トラブルシューティングガイド
通信障害の原因がイーサネットポートにあると考えられる場合は,次に示す手順で確認してください。
- AX6700S,AX6600SまたはAX6300Sの場合
NIFの状態,ポートの状態,ポートの統計情報の順に確認してください。
- AX3800S,AX3600SまたはAX2400Sの場合
ポートの状態,ポートの統計情報の順に確認してください。
- <この項の構成>
- (1) NIFの状態確認
- (2) ポートの状態確認
- (3) 統計情報の確認
(1) NIFの状態確認
- ログの確認
ログは,マニュアル「メッセージ・ログレファレンス」を参照してください。
- NIFの状態による原因の切り分け
show interfacesコマンドによってNIF状態を確認し,次の表に従って原因の切り分けを行ってください。
表3-7 NIF状態の確認および対応
項番 NIF状態 原因 対応 1 active 該当NIFは正常に動作中です。 「表3-8 ポート状態の確認および対応」によってポートの状態を確認してください。 2 notconnect 該当NIFが実装されていません。 NIFボードを実装してください。 3 inactive inactivateコマンドが設定されています。 activateコマンドで該当NIFをactive状態にしてください。 該当NIFが半挿し状態です。 NIFボードを正しく実装してください。 NIFが起動されていません。 show systemコマンドでBSUの動作状態を確認し,動作状態をactiveにしてください。 show systemコマンドでPSPの動作状態を確認し,動作状態をactiveにしてください。 ソフトウェアバージョンでサポートされていないNIFが実装されています。 NIFボード種別とソフトウェアのバージョンを確認し,NIFボードを交換するか,ソフトウェアをアップデートしてください。 本装置でサポートされていないNIFが実装されています。 NIFボードを交換してください。 4 fault 該当NIFが障害となっています。 show loggingコマンドによって表示される該当NIFのログより,マニュアル「メッセージ・ログレファレンス」の該当個所を参照し,記載されている[対応]に従って対応してください。 5 initialize 該当NIFが初期化中です。 初期化が完了するまで待ってください。 6 disable コンフィグレーションコマンドでno power enableが設定されています。 使用するNIFボードが実装されていることを確認の上,コンフィグレーションコマンドpower enableを設定して該当NIFをactive状態にしてください。
(2) ポートの状態確認
- ログの確認
ログは,マニュアル「メッセージ・ログレファレンス」を参照してください。
- ポートの状態による原因の切り分け
show interfacesコマンドによってポート状態を確認し,次の表に従って原因の切り分けを行ってください。
表3-8 ポート状態の確認および対応
項番 ポート状態 原因 対応 1 active up 該当ポートは正常に動作中です。 なし 2 active down 該当ポートに回線障害が発生しています。 show loggingコマンドによって表示される該当ポートのログより,マニュアル「メッセージ・ログレファレンス」の該当個所を参照し,記載されている[対応]に従って対応してください。 3 inactive 下記のどれかによってinactive状態となっています。
- inactivateコマンド
- リンクアグリゲーションのスタンバイリンク機能
- スパニングツリーのBPDUガード機能
- GSRPのポートリセット機能
- IEEE802.3ah/UDLD機能での障害検出
- L2ループ検知機能によってポートをinactive状態にした
- ストームコントロール機能によってポートをinactive状態にした
- リンクアグリゲーションのスタンバイリンク機能によってinactive状態になっている場合は,正常な動作なので,activateコマンドでactive状態にしないでください。スタンバイリンク機能はshow channel-groupコマンドでdetailパラメータを指定し確認してください。
- スパニングツリーのBPDUガード機能によってinactive状態になっている場合は,対向装置の設定を見直し,本装置でBPDUを受信しない構成にし,activateコマンドで該当ポートをactive状態にしてください。BPDUガード機能はshow spanning-treeコマンドでdetailパラメータを指定し確認してください。
- GSRPのポートリセット機能によってinactive状態になっている場合は,自動的にactive状態に戻ります。正常な動作なので,activateコマンドでactive状態にしないでください。
- IEEE802.3ah/UDLD機能で片方向リンク障害またはL2ループが検出されたことによってinactive状態になっている場合は,「3.19 IEEE802.3ah/UDLD機能の通信障害」を参照してください。障害復旧後,activateコマンドで該当ポートをactive状態にしてください。
- L2ループ検知機能によってinactive状態になっている場合は,ループが発生する構成を変更した後,activateコマンドで該当ポートをactive状態にしてください。また,コンフィグレーションコマンドでloop-detection auto-restore-timeが設定されている場合は,自動的にactive状態に戻ります。
- ストームコントロール機能によってinactive状態になっている場合は,LANがストームから回復後,activateコマンドで該当ポートをactive状態にしてください。
- 上記のどれでもない場合に,active状態にしたいときは,使用するポートにケーブルが接続されていることを確認の上,activateコマンドで該当ポートをactive状態にしてください。
4 test test interfacesコマンドによって,該当ポートは回線テスト中です。 通信を再開する場合は,no test interfacesコマンドで回線テストを停止後,activateコマンドで該当ポートをactive状態にしてください。 5 fault 該当ポートのポート部分のハードウェアが障害となっています。 show loggingコマンドによって表示される該当ポートのログより,マニュアル「メッセージ・ログレファレンス」の該当個所を参照し,記載されている[対応]に従って対応してください。 6 initialize 該当ポートが初期化中です。 初期化が完了するまで待ってください。 7 disableまたはlocked コンフィグレーションコマンドshutdownが設定されています。 使用するポートにケーブルが接続されていることを確認の上,コンフィグレーションコマンドでno shutdownを設定して該当ポートをactive状態にしてください。
(3) 統計情報の確認
show port statisticsコマンドを実行し,本装置に実装されている全ポートの送受信パケット数,送受信廃棄パケット数を確認できます。
図3-2 「ポートの動作状況確認」表示例
> show port statistics 20XX/03/23 12:00:00 Port Counts:48 Port Name Status T/R Unicast Multicast Broadcast Discard 1/ 1 geth1/1 up Tx 0 0 0 0 Rx 0 0 0 0 1/ 2 geth1/2 down Tx 0 0 0 0 Rx 0 0 0 0 1/ 3 geth1/3 down Tx 0 0 0 0 Rx 0 0 0 0 : >なお,本コマンド実行時に表示項目"Discard"の表示が0より大きい場合は,パケットが廃棄される障害が発生しています。show interfacesコマンドで該当ポートの詳細情報を取得してください。
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