解説書 Vol.1

[目次][用語][索引][前へ][次へ]


3.2.1 ROUTE-OS8Bの収容条件

ソフトウェアROUTE-OS8Bを適用する場合の各種収容条件を示します。

<この項の構成>
(1) 適用ハードウェア
(2) IP機能の提供形態
(3) 主記憶機構のメモリ量と収容経路エントリ数
(4) イーサネットの収容回線数
(5) AX2001Rの回線収容条件
(6) AX2002RおよびAX2002RXの回線収容条件
(7) アドレス数,インタフェース数
(8) 最大相手装置数
(9) ルーティングリソース
(10) フィルタ・QoS
(11) IPv4マルチキャスト
(12) IPv6マルチキャスト
(13) IPX,ブリッジ
(14) ダイナミックエントリ,スタティックエントリの最大エントリ数
(15) イーサネットの機能別収容条件
(16) PPP over Ethernetクライアント機能
(17) Tag-VLAN
(18) DHCPサーバ機能の収容条件
(19) IPv6 DHCPサーバ機能の収容条件
(20) DHCPクライアント機能の収容条件
(21) DNSリレー機能の収容条件
(22) NAT機能の収容条件
(23) NAT-PT機能の収容条件

(1) 適用ハードウェア

ソフトウェアROUTE-OS8BはAX2000Rモデル(AX2001R,AX2002R,およびAX2002RX)に適用できます。

(2) IP機能の提供形態

IP機能の提供形態を次の表に示します。

表3-4 IP機能の提供形態

IPバージョンおよび付加機能 機能
中継 Filter QoS
IPv4 H/W処理 H/W処理 H/W処理
IPv6 H/W処理 H/W処理 H/W処理
IPトンネル S/W処理 S/W処理 なし
PPPoE H/W処理 H/W処理 H/W処理
NAT/NAPT S/W処理 S/W処理 S/W処理
NAT-PT S/W処理 S/W処理 S/W処理

注※ IPトンネルインタフェースに設定するフィルタは,カプセル化する前,およびカプセル化を解除したあとのパケットに対しての設定になります。


(3) 主記憶機構のメモリ量と収容経路エントリ数

主記憶機構のメモリ量と,それに応じて収容できるIPユニキャスト,IPマルチキャストの経路エントリ数を,AX2001RおよびAX2002Rの場合を「表3-5 主記憶機構のメモリ量と収容経路エントリ数(AX2001R,AX2002R)」に,AX2002RXの場合を「表3-6 主記憶機構のメモリ量と収容経路エントリ数(AX2002RX)」に示します。この表の経路エントリ数は,主記憶機構のメモリ量に応じて「同時に収容できる」IPユニキャスト,IPマルチキャストの経路エントリ数を示します。例えば,IPマルチキャストも使用する場合で主記憶機構のメモリに256MB搭載するとき,DVMRPを使用するときは「IPv4ユニキャスト経路エントリ数=10000,IPv4 DVMRPマルチキャスト(S,G)エントリ数=1000,IPv4 DVMRPマルチキャストインタフェース数=32のネットワークにAX2001RまたはAX2002Rを適用できる」ことを示します。

表3-5 主記憶機構のメモリ量と収容経路エントリ数(AX2001R,AX2002R)

分類 メモリ量 IPユニキャスト経路エントリ数
※1※2
IPマルチキャスト
(S,G)エントリ数※3 インタフェース数
IPユニキャストだけを使用する 128MB IPv4だけ:10000以下
IPv4/IPv6混在の合計:10000以下
256MB IPv4だけ:100000以下
IPv4/IPv6混在の合計:25000以下
IPマルチキャストも使用する場合※4 256MB IPv4だけ:10000以下 IPv4だけ 1000以下 32以下※5
IPv4/IPv6混在の合計:10000以下 IPv4/IPv6混在の合計:
1000以下
32以下※5

(凡例) −:該当しない

注※1 経路エントリ数には,スタティックルート,ダイレクトルート,集約経路,デフォルトルート,ループバック経路を含みます。

注※2 経路エントリ数と隣接ルータ数/隣接ピア数の関係については,「(9) ルーティングリソース」を参照してください。

注※3 経路エントリ数または(S,G)エントリ数は代替経路を含みます。(S:送信元IPアドレス,G:グループアドレス)

