コンフィグレーションガイド Vol.1

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3.4.12 IPv4・IPv6パケット中継

<この項の構成>
(1) IPアドレスを設定できるインタフェース数
(2) マルチホームの最大サブネット数
(3) IPアドレス最大設定数
(4) 最大相手装置数
(5) ポリシーベースルーティング
(6) DHCP/BOOTPリレー
(7) IPv6 DHCPリレー
(8) DHCPサーバ
(9) IPv6 DHCPサーバ

(1) IPアドレスを設定できるインタフェース数

本装置は次のインタフェースにIPアドレスを設定できます。

ここでは,IPアドレスを設定できるインタフェースの最大数について説明します。また,設定できるIPアドレスの最大数について説明します。

インタフェースに対してサポートする最大インタフェース数を次の表に示します。ここで示す値は,IPv4とIPv6との合計の値です。なお,IPv4とIPv6を同一のインタフェースに設定することも,個別に設定することもできます。

表3-190 インタフェースに対する最大インタフェース数

モデル VLANインタフェース数
(装置当たり)
マネージメントポート
(装置当たり)
AX6600Sシリーズ共通 4095 1

(2) マルチホームの最大サブネット数

LANのマルチホーム接続では一つのインタフェースに対して,複数のIPv4アドレス,またはIPv6アドレスを設定できます。

(a) IPv4の場合

IPv4でのマルチホームの最大サブネット数を次の表に示します。ただし,マネージメントポートはIPv4のマルチホーム不可のため1になります。

表3-191 マルチホームの最大サブネット数(IPv4の場合)

モデル マルチホーム サブネット数
(インタフェース当たり)
AX6600Sシリーズ共通 256

(b) IPv6の場合

IPv6でのマルチホームの最大サブネット数を次の表に示します。なお,ここで示す値にはリンクローカルアドレスを含みます。一つのインタフェースには必ず一つのリンクローカルアドレスが設定されます。このため,すべてのインタフェースでIPv6グローバルアドレスだけを設定した場合,実際に装置に設定されるIPv6アドレス数は,表の数値に自動生成されるIPv6リンクローカルアドレス数1を加算した8になります。

表3-192 マルチホームの最大サブネット数(IPv6の場合)

モデル マルチホーム サブネット数
(インタフェース当たり)
AX6600Sシリーズ共通 7

(3) IPアドレス最大設定数

(a) IPv4アドレス

コンフィグレーションで設定できるIPv4アドレスの最大数を次の表に示します。なお,この表で示す値は,インタフェースに設定できるIPv4アドレス数です。

表3-193 コンフィグレーションで装置に設定できるIPv4アドレスの最大数

モデル VLANインタフェースに設定できるIPv4アドレス数(装置当たり) マネージメントポートに設定できるIPv4アドレス数(装置当たり)
AX6600Sシリーズ共通 4096 1

(b) IPv6アドレス

コンフィグレーションで設定できる装置当たりのIPv6アドレスの最大数を次の表に示します。なお,ここで示す値はインタフェースに設定するIPv6アドレスの数です。また,IPv6リンクローカルアドレスの数も含みます。一つのインタフェースには必ず一つのIPv6リンクローカルアドレスが設定されます。このため,すべてのインタフェースにIPv6グローバルアドレスを設定した場合,インタフェースには自動でIPv6リンクローカルアドレスが付与され,実際に装置に設定されるIPv6アドレスの数は次の表に示す値となります。

表3-194 コンフィグレーションで装置に設定できるIPv6アドレスの最大数

モデル VLANインタフェースに設定できるIPv6アドレス数(装置当たり) マネージメントポートに設定できるIPv6アドレス数(装置当たり)
AX6600Sシリーズ共通 4096 7

表3-195 VLANインタフェースに設定されるIPv6アドレス数

コンフィグレーションでVLANインタフェースに設定するIPv6アドレスの数 自動で設定するIPv6リンクローカルアドレスの数 VLANインタフェースに設定されるIPv6アドレス数
IPv6リンクローカルアドレス IPv6グローバルアドレス
4095 0 0 4095
0 4096 4095 8191

注※ IPv6グローバルアドレスは,マルチホームを使用することで4096まで設定できます。


表3-196 マネージメントポートに設定されるIPv6アドレス数

コンフィグレーションでマネージメントポートに設定するIPv6アドレスの数 自動で設定するIPv6リンクローカルアドレスの数 マネージメントポートに設定されるIPv6アドレス数
IPv6リンクローカルアドレス IPv6グローバルアドレス
1 0 0 1
0 7 1 8

(4) 最大相手装置数

本装置が接続する通信可能な最大相手装置数を示します。この場合の相手装置はスイッチに限らず,端末も含みます。

(a) ARPエントリ数

IPv4の場合,ARPによって,送信しようとするパケットの宛先アドレスに対応するハードウェアアドレスを決定します。最大相手装置数は,ARPエントリ数によって決まります。ARPエントリはコンフィグレーションコマンドを使用することで,スタティックに4096エントリ登録できます。本装置でサポートするARPエントリの最大数については,次の表を参照してください。最大エントリ数は,スタティックで登録したエントリ数を含みます。

