解説書 Vol.1

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14.4.1 インターネットプロトコル バージョン6 (IPv6)

<この項の構成>
(1) IPv6パケットフォーマット
(2) IPv6パケットヘッダ有効性チェック
(3) IPv6拡張ヘッダサポート仕様

(1) IPv6パケットフォーマット

本装置が送信するIPv6パケットのフォーマットおよび設定値はRFC2460に従います。IPv6パケットフォーマットを次の図に示します。

図14-19 IPv6パケットフォーマット

[図データ]

本装置がサポートするIPv6拡張ヘッダについては「(3) IPv6拡張ヘッダサポート仕様」を参照してください。

(2) IPv6パケットヘッダ有効性チェック

IPv6では40オクテット長のヘッダに,8個のフィールドと2個のアドレスが含まれます。IPv6ヘッダ形式を次の図に示します。

図14-20 IPv6ヘッダ形式

[図データ]

IPv6パケット受信時にIPv6パケットヘッダの有効性チェックを行います。IPv6パケットヘッダのチェック内容を次の表に示します。

表14-5 IPv6パケットヘッダのチェック内容

IPv6パケット
ヘッダフィールド
チェック内容 チェックNG時
パケット処理
パケット廃棄時ICMPv6送信
バージョン バージョン=6であること 廃棄する 送出しない
トラフィッククラス チェックしない
フローラベル チェックしない
ペイロード長 パケット長と比較する
パケット長<ペイロード長
廃棄する 送出しない
パケット長と比較する
パケット長≧ペイロード長
パケットの後部をペイロード長で削除する 送出しない
次ヘッダ チェックしない
ホップリミット 自装置宛てアドレスの受信パケットのホップリミットチェックしない
フォワーディングするパケットのホップリミット
ホップリミット-1>0であること
廃棄する 送出する※1
送信元アドレス 次の条件を満たすこと
  1. ループバックアドレスでないこと※2
  2. マルチキャストアドレスでないこと
廃棄する 送出しない
宛先アドレス 次の条件を満たすこと
  1. ループバックアドレスでないこと
  2. インタフェースID部が0でないこと(ただし,未定義アドレスを除く)
廃棄する 送出しない

(凡例) −:該当しない

注※1 ICMPv6 Time Exceededメッセージを送信します。

注※2 ソフトウェア中継時だけチェックを行います。


(3) IPv6拡張ヘッダサポート仕様

本装置がサポートするIPv6拡張ヘッダの項目を次の表に示します。

表14-6 IPv6拡張ヘッダの項目

IPv6拡張ヘッダ IPv6パケットの分類
本装置が発局と
なるパケット
本装置が着局と
なるパケット※1
本装置が中継する
パケット
Hop-by-Hop Options Header ※2
Routing Header
Fragment Header
Authentication Header × ×
Encapsulating Security Payload Header × ×
Destination Options Header

(凡例) ○:サポートする ×:サポートしない −:ヘッダ処理なし

注※1 本装置が着信するパケットが次の条件に該当する場合,パケットは廃棄されます。

注※2 本装置が中継するパケットが次の条件に該当する場合,パケットは廃棄されます。


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