コンフィグレーションガイド Vol.2


4.1.4 ポート帯域制御

ポート帯域制御は,スケジューリングを実施した後に,該当するポートに指定した送信帯域にシェーピングする機能です。この制御を使用して,広域イーサネットサービスへ接続できます。

例えば,回線帯域が1Gbit/sでISPとの契約帯域が400Mbit/sの場合,ポート帯域制御機能を使用してあらかじめ帯域を400Mbit/s以下に抑えてフレームを送信することができます。

ポート帯域制御は穴の開いたバケツをモデルとする,Leaky Bucketアルゴリズムを用いています。

ポート帯域制御の設定範囲を次に示します。設定帯域は回線速度以下になるように設定してください。回線状態が半二重モードの場合は設定できません。設定できない場合,運用ログが表示されポート帯域制御の設定は無効となります。

表4‒6 ポート帯域制御の設定範囲(10BASE-T,100BASE-TX,1000BASE-T,100BASE-FX,1000BASE-X)

設定単位※1

設定範囲

刻み値

Gbit/s

1G

1Gbit/s

Mbit/s

1M〜1000M

1Mbit/s

kbit/s

1000〜1000000

100kbit/s※2

64〜960

64kbit/s※3

注※1 1G,1M,1kはそれぞれ1000000000,1000000,1000として扱います。

注※2 設定値が1000k以上の場合100k刻みで指定します(1000,1100,1200,…,1000000)。

注※3 設定値が1000k未満の場合64k刻みで指定します(64,128,192,…,960)。

表4‒7 ポート帯域制御の設定範囲(10GBASE-R)

設定単位※1

設定範囲

刻み値

Gbit/s

1G〜10G

1Gbit/s

Mbit/s

1M〜10000M

1Mbit/s

kbit/s

1000〜10000000

100kbit/s※2

64〜960

64kbit/s※3

注※1 1G,1M,1kはそれぞれ1000000000,1000000,1000として扱います。

注※2 設定値が1000k以上の場合100k刻みで指定します(1000,1100,1200,…,10000000)。

注※3 設定値が1000k未満の場合64k刻みで指定します(64,128,192,…,960)。

バーストサイズの設定範囲を次の表に示します。

表4‒8 バーストサイズの設定範囲

設定範囲

省略時のデフォルト値

4,8,16,32kbyte

32kbyte

Leaky Bucketアルゴリズムの特性によるバーストサイズの特徴を次の表に示します。

表4‒9 バーストサイズの特徴

バーストサイズ

特徴

小さくする

バーストトラフィックが比較的廃棄されやすい。通信をしていない状態でトラフィックを送信した際,送信帯域の揺らぎが比較的小さい。

大きくする

バーストトラフィックが比較的廃棄されにくい。通信をしていない状態でトラフィックを送信した際,送信帯域の揺らぎが比較的大きい。

ポート帯域制御の対象となるフレームの範囲はMACヘッダからFCSまでです。ポート帯域制御の対象範囲を次の図に示します。

図4‒3 ポート帯域制御の対象範囲

[図データ]