment3から192.10.3.2宛へ送信する転送経路を決定します。
ポリシールーティングリスト情報4:本装置のインタフェースDepartment4から192.10.2.2宛へ送信する転送経路を決定します。
- ポリシールーティンググループ情報の設定条件
ポリシールーティンググループ情報1:本装置のインタフェースDepartment1で受信したネットワークC宛のftpパケットに使用するポリシールーティンググループを,ポリシールーティングリスト情報1,2を用いて設定します。
ポリシールーティンググループ情報2:本装置のインタフェースDepartment1で受信したネットワークC宛のftp以外のパケットに使用するポリシールーティンググループを,ポリシールーティングリスト情報1,2を用いて設定します。
ポリシールーティンググループ情報3:本装置のインタフェースDepartment1で受信したネットワークD宛のftpのパケットに使用するポリシールーティンググループを,ポリシールーティングリスト情報3,4を用いて設定します。
ポリシールーティンググループ情報4:本装置のインタフェースDepartment1で受信したネットワークD宛のftp以外のパケットに使用するポリシールーティンググループを,ポリシールーティングリスト情報3,4を用いて設定します。
- filterフロー条件
本装置のインタフェースDepartment1の受信側(inbound)に以下の条件を設定します。
・宛先IPアドレスがネットワークC宛,上位プロトコルがTCP,宛先ポート番号が20 (ftp)のIPv6パケットをポリシールーティンググループ情報1で中継します。
・宛先IPアドレスがネットワークC宛のIPv6パケットをポリシールーティンググループ情報2で中継します。
・宛先IPアドレスがネットワークD宛,上位プロトコルがTCP,宛先ポート番号が20 (ftp)のIPv4パケットをポリシールーティンググループ情報3で中継します。
・宛先IPアドレスがネットワークD宛のIPv4パケットをIPv4ポリシールーティンググループ情報4で中継します。
(3) コンフィグレーション例
- [コマンドによる設定]
- <本装置>
1 (config)# policy-list 101 Department2 3ffe:1:2::2 2 (config)# policy-list 102 Department3 3ffe:1:3::2 3 (config)# policy-list 1 Department3 192.10.3.2 4 (config)# policy-list 2 Department4 192.10.2.2 5 (config)# policy-group IPv6_route1 102 6 (config)# policy-group IPv6_route1 101 7 (config)# policy-group IPv6_route2 101 8 (config)# policy-group IPv6_route2 102 9 (config)# policy-group IPv4_route1 1 10 (config)# policy-group IPv4_route1 2 11 (config)# policy-group IPv4_route2 2 12 (config)# policy-group IPv4_route2 1 13 (config)# flow filter Department1 in [flow filter Department1 in] 14 (config)# list 40001 tcp any 3ffe:1:4::/64 20 action policy_group IPv6_route1 [flow filter Department1 in] 15 (config)# list 40002 ip any 3ffe:1:4::/64 action policy_group IPv6_route2 [flow filter Department1 in] 16 (config)# list 1 tcp any 192.10.4.0/24 20 action policy_group IPv4_route1 [flow filter Department1 in] 17 (config)# list 2 ip any 192.10.4.0/24 action policy_group IPv4_route2 [flow filter Department1 in] 18 (config)# exit 19 (config)# flow yes表11-14 本装置のコンフィグレーション解説
解説番号 解説 1 インタフェース名Department2からルータ(3ffe:1:2::2)宛に転送する場合のポリシールーティングリスト情報を設定します。 2 インタフェース名Department3からルータ(3ffe:1:3::2)宛に転送する場合のポリシールーティングリスト情報を設定します。 3 インタフェース名Department3からルータ(192.10.3.2)宛に転送する場合のポリシールーティングリスト情報を設定します。 4 インタフェース名Department4からルータ(192.10.2.2)宛に転送する場合のポリシールーティングリスト情報を設定します。 5 ポリシールーティンググループ名IPv6_route1に解説番号2で設定したポリシールーティングリスト情報を追加します。 6 ポリシールーティンググループ名 IPv6_route1に解説番号1で設定したポリシールーティングリスト情報を追加します。 7 ポリシールーティンググループ名 IPv6_route2に解説番号1で設定したポリシールーティングリスト情報を追加します。 8 ポリシールーティンググループ名IPv6_route2に解説番号2で設定したポリシールーティングリスト情報を追加します。 9 ポリシールーティンググループ名IPv4_route1に解説番号3で設定したポリシールーティングリスト情報を追加します。 10 ポリシールーティンググループ名 IPv4_route1に解説番号4で設定したポリシールーティングリスト情報を追加します。 11 ポリシールーティンググループ名 IPv4_route2に解説番号4で設定したポリシールーティングリスト情報を追加します。 12 ポリシールーティンググループ名IPv4_route2に解説番号3で設定したポリシールーティングリスト情報を追加します。 13 インタフェース名Department1のinbound(受信側)にfilterフロー情報を設定します。
flow filter inモードに移行します。14 リスト番号40001に上位プロトコルがTCP,宛先ポート番号が20 (ftp),3ffe:1:4::0/64のIPアドレスを宛先とするパケットは解説番号5,6で設定したIPv6_route1を使用しポリシールーティング転送する設定を行います。 15 リスト番号40002に3ffe:1:4::0/64のIPアドレスを宛先とするパケットは解説番号7,8で設定したIPv6_route2を使用しポリシールーティング転送する設定を行います。 16 リスト番号1に上位プロトコルがTCP,宛先ポート番号が20 (ftp),192.10.4.0/24のIPアドレスを宛先とするパケットは解説番号9,10で設定したIPv4_route1を使用しポリシールーティング転送する設定を行います。 17 リスト番号2に192.10.4.0/24のIPアドレスを宛先とするパケットは解説番号11,12で設定したIPv4_route2を使用しポリシールーティング転送する設定を行います。 18 flow filter inモードからグローバルコンフィグモードに戻ります。 19 フロー制御機能を使用する設定にします。
- [コンフィグレーションの表示]
- <本装置>
policy_list 1 Department3 192.10.3.2 policy_list 2 Department4 192.10.4.2 policy_list 101 Department2 3ffe:1:2::2 policy_list 102 Department3 3ffe:1:3::2 policy_group IPv4_route1 1 policy_group IPv4_route1 2 policy_group IPv4_route2 2 policy_group IPv4_route2 1 policy_group IPv6_route1 102 policy_group IPv6_route1 101 policy_group IPv6_route2 101 policy_group IPv6_route2 102 ! flow yes flow filter Department1 in list 1 tcp any 192.10.4.0/24 20 action policy_group IPv4_route1 list 2 ip any 192.10.4.0/24 action policy_group IPv4_route2 list 40001 tcp any 3ffe:1:4::0/64 20 action policy_group IPv6_route1 list 40002 ip any 3ffe:1:4::0/64 action policy_group IPv6_route2
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