4.1.3 スケジューリング
- 〈この項の構成〉
(1) スケジューリング種別
スケジューリングは,各キューに積まれたフレームをどのような順序で送信するかを制御する機能です。本装置では,次に示す五つのスケジューリング種別があります。スケジューリングの動作説明を次の表に示します。
スケジューリング種別 |
概念図 |
動作説明 |
適用例 |
---|---|---|---|
PQ |
完全優先制御。ポート当たり8キュー。 複数のキューにフレームが存在する場合,優先度の高いキューから(Q#8,Q#7,…,Q#1)常にフレームを送信します。 |
トラフィック優先順を完全に遵守する場合 |
|
WRR |
重み(フレーム数)付きラウンドロビン。ポート当たり8キュー。 複数のキューにフレームが存在する場合,キュー8〜1(Q#8〜Q#1)は各キューに設定したフレーム数(z:y:x:w:v:u:t:s)に応じてフレームを送信します。 なお,重みを均等に設定した場合はラウンドロビンで動作します。 |
すべてのトラフィックの送信が要求されかつ,優先すべきトラフィックと優先しないトラフィックが混在している場合 |
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2PQ+6DRR |
最優先キューと重み(バイト数)付きラウンドロビン。ポート当たり8キュー。 最優先のキュー8(Q#8)は,常に最優先でフレームを送信します。キュー7(Q#7)は,キュー8(Q#8)の次に優先的にフレームを送信します。キュー8,7にフレームが存在しない場合,キュー6〜1(Q#6〜Q#1)は各キューに設定したバイト数(z:y:x:w:v:u)に応じてフレームを送信します。 |
最優先キューに映像,音声,DRRキューにデータ系トラフィック |
|
2PQ+6WRR |
最優先キューと重み(フレーム数)付きラウンドロビン。ポート当たり8キュー。 最優先のキュー8(Q#8)は,常に最優先でフレームを送信します。キュー7(Q#7)は,キュー8(Q#8)の次に優先的にフレームを送信します。キュー8,7にフレームが存在しない場合,キュー6〜1(Q#6〜Q#1)は各キューに設定したフレーム数(z:y:x:w:v:u)に応じてフレームを送信します。 なお,キュー6〜1の重みを均等に設定した場合はラウンドロビンで動作します。 |
最優先キューに映像,音声,WRRキューにデータ系トラフィック |
|
WFQ |
重み付き均等保証。ポート当たり8キュー。 すべてのキューに対して重み(最低保証帯域)を設定し,はじめにキューごとの最低保証帯域分を送信します。 すべてのキューを送信したあとは,ラウンドロビンで動作します。 |
すべてのトラフィックに対し最低帯域保証が要求される場合 |
スケジューリングの仕様について次の表に示します。
項目 |
仕様 |
|
---|---|---|
キュー数 |
8キュー |
|
2PQ+6DRR |
キュー1〜6の重みの設定範囲 |
【kbyte単位】 2〜510(刻み値:2) 16〜4080(刻み値:16) |
2PQ+6WRR |
キュー1〜6の重みの設定範囲 |
1〜15 |
WFQ |
キュー1〜8の重みの設定範囲 |
「(2) WFQの設定範囲」を参照してください。最低保証帯域の合計が回線帯域以下になるように設定してください。回線状態が半二重モードの場合は設定できません。設定できない場合は,運用ログが表示されWFQの設定は無効となり,PQで動作します。 |
最低保証帯域の対象となるフレームの範囲 |
MACヘッダからFCSまで |
(2) WFQの設定範囲
WFQの設定範囲を次に示します。
設定単位※1 |
設定範囲 |
刻み値 |
---|---|---|
Gbit/s |
1G |
1Gbit/s |
Mbit/s |
1M〜1000M |
1Mbit/s |
kbit/s |
1000〜1000000 |
100kbit/s※2 |
64〜960 |
64kbit/s※3 |
設定単位※1 |
設定範囲 |
刻み値 |
---|---|---|
Gbit/s |
1G〜10G |
1Gbit/s |
Mbit/s |
1M〜10000M |
1Mbit/s |
kbit/s |
1000〜10000000 |
100kbit/s※2 |
64〜960 |
64kbit/s※3 |