解説書 Vol.1

[目次][用語][索引][前へ][次へ]


4.3.4 Tag-VLAN連携使用時の注意事項

  1. 同一VLANネットワーク内でフレームをやり取りする場合はLayer2中継となるため,LANスイッチの設置が必要になります。
  2. Tag-VLAN連携を設定したインタフェースがTagなしパケットを受信した場合,Tag-VLAN連携を設定していないインタフェースがTag付きパケットを受信した場合,本装置はそのパケットをハードウェアで廃棄します。Tag-VLAN連携設定と受信パケット種別を次の表に示します。

    表4-10 Tag-VLAN連携設定と受信パケット種別

    受信パケット Tag-VLAN連携設定
    設定あり 設定なし
    Tag付き 中継 廃棄
    Tagなし 廃棄 中継
  3. Tag-VLAN連携の設定・非設定は,インタフェース単位に一意です。Tag-VLAN連携の仕様上,インタフェース単位の混在を許していません。なお,別インタフェースであれば混在できます。マルチホーム接続時はTag-VLAN連携の設定・非設定を混在しないよう注意してください。
    Tag-VLAN連携の設定が混在した場合,そのインタフェースは「Tag-VLAN連携設定」となり,Tagなしパケットを廃棄します。マルチホーム接続時は,Tag-VLAN連携設定から非設定(またはその逆)に構成定義を変更する場合,一時的に混在状態が発生します。
    インタフェースにTag-VLAN連携が設定されているかどうかは,show interfacesコマンドで確認できます。show interfacesコマンドの詳細は,マニュアル「運用コマンドレファレンス Vol.1」を参照してください。
  4. 同一物理インタフェースに同一VLAN IDは定義できません。
  5. TCIフィールド内のCFI(1ビット)に「1」が設定されているパケットを受信した場合は,ソフトウェアで廃棄します。
  6. Tag-VLAN連携を設定する単位はイーサネットNIFに一意です。2種類あるTag-VLAN連携設定単位のインタフェース単位とTag-VLAN連携回線単位を,一つのイーサネットNIFに混在しないように注意してください。Tag-VLAN連携設定単位が混在した場合,そのイーサネットNIFでの通信は保証しません。
  7. Tag-VLAN連携が設定されたインタフェースではICMP RedirectおよびICMPv6 Redirectを返しません。
  8. 構成定義情報でVLANを運用状態から非運用状態(disable)に変更した場合,ARPエージングタイマにより対向装置のARPキャッシュ情報が更新されるまでの間,対向装置からパケットを受信する可能性があります。本装置では非運用状態に設定したVLANにパケットを受信した場合,自装置宛のパケットはソフトウエアで廃棄しますが,他装置宛のパケットについてはハードウェアによって中継されます。これを回避するには,非運用状態に変更したVLANに対してフロー情報(flow filter)によって受信パケットを廃棄するように設定してください。フロー情報については,マニュアル「構成定義コマンドレファレンス Vol.2」を参照してください。構成定義設定例を下記に示します。
(1)VLANを非運用状態に変更します。
  (config)# vlan <VLAN Name> disable
(2)非運用状態にしたVLANへの受信IPv4パケットをすべて廃棄するように設定します。
  (config)# flow yes filter <VLAN Name> in list 1 ip any any action drop
(3)非運用状態にしたVLANへの受信IPv6パケットをすべて廃棄するように設定します。
  (config)# flow yes filter <VLAN Name> in list 40001 ip any any action drop

[目次][前へ][次へ]


[他社商品名称に関する表示]

Copyright (c)2005 ALAXALA Networks Corporation. All rights reserved.