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8.3.2 ダンプファイルが作成されている

ダンプファイル格納ディレクトリ(/primaryMC/var/dump)に,RM,CP,PSU(AX5400SではBSU),NIFのどれかのダンプファイルが採取されている場合,またはイベントダンプファイル格納ディレクトリ(/primaryMC/usr/var/evtdump/)に,イベントダンプファイルが採取されている場合は,次の作業を行ってください。なお,ダンプファイルの詳細を「表8-5 ダンプ情報一覧【AX7800S】」または「表8-6 ダンプ情報一覧【AX5400S】」に示します。(primaryMCは現用MCを示しています。詳細については,「解説書 Vol.2 14.6 MC」を参照してください。)

  1. ファイル作成時刻を確認します
    ”show dumpfile”コマンドを実行して,ファイルが作成された時刻を確認してください。

    図8-2 ダンプファイル作成時刻の確認

    > show dumpfile
    BCU0(Active):
     MC0(Primary Slot):
      [/primaryMC/var/dump]:
        File Name               cp00.000
        Date           2005/08/03  155212
        Version                 AX-P6244-11 9.4
        Serial No               AA RM8MS000AR010831F001
        Error Factor   3181 80000008
     
      [/primaryMC/var/evtdump]:
        File Name               cpevt001.000
        Date           2005/08/03  155212
        Version                 AX-P6244-11 9.4
        Serial No               AA RM8MS000AR010831F001
        Error Factor   3181 80000008
  2. ファイルが作成された要因を調査します
    show loggingコマンドを実行して,ファイルが作成された時刻のログの内容を「メッセージ・ログレファレンス 3. 装置関連の障害およびイベント情報」を参照しながら確認してください。

    図8-3 ダンプファイル作成時のログ確認

    > show logging
    (途中省略)
    EVT 08/19 16:04:04 E3 RM 00003004 1000:000000000111 RM restarted due to user operation.
    EVT 08/19 16:03:57 E3 RM 01910202 1001:000000000000 System restarted by user operation.
    (以下省略)
    >
  3. 障害情報の採取とダンプファイルの保存をします
    ダンプファイルが障害により作成されている場合は,show tech-supportコマンドを実行して障害情報を採取してください(詳細は「9.1 障害情報の取得」を参照してください)。
    障害解析が必要な場合は,ダンプファイルをホームディレクトリまたは予備MCに保存してください。なお,ダンプファイルをコンソールやリモート運用端末に保存する場合は,「9.2 保守情報のファイル転送」を参照してください。
  4. ファイルを削除します
    ファイルの保存または障害解析の終了などでダンプファイルが不要になった場合は,erase dump-fileコマンドを実行して削除してください。
    不要になったダンプファイルをダンプファイル格納ディレクトリに残しておくと,格納ディレクトリの空き容量不足により,ダンプ採取が正常に行われない場合があります。

    表8-5 ダンプ情報一覧【AX7800S】

    ダンプ情報 内容 格納してあるディレクトリ
    CP,PSU,NIFのdumpコマンドによるダンプ情報 CP,PSU,NIFのダンプ情報です。
    ファイルはdump cp,dump psu,dump nifコマンドで格納します。
    dump cp,dump psu,dump nifコマンドで指定したディレクトリにあります。
    イベント※1により自動収集するダンプ情報 CP,PSU,NIFのイベント固有のダンプ情報です(各イベントについては「表8-7 イベントダンプ採取イベント一覧」参照)。
    ファイルは警告レベルのイベント発生時に自動で収集されます。
    ダンプ情報ファイルは,/primaryMC/usr/var/evtdump/cpevt<イベント番号>.<収集番号>です。
    <イベント番号>:イベント番号(3けた)(「表8-7 イベントダンプ採取イベント一覧」参照)
    <収集番号>:収集番号(3けた)
    NIF部障害※2時自動収集によるダンプ情報 NIFのダンプ情報です。
    ファイルはNIF部障害時に自動で収集されます。
    標準のダンプ情報ファイルは,/var/dump/nif<NIF番号>.<収集番号>です(予備MCの場合は,/secondaryMC/var/dump/nif<NIF番号>.<収集番号>です)。
    <NIF番号>:NIFスロット番号(2けた)
    <収集番号>:収集番号(3けた)
    PSU重度障害※3時自動収集によるダンプ情報 PSUのダンプ情報です。
    ファイルはPSU重度障害時に自動で収集されます。
    標準のダンプ情報ファイルは,/var/dump/psu<PSU番号>.<収集番号>です(予備MCの場合は,/secondaryMC/var/dump/psu<PSU番号>.<収集番号>です)。
    また,拡張のPSUダンプ情報ファイルは/secondaryMC/var/dump/psu<PSU番号>e1.<収集番号>です。
    <PSU番号>:PSUスロット番号(2けた)
    <収集番号>:収集番号(3けた)
    CP重度障害※4時自動収集によるダンプ情報 CPのダンプ情報です。
    ファイルはCP重度障害時に自動で収集されます。
    ダンプ情報ファイルは,/var/dump/cp00.<収集番号>です(予備MCの場合は,/secondaryMC/var/dump/cp00.<収集番号>です)。
    また,拡張のCPダンプ情報ファイルは/secondaryMC/var/dump/cp00e1.<収集番号>です。
    <収集番号>:収集番号(3けた)
    致命的障害※5時自動収集によるダンプ情報 RMのダンプ情報です。
    ファイルは致命的障害時に自動で収集されます。
    ダンプ情報ファイルは,/var/dump/rmdumpです(予備MCの場合は,/secondaryMC/var/dump/rmdumpです)。

