解説書 Vol.1

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17.2 ラベル配布プロトコル

MPLSのパスであるLSP(Label Switched Path)は,FEC(Forwarding Equivalence Class)と呼ばれるトラフィック識別子ごとに,MPLS網の出入口ルータ間に設定されます。LSPは入口ルータから出口ルータの単方向データ転送のコネクションです。パスの入口ルータでFECの一致を検出したあとは,パスに沿ってパケットを転送するコネクション型ネットワークを構築します。コネクション型ネットワークは,従来のIPネットワークがパケットごとに宛先から経路を決定して転送するコネクションレス型ネットワークと対比されるネットワークの構成です。

MPLS網を構成するルータは,従来のIPプロトコル,ルーティングプロトコルに加えて,ラベル配布プロトコルをサポートしています。ラベル配布プロトコルによって,ラベル値を含むLSP確立・解放についての情報を隣接ルータとの間で交換します。LSPの確立には,入口ルータがVPN経路などの経路情報に基づいて特定のFECについてLSP確立要求を発行するDoD(Downstream on Demand)と,各LSRがMPLS網内経路情報をFECとしてラベルを広告するDu(Downstream unsolicited)の二つのモードがあります。ラベル配布の概要を次の図に示します。

図17-2 ラベル配布の概要

[図データ]

<この節の構成>
17.2.1 ラベル配布機能の主な機能

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