MIBレファレンス
interfacesグループ(MIB-II)の準拠規格を次に示します。
- RFC1213 (1991年3月)
次に示すinterfacesグループについて説明します。
- イーサネットインタフェース
- ポートチャネルインタフェース
- VLANインタフェース
- ループバックインタフェース
- マネージメントポート
- <この節の構成>
- (1) 識別子
- (2) 実装仕様
(1) 識別子
interfaces OBJECT IDENTIFIER ::= {mib-2 2} オブジェクトID値 1.3.6.1.2.1.2
(2) 実装仕様
interfacesグループの実装仕様を次の表に示します。
表2-2 interfacesグループの実装仕様
項番 オブジェクト識別子 アク
セス実装仕様 実装
有無1 ifNumber
{interfaces 1}R/O [規格] このシステムで,提供するネットワークインタフェースの数。
[実装] 規格に同じ。インタフェースに関するコンフィグレーションを変更すると,このオブジェクトの値も変わります。● 2 ifTable
{interfaces 2}NA [規格] インタフェースエンティティのテーブル。
[実装] 規格に同じ。● 3 ifEntry
{ifTable 1}NA [規格] サブネットワークレイヤに属するインタフェース情報のリスト。
INDEX { ifIndex }
[実装] 規格に同じ。● 4 ifIndex
{ifEntry 1}R/O [規格] このインタフェースを識別するための番号。1〜ifNumberまでの値。
[実装] このインタフェースを識別するための番号。
ifIndexの割り当て方法は次のとおりです。
- イーサネットインタフェース:100+((スイッチ番号-1)*120)+(NIF番号*24)+ポート番号-1(NIF番号は0から,スイッチ番号およびポート番号は1から)
- ポートチャネルインタフェース:2000+チャネルグループ番号
- VLANインタフェース:デフォルトVLANの場合は3,その他は2200+VLAN ID
- ループバックインタフェース
グローバルネットワーク:1
VRF:6500+VRF ID【OS-L3CA】
- マネージメントポート:10
● 5 ifDescr
{ifEntry 2}R/O [規格] インタフェースに関する情報。
[実装] インタフェース種別ごとの固定文字列およびコンフィグレーションで設定された補足説明。● 6 ifType
{ifEntry 3}R/O [規格] インタフェースのタイプ。
[実装] インタフェースによる。
- イーサネットインタフェース:Ethernet-csmacd(6)。
- ポートチャネルインタフェース:ieee8023adLag(161)。
- VLANインタフェース:l2vlan(135)。
- ループバックインタフェース:softwareLoopback(24)。
- マネージメントポート:Ethernet-csmacd(6)。
● 7 ifMtu
{ifEntry 4}R/O [規格] このインタフェースで送受信できるデータグラムの最大サイズ(オクテット)。
[実装] インタフェースによる。
- イーサネットインタフェース:規格に同じ。ただし,スタックポートの場合は0固定。
- ポートチャネルインタフェース:VLAN情報と同じ。
- VLANインタフェース:VLANに所属するイーサネットインタフェースのMTU値,システムMTU情報,およびIP MTU情報(設定時だけ)のうち最小のもの。
- ループバックインタフェース:33184固定。
- マネージメントポート:規格に同じ。
● 8 ifSpeed
{ifEntry 5}R/O [規格] このインタフェースの現在の回線速度(bit/s)。
[実装] インタフェースによる。
- イーサネットインタフェース:コンフィグレーションコマンドbandwidthが設定されていない場合は,該当インタフェースの回線速度を表示し,設定されている場合はその設定値を表示する。
- ポートチャネルインタフェース:チャネルグループに属するポートのifSpeedの合計値。
- VLANインタフェース:0固定。
- ループバックインタフェース:0固定。
- マネージメントポート:規格に同じ。
● 9 ifPhysAddress
{ifEntry 6}R/O [規格] このインタフェースのネットワークレイヤ直下の物理アドレス。
[実装] インタフェースによる。
- イーサネットインタフェース:MACアドレスをキャノニカル表現した値を応答。
- ポートチャネルインタフェース:チャネルグループのMACアドレスをキャノニカル表現した値を応答。
- VLANインタフェース:VLANに割り当てられたMACアドレスをキャノニカル表現した値を応答。
- ループバックインタフェース:値なし。
- マネージメントポート:MACアドレスをキャノニカル表現した値を応答。
● 10 ifAdminStatus
{ifEntry 7}R/W [規格] このインタフェースの望ましい状態。
[実装] インタフェースによる。
- up(1)
- down(2)
- testing(3)