(b) NDPエントリ数

IPv6の場合,NDPでのアドレス解決によって,送信しようとするパケットの宛先アドレスに対応するハードウェアアドレスを決定します。最大相手装置数はNDPエントリ数によって決まります。NDPエントリは,コンフィグレーションコマンドを使用することで,スタティックに4096エントリ登録できます。本装置でサポートするNDPエントリの最大数については,次の表を参照してください。最大エントリ数は,スタティックで登録したエントリ数を含みます。

(c) RAの最大相手端末数

RAではルータから通知されるIPv6アドレス情報を基に端末でアドレスを生成します。本装置での最大相手端末数を次の表に示します。

表3-197 RAの最大相手端末数

モデル RAの最大相手端末数
インタフェース当たり 装置当たり
AX6600Sシリーズ共通 4096 4096

(5) ポリシーベースルーティング

ポリシーベースルーティングでは,フィルタのフロー検出を使用して,ポリシーベースルーティングの対象にするフローを検出します。なお,フロー系エントリの配分パターンがqos-onlyの場合,ポリシーベースルーティングは使用できません。

(a) ポリシーベースルーティングの収容条件

●アクセスリストの動作に中継先の経路を指定

アクセスリストの動作に中継先の経路を指定する場合の収容条件を次の表に示します。

表3-198 装置当たりのポリシーベースルーティングのエントリ数

項目 IPv4ポリシーベースルーティング IPv6ポリシーベースルーティング
アクセスリストエントリ数 表3-154 フィルタ・QoSエントリ数」を参照※1 表3-154 フィルタ・QoSエントリ数」を参照※1
ネクストホップエントリ数 256※2 256※2

注※1
エントリ数の算出方法は,「3.4.6 フィルタ・QoS」と同じです。

注※2
1ネクストホップを1エントリとして登録します。このため,複数のアクセスリストで同一のネクストホップを設定した場合,使用するエントリ数は1エントリと計算します。

●アクセスリストの動作にポリシーベースルーティングリスト情報を指定

アクセスリストの動作にポリシーベースルーティングリスト情報を指定する場合の収容条件を次の表に示します。

表3-199 装置当たりのポリシーベースルーティンググループのエントリ数

項目 IPv4ポリシーベースルーティンググループ IPv6ポリシーベースルーティンググループ
アクセスリストエントリ数 表3-154 フィルタ・QoSエントリ数」を参照※1
ポリシーベースルーティングリスト数 256※2
ポリシーベースルーティングリスト情報内に設定できる経路数 8
ポリシーベースルーティングのトラッキング機能と連携できる経路数 2048

(凡例)−:該当なし

注※1
エントリ数の算出方法は,「3.4.6 フィルタ・QoS」と同じです。

注※2
1ポリシーベースルーティングリスト情報を1リストとして登録します。このため,複数のアクセスリストで同一のポリシーベースルーティングリスト情報を設定した場合,使用するリスト数は1リストと計算します。

(b) トラッキング機能の収容条件

ポリシーベースルーティングのトラッキング機能の収容条件を次の表に示します。

表3-200 トラッキング機能の収容条件

項目 収容条件
トラックの数 1024※2
ポーリング監視トラックの数※1 1024※2

注※1
コンフィグレーションコマンドtype icmpを設定したトラックの数です。

注※2
ポリシーベーススイッチングのトラッキング機能でのトラックの数との延べ数になります。

(6) DHCP/BOOTPリレー

DHCP/BOOTPリレーの収容条件を次の表に示します。

表3-201 DHCP/BOOTPリレーの最大数

モデル クライアント接続インタフェース数 サーバ台数
(グローバルネットワーク,VRFごと)
VRF使用時の装置当たりのサーバ台数
AX6600Sシリーズ共通 2048 16 256

(7) IPv6 DHCPリレー

IPv6 DHCPリレーの収容条件を次の表に示します。

表3-202 IPv6 DHCPリレーの最大数

モデル 装置当たりの最大数
配布プレフィックス数 インタフェース数
AX6600Sシリーズ共通 1024 1024

注※
クライアントを直接収容した場合にIPv6 DHCPサーバによって配布されるPDプレフィックス数です。ほかのリレー経由のパケットやPDプレフィックス以外の情報は,この条件に関係なく中継できます。

(8) DHCPサーバ

DHCPサーバで設定できるインタフェース数および配布可能IPアドレス数などを次の表に示します。

表3-203 DHCPサーバの最大数

モデル 最大配布可能IPアドレス数 最大固定IPアドレス割り当て数 最大インタフェース数 最大管理サブネット数
AX6600Sシリーズ共通 8192 320 2048 2048

(9) IPv6 DHCPサーバ

IPv6 DHCPサーバの収容条件を次の表に示します。

表3-204 IPv6 DHCPサーバの最大数

モデル 装置当たりの最大数
インタフェース数 最大配布可能Prefix
AX6600Sシリーズ共通 1024 1024

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