解説書 Vol.1

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15.6.3 適応ネットワーク構成

マルチキャストはサーバ(送信者)から各グループ(受信者)にデータを配信する1(送信者):N(受信者)の片方向通信に適します。IPv4マルチキャストの適応ネットワーク構成,注意事項を次に示します。

<この項の構成>
(1) PIM-SMおよびPIM-SSM共通
(2) PIM-SM
(3) PIM-SSM
(4) PIM-DM
(5) DVMRP

(1) PIM-SMおよびPIM-SSM共通

(a) 注意が必要な構成

次に示す構成でPIM-SMまたはPIM-SSMを使用する場合,注意が必要です。

(2) PIM-SM

(a) 推奨構成

PIM-SMによるネットワークの構成に当たっては,ツリー型ネットワーク構成および冗長経路が存在するネットワーク構成を推奨します。ただし,ランデブーポイントの配置には十分注意してください。ランデブーポイント経由のマルチキャスト通信でのカプセル化処理および最短パス確立後のカプセル化抑止パケットの処理は,各ルータに負荷がかかるため,ランデブーポイントは送信者の直近に置くことをお勧めします。

PIM-SM推奨ネットワーク構成を次の図に示します。

図15-40 PIM-SM推奨ネットワーク構成

[図データ]

[図データ]

(b) 注意が必要な構成

次に示す構成は注意が必要です。

(c) 不適応な構成

次に示す構成でPIM-SMは使用しないでください。

(3) PIM-SSM

(a) 注意が必要な構成

次に示す構成は注意が必要です。

(b) 端末側に複数のアドレスを設定したときの注意事項

SSM通信時,データ送信を行う端末に複数のアドレスを付与して運用する場合,送信されるデータの送信元アドレスが本装置に設定したssm-joinの送信元アドレス情報と一致するようにしてください。特に,DHCPなどのアドレス自動設定機能を使用した場合は,端末側が自動設定されたアドレスを使用して通信を行うことがあります。

(4) PIM-DM

(a) 推奨構成

PIM-DM推奨ネットワーク構成を次の図に示します。

図15-41 PIM-DM推奨ネットワーク構成

[図データ]

(b) 注意が必要な構成

次に示す構成は注意が必要です。

(c) 不適応な構成

次に示す構成でPIM-DMは使用しないでください。

(5) DVMRP

PIM-DM推奨ネットワーク構成と同じです。

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