解説書 Vol.1

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5.3.5 アドレス解決

アドレス解決は,フレームリレーの物理アドレスであるDLCIとルーティングプロトコルのネットワークアドレスを対応づけることを指します。このためのプロトコルとして,Inverse ARPがRFC2390で規定されていて,標準的に使用されています。このほかに,RFC2427に規定されているARPと,プロトコルを使用しないで構成を指定してアドレス解決をする方法(スタティックARP)があり,両方とも選択できます。各方法での動作を次の表に示します。

表5-31 アドレス解決方法と動作

アドレス解決方法 概略 動作契機 対象ネットワークプロトコル 備考
IP IPX
Inverse ARP 通信可能のPVC上で,該当するPVCを介した接続相手装置と,お互いのネットワークアドレス情報を交換します。 PVC状態が通信可能になったのを契機に動作します。構成指定によって実行を停止できます。 ×
この機能を使用するには,PVC状態確認手順を実行している必要があります。
ARP フォワーディングインタフェース内のすべてのPVCへ向けて,自装置のネットワークアドレスをブロードキャストで通知します。 パケット中継時にアドレス解決が済んでいないときに実行します。構成指定によって実行を停止できます。 ×
出荷時はARPを実行しないことがデフォルトで設定されています。
スタティックARP 接続相手装置のネットワークアドレスと自装置で使用するPVC(DLCI)との対応を構成定義情報によって指定します。 通信手順動作はありません。

(凡例) ○:実行できる ×:実行できない

注※ 接続相手装置からの問い合わせメッセージに対する応答は,構成指定に関係なく常に実行します。


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