- イーサネットインタフェース:コンフィグレーションでshutdown指定時はdown(2)。
- ポートチャネルインタフェース:コンフィグレーションでshutdown指定時はdown(2)。
- VLANインタフェース:コンフィグレーションでVLAN suspend指定時はdown(2)。
- ループバックインタフェース:up(1)固定。
- マネージメントポート:デフォルトはup(1),コンフィグレーションでshutdown指定時はdown(2)。
● 11 ifOperStatus
{ifEntry 8}R/O [規格] このインタフェースの現在の状態。
[実装] インタフェースによる。
- up(1)
- down(2)
- testing(3)
- イーサネットインタフェース:規格に同じ。
- ポートチャネルインタフェース:規格に同じ。
- VLANインタフェース:規格に同じ。
- ループバックインタフェース:up(1)固定。
- マネージメントポート:up(1),down(2)。
● 12 ifLastChange
{ifEntry 9}R/O [規格] このインタフェースのifOperStatusが最後に変化したときのsysUpTime(単位:1/100秒)。
[実装] インタフェースによる。
- イーサネットインタフェース:規格に同じ。
- ポートチャネルインタフェース:規格に同じ。
- VLANインタフェース:規格に同じ。
- ループバックインタフェース:規格に同じ。
- マネージメントポート:規格に同じ。
● 13 ifInOctets
{ifEntry 10}R/O [規格] このインタフェースで受信した,badパケットを含むオクテットの数。
[実装] インタフェースによる。
- イーサネットインタフェース:badパケットを含む,MACヘッダのDAフィールドからFCSまでのフレーム長の受信オクテット数。
- ポートチャネルインタフェース:badパケットを含む,MACヘッダのDAフィールドからFCSまでのフレーム長の受信オクテット数。
- VLANインタフェース:0固定。
- ループバックインタフェース:IPパケットの受信オクテット数。
- マネージメントポート:MACヘッダのDAフィールドからFCSまでのフレーム長の受信オクテット数。
● 14 ifInUcastPkts
{ifEntry 11}R/O [規格] 上位プロトコルへ通知したユニキャスト・パケットの数。
[実装] インタフェースによる。
- イーサネットインタフェース:規格に同じ。
- ポートチャネルインタフェース:規格に同じ。
- VLANインタフェース:0固定。
- ループバックインタフェース:IPパケットで上位プロトコルに通知したユニキャスト・パケットの数。
- マネージメントポート:上位プロトコルに通知したユニキャスト・パケットの数。
● 15 ifInNUcastPkts
{ifEntry 12}R/O [規格] 上位プロトコルへ通知した非ユニキャスト・パケット(ブロードキャスト,マルチキャストパケット)の数。
[実装] インタフェースによる。
- イーサネットインタフェース:規格に同じ。
- ポートチャネルインタフェース:規格に同じ。
- VLANインタフェース:0固定。
- ループバックインタフェース:IPパケットで上位プロトコルに通知したブロードキャストまたはマルチキャストパケットの数。
- マネージメントポート:上位プロトコルに通知したブロードキャストまたはマルチキャストパケットの数。
● 16 ifInDiscards
{ifEntry 13}R/O [規格] パケット自身にはエラーはないが,上位プロトコルに渡すことのできなかったパケットの数(バッファなしなどで廃棄された受信パケットの数)。
[実装] インタフェースによる。
- イーサネットインタフェース:受信FIFO Overflowのため廃棄したイベント数。
- ポートチャネルインタフェース:受信FIFO Overflowのため廃棄したイベント数。
- VLANインタフェース:0固定。
- ループバックインタフェース:廃棄したパケットの数。
- マネージメントポート:廃棄したパケットの数。
● 17 ifInErrors
{ifEntry 14}R/O [規格] パケット中のエラーが含まれていることによって廃棄されたパケットの数。
[実装] インタフェースによる。
- イーサネットインタフェース:FCSエラー,ショートパケット,最大パケット長オーバ,衝突されたパケット,パケットフォーマット不正,端数ビットなどのエラーによって廃棄されたパケットの数。
- ポートチャネルインタフェース:FCSエラー,ショートパケット,最大パケット長オーバ,衝突されたパケット,パケットフォーマット不正,端数ビットなどのエラーによって廃棄されたパケットの数。
- VLANインタフェース:0固定。
- ループバックインタフェース:0固定。
- マネージメントポート:FCSエラー,ショートパケット,最大パケット長オーバ,衝突されたパケット,パケットフォーマット不正,端数ビットなどのエラーによって廃棄されたパケットの数。
● 18 ifInUnknownProtos
{ifEntry 15}R/O [規格] サポートされていないプロトコルのパケットを受信し,廃棄したパケットの数。