注※4 IPマルチキャストを使用する場合は主記憶機能のメモリとして256MB搭載する必要があります。

注※5 PIM-SMでは32のインタフェースのうち一つをランデブーポイントとの接続用の仮想インタフェースに使用します。


表3-6 主記憶機構のメモリ量と収容経路エントリ数(AX2002RX)

メモリ量 IPユニキャスト※1※2※3 IPマルチキャスト
IPv4経路エントリ数 IPv6経路エントリ数 (S,G)エントリ数※4 インタフェース数
512MB 800000以下
(マルチパス未使用)
0 0 0
600000以下
(マルチパス4)
0 0 0
500000以下
(マルチパス未使用)
100000以下
(マルチパス未使用)
0 0
300000以下
(マルチパス4)
100000以下
(マルチパス4)
0 0
700000以下
(マルチパス未使用)
0 IPv4だけ:1000以下 32以下※4
400000以下
(マルチパス未使用)
100000以下
(マルチパス未使用)
IPv4/IPv6混在の合計:1000以下 32以下※4

注※1 経路エントリ数には,スタティックルート,ダイレクトルート,集約経路,デフォルトルート,ループバック経路を含みます。

注※2 経路エントリ数と隣接ルータ数/隣接ピア数の関係については,「(9) ルーティングリソース」を参照してください。なお,IPユニキャスト経路の最大アクティブエントリ数(最大フォワーディングエントリ数)は,IPv4は200000,IPv6は25000です。

注※3 経路エントリ数または(S,G)エントリ数は代替経路を含みます。(S:送信元IPアドレス,G:グループアドレス)

注※4 PIM-SMでは32インタフェースのうち一つをランデブーポイントとの接続用の仮想インタフェースに使用します。


(4) イーサネットの収容回線数

100BASE-TXの回線収容条件を次の表に示します。

表3-7 100BASE-TXの回線収容条件(AX2001R,AX2002R,AX2002RX)

モデル 収容条件
AX2001R 6回線以内
AX2002R,AX2002RX 8回線以内

注※ 基本制御部(RMP)に内蔵ポートを含みます。


(5) AX2001Rの回線収容条件

AX2001Rは,内蔵の10/100Mbit/sイーサネットとNIF0の合計で600Mbit/sまで収容できます。例えば,内蔵のイーサネットを100Mbit/s(全二重)×2本使用した場合,NIF0としては最大400Mbit/s(全二重)まで収容できます。

AX2001RのNIF実装位置と収容条件の関係を次の図に示します。

図3-1 AX2001RのNIF実装位置と収容条件の関係

[図データ]

(6) AX2002RおよびAX2002RXの回線収容条件

AX2002RおよびAX2002RXでは,NIF0側は内蔵の10/100Mbit/sイーサネットとNIF0の合計で600Mbit/sまで収容できます。NIF1側は600Mbit/sまで収容できます。例えば,内蔵のイーサネットを100Mbit/s(全二重)×4本使用した場合,NIF0としては最大200Mbit/s(全二重)まで収容できます。

AX2002RおよびAX2002RXのNIF実装位置と収容条件の関係を次の図に示します。

図3-2 AX2002RおよびAX2002RXのNIF実装位置と収容条件の関係

[図データ]

(7) アドレス数,インタフェース数

(a) 最大インタフェース数

IPアドレスを付与する単位をインタフェースと呼びます。最大インタフェース数を次の表に示します。

表3-8 最大インタフェース数

項目 インタフェース数/装置
IPv4 256※1
IPv6
IPv4/IPv6混在
IPトンネル 256※2※3

注※1 IPv4,IPv6,IPv4/IPv6混在のインタフェース数の合計値が256以下でなければなりません。

注※2 IPv4 over IPv6トンネル,IPv6 over IPv4トンネルおよび6to4トンネルのインタフェース数の合計値が256以下でなければなりません。

注※3 6to4トンネルは装置当たり1インタフェースです。


(b) 最大アドレス数

最大アドレス数を次の表に示します。

表3-9 最大アドレス数

項目 最大アドレス数/装置 備考
IPv4 トンネルインタフェース 256 合計で512
トンネルインタフェース以外のインタフェース 256
IPv6 トンネルインタフェース 2048 合計で2048
トンネルインタフェース以外のインタフェース 2048

