コンフィグレーションガイド Vol.1
- <この項の構成>
- (1) 仮想リンクVLANの設定について
- (2) Ring ProtocolのVLANマッピングまたはGSRPのVLANグループの変更について
- (3) 1VLANグループ当たりに設定可能なVLAN数について
- (4) GSRP VLANグループ限定制御機能について
- (5) レイヤ3冗長切替機能の適用について
(1) 仮想リンクVLANの設定について
Ring ProtocolとGSRPを併用する場合は,フラッシュ制御フレームを送信するために仮想リンクVLANの設定が必要です。この仮想リンクVLANは,Ring Protocolのデータ転送用VLANグループに所属する必要があります。
仮想リンクIDの設定を次の図に示します。仮想リンクIDには,同じGSRPグループ装置で同一の仮想リンクIDを設定する必要があります。また,同じ仮想リンクVLANが設定されているリングネットワーク内で一意となる値を設定する必要があります。同じGSRPグループではない本装置A,C,D,およびFに仮想リンクID 50を設定すると,該当装置では,フラッシュ制御フレームによるMACアドレステーブルのクリアができなくなります。
図23-11 仮想リンクIDの設定
(2) Ring ProtocolのVLANマッピングまたはGSRPのVLANグループの変更について
Ring ProtocolとGSRPを併用する場合は,Ring ProtocolのVLANマッピングのVLANとGSRPのVLANグループのVLANをすべて一致させる必要があります。コンフィグレーションの変更過程で一致しない状態になった場合,設定されたVLANの中で,ブロッキング状態となり,通信できないVLANが発生するおそれがあります。
このため,Ring ProtocolとGSRPを併用するためにコンフィグレーションを変更する場合は,GSRPのバックアップ装置で,priorityコマンドやbackup-lockコマンドなどの設定によって,マスタへの切り替えが発生しないようにしてから,変更する必要があります。
(3) 1VLANグループ当たりに設定可能なVLAN数について
Ring Protocolと併用しているVLANグループに511以上のVLAN数を所属させると,該当するVLANグループの状態が遷移したときにリングポートが一時的にブロッキング状態になります。
Ring Protocolと併用しているVLANグループに所属させるVLAN数は510以下にしてください。
(4) GSRP VLANグループ限定制御機能について
Ring ProtocolとGSRPの併用時,次に示す状態では,GSRP VLANグループ限定制御機能を設定していても,VLANグループに所属しないVLANのポートがブロッキング状態になるおそれがあります。
- ・Ring Protocolのコンフィグレーションが適切に設定されていないなどの要因でRing Protocolが動作していない
- Ring Protocol機能が正常に動作していないリングIDの,制御VLANに設定しているVLANがブロッキング状態になるおそれがあります。ただし,リングポートはブロッキング状態になりません。
- ・disableコマンドによって,Ring Protocol機能を無効にしている
- Ring Protocol機能を無効にしているリングIDの,制御VLANに設定しているVLANがブロッキング状態になるおそれがあります。ただし,リングポートはブロッキング状態になりません。
- ・「23.2.2 併用条件」にあるRing ProtocolとGSRPの併用条件を満たしていない
- Ring ProtocolとGSRPとの併用条件を満たしていないVLANがブロッキング状態になるおそれがあります。
(5) レイヤ3冗長切替機能の適用について
Ring ProtocolとGSRPを同じデータVLANで併用動作させる場合は,レイヤ3冗長切替機能を適用できません。レイヤ3冗長切替機能を適用してGSRPネットワークとリングネットワークを接続する場合は,Ring ProtocolとGSRPでそれぞれ異なるデータVLANを設定して,単独動作させてください。
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