    注※1 イベントは種別ログのイベントレベルがE3〜E4(詳細は「メッセージ・ログレファレンス 1.4 ログの確認」を参照)を示しています。

    注※2 NIF部障害は種別ログのイベントレベルがE6(詳細は「メッセージ・ログレファレンス 1.4 ログの確認」を参照)を示しています。

    注※3 PSU重度障害は種別ログのイベントレベルがE8(詳細は「メッセージ・ログレファレンス 1.4 ログの確認」を参照)を示しています。

    注※4 CP重度障害は種別ログのイベントレベルがE8(詳細は「メッセージ・ログレファレンス 1.4 ログの確認」を参照)を示しています。

    注※5 致命的障害は種別ログのイベントレベルがE9(詳細は「メッセージ・ログレファレンス 1.4 ログの確認」を参照)を示しています。


    表8-6 ダンプ情報一覧【AX5400S】

    ダンプ情報 内容 格納してあるディレクトリ
    CP,BSU,NIFのdumpコマンドによるダンプ情報 CP,BSU,NIFのダンプ情報です。
    ファイルはdump cp,dump bsu,dump nifコマンドで格納します。
    dump cp,dump bsu,dump nifコマンドで指定したディレクトリにあります。
    イベント※1により自動収集するダンプ情報 CP,BSU,NIFのイベント固有のダンプ情報です(各イベントについては「表8-7 イベントダンプ採取イベント一覧」参照)。
    ファイルは警告レベルのイベント発生時に自動で収集されます。
    ダンプ情報ファイルは,/primaryMC/usr/var/evtdump/cpevt<イベント番号>.<収集番号>です。
    <イベント番号>:イベント番号(3けた)(「表8-7 イベントダンプ採取イベント一覧」参照)
    <収集番号>:収集番号(3けた)
    NIF部障害※2時自動収集によるダンプ情報 NIFのダンプ情報です。
    ファイルはNIF部障害時に自動で収集されます。
    標準のダンプ情報ファイルは,/var/dump/nif<NIF番号>.<収集番号>です(予備MCの場合は,/secondaryMC/var/dump/nif<NIF番号>.<収集番号>です)。
    <NIF番号>:NIFスロット番号(2桁)
    <収集番号>:収集番号(3桁)
    BSU重度障害※3時自動収集によるダンプ情報 BSUのダンプ情報です。
    ファイルはBSU重度障害時に自動で収集されます。
    標準のダンプ情報ファイルは,/var/dump/bsu<BSU番号>.<収集番号>です。(予備MCの場合は,/secondaryMC/var/dump/bsu<BSU番号>.<収集番号>です)。
    また,拡張のBSUダンプ情報ファイルは/secondaryMC/var/dump/bsu<BSU番号>e1.<収集番号>です。
    <BSU番号>:BSUスロット番号(2桁)
    <収集番号>:収集番号(3桁)
    CP重度障害※4時自動収集によるダンプ情報 CPのダンプ情報です。
    ファイルはCP重度障害時に自動で収集されます。
    ダンプ情報ファイルは,/var/dump/cp00.<収集番号>です(予備MCの場合は,/secondaryMC/var/dump/cp00.<収集番号>です)。
    また,拡張のCPダンプ情報ファイルは/secondaryMC/var/dump/cp00e1.<収集番号>です。
    <収集番号>:収集番号(3桁)
    致命的障害※5時自動収集によるダンプ情報 RMのダンプ情報です。
    ファイルは致命的障害時に自動で収集されます。
    ダンプ情報ファイルは,/var/dump/rmdumpです(予備MCの場合は,/secondaryMC/var/dump/rmdumpです)。

    注※1 イベントは種別ログのイベントレベルがE3〜E4(詳細は「メッセージ・ログレファレンス 1.4 ログの確認」を参照)を示しています。

    注※2 NIF部障害は種別ログのイベントレベルがE6(詳細は「メッセージ・ログレファレンス 1.4 ログの確認」を参照)を示しています。

    注※3 BSU重度障害は種別ログのイベントレベルがE8(詳細は「メッセージ・ログレファレンス 1.4 ログの確認」を参照)を示しています。

    注※4 CP重度障害は種別ログのイベントレベルがE8(詳細は「メッセージ・ログレファレンス 1.4 ログの確認」を参照)を示しています。

    注※5 致命的障害は種別ログのイベントレベルがE9(詳細は「メッセージ・ログレファレンス 1.4 ログの確認」を参照)を示しています。


    表8-7 イベントダンプ採取イベント一覧

    イベ
    ント
    番号
    イベント
    内容
    情報採取契機 ファイル
    作成契機
    イベント
    レベル
    イベント
    発生部位
    メッセ
    ージ識別
    付加
    情報
    メッセージ
    テキスト
    001 CP輻輳 CP輻輳メッセージ出力からCP輻輳回復メッセージが出力されるまで。ただしファイル作成後から10分間は情報採取しない。 CP輻輳回復メッセージ出力後。または,CP輻輳状態が5分間続いた場合。 E4 CP 80000003 1132 Congestion detected on CP.
    E4 CP 80000004 1134 CP recovered from congestion.

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