IPv4とIPv6は独立して動作します。それぞれの最大数を使用できます。

実際にインタフェースに付けるIPv4アドレス数は,IPv4アドレスに関する構成定義情報数と同数になります。

実際にインタフェースに付けるIPv6アドレス数は,IPv6アドレスに関する構成定義情報数と同数にならないことがあります。IPv6グローバルアドレスの構成定義情報だけを定義したインタフェースにも,IPv6通信する各インタフェースには必ず一つのIPv6リンクローカルアドレスが付くためです。

(c) マルチホームの最大アドレス数

一つのインタフェースに対して複数のアドレスを設定することをマルチホームと呼びます。一つのインタフェースに設定できる最大アドレス数を次に示します。

IPv4とIPv6は独立して動作します。それぞれの最大数を使用できます。

実際にインタフェースに付けるIPv4アドレス数は,IPv4アドレスに関する構成定義情報数と同数になります。

実際にインタフェースに付けるIPv6アドレス数は,IPv6アドレスに関する構成定義情報数と同数にならないことがあります。IPv6グローバルアドレスの構成定義情報だけを定義したインタフェースにも,IPv6通信する各インタフェースには必ず一つのIPv6リンクローカルアドレスが付くためです。したがって,一つのインタフェースにIPv6グローバルアドレスの構成定義情報だけを定義する場合は7個まで定義できます。

(8) 最大相手装置数

AX2000Rが直接接続するイーサネット/FR(フレームリレー)網/ATMネットワークを介してIP通信できる最大相手装置数を示します。この場合の相手装置はルータだけでなく端末も含みます。

(a) ARPエントリ数,NDPエントリ数

イーサネット/FR(フレームリレー)網/ATMネットワークでは,ARP,InverseARP,NDP,InverseNDPなどのアドレス解決によって,送信しようとするパケットの宛先アドレスに対応するハードウェアアドレスを決定します。したがって,これらのメディアではARPエントリ数,NDPエントリ数によって最大相手装置数が決定します。

表中のエントリ数は,スタティック+ダイナミックの合計エントリ数です。全エントリを1インタフェースで使用できます。ARPとNDPは独立して動作します。それぞれ最大エントリ数を使用できます。

(b) PVC数

FR(フレームリレー)網,ATMネットワークの接続の場合は,ARPエントリ数,NDPエントリ数に加え,PVC数の範囲で最大相手装置数を決定します。FR網およびATMネットワークの場合のPVC数を次の表に示します。

表3-10 PVC数

項目 PVC数
インタフェース当たり 回線当たり NIF当たり 装置当たり
FRの場合の
PVC(DLCI)数
384 384 384 384
ATMの場合の
PVC(VC)数
64 256 256 256

(9) ルーティングリソース

(a) 最大隣接ルータ数

最大隣接ルータ数を「表3-11 最大隣接ルータ数」に示します。最大隣接ルータ数の定義はルーティングプロトコルによって異なります。各プロトコルの最大隣接ルータ数の定義を「表3-12 最大隣接ルータ数の定義」に示します。

表3-11 最大隣接ルータ数

ルーティングプロトコル 最大隣接ルータ数
スタティックルーティング(IPv4,IPv6の合計) 1500
RIP,OSPF,IS-IS,BGP4,RIPng,OSPFv3,BGP4+,RAの合計 256

表3-12 最大隣接ルータ数の定義

ルーティングプロトコル 定義
スタティックルーティング ネクストホップ・アドレスの数
RIP RIPが動作するインタフェース数
RIPng RIPngが動作するインタフェース数
OSPF
  • OSPF指定ルータになるネットワークの場合
    そのネットワーク上のそのほかすべてのOSPFルータ数
  • OSPF指定ルータにならないネットワークの場合
    OSPFが動作するインタフェース数
OSPFv3
  • OSPFv3指定ルータになるネットワークの場合
    そのネットワーク上のそのほかすべてのOSPFv3ルータ数
  • OSPFv3指定ルータにならないネットワークの場合
    OSPFv3が動作するインタフェース数
IS-IS
  • IS-IS指定ルータになるネットワークの場合
    そのネットワーク上のそのほかすべてのIS-ISルータ数
  • IS-IS指定ルータにならないネットワークの場合
    IS-ISが動作するインタフェース数
BGP4 BGP4ピア数
BGP4+ BGP4+ピア数
RA RAが動作するインタフェース数

