解説書 Vol.1

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9.2.3 ARP

<この項の構成>
(1) ARPフレームフォーマット
(2) ARPフレーム有効性チェック
(3) ProxyARP
(4) エージングタイマ
(5) ARP情報の設定
(6) ARP情報の参照
(7) ProxyARPany

(1) ARPフレームフォーマット

本装置が送信するARPフレームのフォーマット,および設定値はRFC826に従います。

(2) ARPフレーム有効性チェック

本装置は,受信したARPフレームの有効性をチェックします。ARPフレームのチェック内容を次の表に示します。

表9-4 ARPフレームのチェック内容

ARPフレームフィールド チェック内容 フレーム廃棄
ハードウェアタイプ (イーサネット,ギガビット・イーサネットである場合)
ハードウェアタイプ=1(Ethernet)または6(IEEE 802 Networks)であること
プロトコルタイプ プロトコル=0800H(IP)であること
ハードウェアアドレス長 (イーサネット,ギガビット・イーサネットである場合)
ハードウェアアドレス長=6であること
プロトコルアドレス長 プロトコルアドレス長=4であること
オペレーションコード オペレーションコード=1(REQUEST)または2(REPLY)であること
送信元ハードウェアアドレス チェックしない
送信元プロトコルアドレス チェックしない
宛先ハードウェアアドレス チェックしない
宛先プロトコルアドレス チェックしない

(凡例) ○:チェックNGのときフレームを廃棄する −:該当しない


(3) ProxyARP

本装置はイーサネットに接続するすべてのインタフェースでProxyARPを動作させることができます。動作の有無は構成定義情報で設定します。本装置は次の条件をすべて満たすARP要求パケットを受信した場合に,宛先プロトコルアドレスの代理としてARP応答パケットを送信します。

(4) エージングタイマ

ARP情報のエージング時間はインタフェースごとに分単位で指定できます。指定値は最小1分で最大65535分です。また,デフォルト値は30分です。

(5) ARP情報の設定

ARPプロトコルを持たない製品を接続するために,イーサネットの場合MACアドレスとIPアドレスの対応(ARP情報)を構成定義情報で設定できます。また,フレームリレーの場合はDLCIとIPアドレス,ATMの場合はVPI-VCIとIPアドレスの対応を構成定義情報で設定できます。

(6) ARP情報の参照

運用端末からコマンドでARP情報が参照できます。ARP情報から該当インタフェースのIPアドレスとMACアドレス/DLCI/VPI-VCIの対応がわかります。

(7) ProxyARPany

本装置のETHERを収容するインタフェースで,すべてのARPパケットに対するARP応答を送信できます。動作の有無は構成定義情報で設定します。

この機能はユーザエッジネットワークでの使用を想定しているため,該当インタフェースではダイナミックルーティングプロトコルを使用しないで,スタティックルーティングを使用してください。

proxy_arp_anyを指定したインタフェースでTag-VLAN連携機能を使用する場合には,ARP受信パケットのVLAN_IDおよびSender IPアドレスと,該当インタフェースのflow filterで指定するフロー検出条件のIPv4 source IPアドレスとVLAN_IDで認証を行い,一致するリストがある場合だけにARP応答パケットを送信します。

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