コンフィグレーションガイド Vol.2

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18.1.4 パケット転送時の負荷分散

BSUを冗長化し,2枚以上のBSUを運用系として使用している場合,パケット転送を行うBSUを分散させることで運用系BSUを効率的に利用します。負荷分散方法として,受信したポートごとに振り分ける方法と,受信パケットの送信元MACアドレスごとに振り分ける方法があります。

<この項の構成>
(1) ポートごとの振り分け
(2) 送信元MACアドレスごとの振り分け

(1) ポートごとの振り分け

パケットを受信したポートごとに振り分け先BSUを選択します。本装置のデフォルトのモードです。サーバやルータなどの通信のようにトラフィックが集中するポートについて,接続ポートを選択することでパケット転送を行うBSUを分散させることができます。

BSUとNIFの間のパケット転送バスはBSU1枚当たり2本あり,それぞれの中継バスでパケット転送性能を共有します。そのため,パケット転送性能を共有する組み合わせは最大BSU3枚で6組あります。

パケット転送性能を共有するポートの組み合わせを次の表に示します。

表18-2 パケット転送性能を共有するポートの組み合わせ

NIFの種類 ポート数 運用系BSU枚数ごとの
パケット転送性能を共有するポートの組み合わせ
1枚 2枚 3枚
NK1G-24T 24 (1,3,5,7,9,11,13,15,17,19,21,23)
(2,4,6,8,10,12,14,16,18,20,22,24)
(1,5,9,13,17,21)
(2,6,10,14,18,22)
(3,7,11,15,19,23)
(4,8,12,16,20,24)
(1,7,13,19)
(2,8,14,20)
(3,9,15,21)
(4,10,16,22)
(5,11,17,23)
(6,12,18,24)
NK1G-24S
NK1GS-8M 8 (1,2,3,4,5,6,7,8)
(なし)
(1,2,3,4,5,6,7,8)
(なし)
(なし)
(なし)
(1,2,3,4,5,6,7,8)
(なし)
(なし)
(なし)
(なし)
(なし)
NK10G-4RX 4 (1,3)
(2,4)
(1)
(2)
(3)
(4)
(1)
(2)
(3)
(4)
NK10G-4RXA 4 (1,3)
(2,4)
(1)
(2)
(3)
(4)
(1)
(2)
(3)
(4)
NK10G-8RX 8 (1,3,5,7)
(2,4,6,8)
(1,5)
(2,6)
(3,7)
(4,8)
(1,7)
(2,8)
(3)
(4)
(5)
(6)
NK10G-8RXA 8 (1,3,5,7)
(2,4,6,8)
(1,5)
(2,6)
(3,7)
(4,8)
(1,7)
(2,8)
(3)
(4)
(5)
(6)

(凡例) ( ):BSUを共有するポートの組み合わせ


NK1GS-8Mでは,すべての入力ポートが同一のパケット転送バスに割り当てられます。

(2) 送信元MACアドレスごとの振り分け

受信パケットの送信元MACアドレスごとに振り分け先BSUを選択します。本装置の中継するパケットの送信元MACアドレスが多数ある構成,または送信元MACアドレスごとのトラフィックの偏りが少ない構成で有効な方式です。

サーバ宛てやルータ経由の通信が集中する環境では,同じ送信元MACアドレスのトラフィックが偏るおそれがあります。その場合,パケットの振り分けが特定のBSUに集中するおそれがあるため注意してください。

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