[実装] インタフェースによる。
- イーサネットインタフェース:0固定。
- ポートチャネルインタフェース:0固定。
- VLANインタフェース:0固定。
- ループバックインタフェース:廃棄した,IPパケット以外のパケットの数。
- マネージメントポート:廃棄した,IPパケット以外のパケットの数。
● 19 ifOutOctets
{ifEntry 16}R/O [規格] このインタフェースで送信したパケットのオクテットの数。
[実装]インタフェースによる。
- イーサネットインタフェース:MACヘッダのDAフィールドからFCSまでのフレーム長の送信オクテットの数。
- ポートチャネルインタフェース:MACヘッダのDAフィールドからFCSまでのフレーム長の送信オクテット数。
- VLANインタフェース:0固定。
- ループバックインタフェース:IPパケットの送信オクテットの数。
- マネージメントポート:MACヘッダのDAフィールドからFCSまでのフレーム長の送信オクテットの数。
● 20 ifOutUcastPkts
{ifEntry 17}R/O [規格] 上位レイヤが送信したユニキャスト・パケットの数。
[実装] インタフェースによる。
- イーサネットインタフェース:badパケットを含む,ユニキャスト・パケットの数(MAC DAのI/Gビット=‘0’パケットの数)。
- ポートチャネルインタフェース:0固定。
- VLANインタフェース:0固定。
- ループバックインタフェース:IPパケットで上位レイヤが送信したユニキャスト・パケットの数。
- マネージメントポート:MAC DAのI/Gビット=‘0’パケットの数。
● 21 ifOutNUcastPkts
{ifEntry 18}R/O [規格] 上位レイヤが送信した非ユニキャスト・パケットの数。
[実装] インタフェースによる。
- イーサネットインタフェース:上位レイヤが送信した正常な非ユニキャスト・パケットの数(MAC DAのI/Gビット='1'パケットの数。ただし,MACパケットは除く。また,SMTは含む)。
- ポートチャネルインタフェース:上位レイヤが送信した正常な非ユニキャスト・パケット数(MAC DAのI/Gビット='1'パケットの数。ただし,MACパケットは除く。また,SMTは含む)。
- VLANインタフェース:0固定。
- ループバックインタフェース:IPパケットで上位レイヤが送信した非ユニキャスト・パケットの数。
- マネージメントポート:MAC DAのI/Gビット='1'パケットの数。
● 22 ifOutDiscards
{ifEntry 19}R/O [規格] パケット自身にエラーはなく,送信処理で廃棄されたパケットの数(送信バッファ不足など)。
[実装] インタフェースによる。
- イーサネットインタフェース:送信FIFO Overflow(アンダーラン)のため廃棄したイベント数。
- ポートチャネルインタフェース:送信FIFO Overflow(アンダーラン)のため廃棄したイベント数。
- VLANインタフェース:0固定。
- ループバックインタフェース:廃棄したパケットの数。
- マネージメントポート:廃棄したパケットの数。
● 23 ifOutErrors
{ifEntry 20}R/O [規格] エラーが原因で送信できなかったパケットの数。
[実装] インタフェースによる。
- イーサネットインタフェース:
10BASE-T/100BASE-TX/1000BASE-Tポートの場合,規格に同じ。
SFPポートの場合,規格に同じ。
SFP+/SFP共用ポートの場合,0固定。
QSFP+ポートの場合,0固定。
- ポートチャネルインタフェース:規格に同じ。
- VLANインタフェース:0固定。
- ループバックインタフェース:0固定。
- マネージメントポート:アンダーラン,バイトカウントのミスマッチ,過剰衝突,過剰遅延,または送信タイムアウトしたパケットの数。
● 24 ifOutQLen
{ifEntry 21}R/O [規格] 送信パケットキューのサイズ。
[実装] インタフェースによる。
- イーサネットインタフェース:規格に同じ。
- ポートチャネルインタフェース:チャネルグループに属するポートの送信パケットキューサイズを合計したもの。
- VLANインタフェース:0固定。
- ループバックインタフェース:送信待ちキューに積まれているパケットの数。
- マネージメントポート:送信待ちキューに積まれているパケットの数。
● 25 ifSpecific
{ifEntry 22}R/O [規格] インタフェースのメディアの特性を定義するMIBへのレファレンス。ifTypeに依存するMIBのオブジェクトID。
[実装] インタフェースによる。
- イーサネットインタフェース:1.3.6.1.2.1.10.7を応答する。ただし,非正常時は,0.0を応答する。
- ポートチャネルインタフェース:0.0固定。
- VLANインタフェース:0.0固定。
- ループバックインタフェース:0.0固定。
- マネージメントポート:0.0固定。
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