(b) 経路エントリ数と最大隣接ルータ数の関係

最大経路エントリ数と最大隣接ルータ数(RIP/RIPng,OSPF/OSPFv3,IS-IS),最大ピア数(BGP,BGP4+)の関係を示します。なお,最大隣接ルータ数は本装置より経路広告を行うルータ数,最大隣接ピア数は本装置より経路広告を行うピア数となります。また最大エントリ数には代替経路を含みます。

(c) 経路エントリ数と回線速度の関係

最大経路エントリ数と回線速度の関係を次の表に示します。

表3-18 最大経路エントリ数と回線速度の関係

ルーティングプロトコル 回線速度(kbit/s) 最大経路エントリ数
RIP+RIPng 9.6 150
14.4 225
19.2 300
28.8 450
32 500
48 750
57.6 900
64以上 1000

(d) スタティック経路動的監視の最大隣接ルータ数

スタティック経路の動的監視を行う最大隣接ルータ数はIPv4とIPv6の合計で1500です。IPv4とIPv6の関係によってそれぞれ使用できる台数が異なります。スタティック経路の動的監視を行う最大隣接ルータ数を次の表に示します。

表3-19 スタティック経路の動的監視を行う最大隣接ルータ数

項番 最大隣接ルータ(ゲートウェイ)数
IPv4ゲートウェイ数 IPv6ゲートウェイ数
1 1500 0
2 1000 50
3 500 100
4 0 150

(10) フィルタ・QoS

IPプロトコルのフィルタリング・QoSの収容条件およびキュー長仕様を示します。

(a) フィルタリング・QoSエントリ数

フィルタ・QoS機能は入出力インタフェース単位で設定できます。フィルタ・QoSエントリ数は,フィルタエントリとQoSエントリの総和になります。また,QoSエントリはQoS機能のフロー制御で使用するエントリです。インタフェース種別ごとに使用できるフィルタ・QoSエントリ数を次の表に示します。

表3-20 インタフェース種別ごとに使用できるフィルタ・QoSエントリ数

モデル 主記憶機構のメモリ量 最大エントリ数
AX2001R,AX2002R 128MB 1000まで
256MB 2000まで
AX2002RX 512MB 2000まで

注 IPトンネルインタフェースに設定するフィルタは,カプセル化する前,およびカプセル化を解除したあとのパケットに対しての設定です。


(b) 1リストで使用するエントリ数

QoS機能のフロー制御はフロー構成定義で定義しますが,リストに設定する条件によって使用するエントリ数が異なります。1リストで使用するエントリ数を次の表に示します。

表3-21 1リストで使用するエントリ数

機能 設定条件 エントリ数
フィルタ 1
QoS 最大帯域制限+最低帯域保証 2
最大帯域制限+重要パケット保護 2
最低帯域保証+重要パケット保護 2
最大帯域制限+最低帯域保証+重要パケット保護 4
上記以外の条件 1

(凡例) −:該当しない


(11) IPv4マルチキャスト

IPv4マルチキャストルーティングプロトコルとして,PIM-DM,PIM-SM(PIM-SSMを含む)およびDVMRPをサポートします。ただし,各プロトコルを同時動作させることはできません。PIM-SMとPIM-SSMは同時動作できます。また,PIM-DMまたはPIM-SM使用時は,IPv4マルチキャストデータの送信元に対して到達できるすべてのインタフェースにIPv4 PIM-DM/PIM-SMの設定が必要です。IPv4マルチキャストエントリ最大数を次の表に示します。

表3-22 IPv4マルチキャストエントリ最大数

項目 最大数
PIM-DM/PIM-SM/DVMRPマルチキャストインタフェース数※1※2 32/装置※6
DVMRPトンネルインタフェース数(DVMRPネットワークだけ定義できる)※2 32/装置
PIM-DM/PIM-SM/DVMRPマルチキャストルーティングエントリ((S,G)エントリ)数
(S:送信元IPアドレス G:グループアドレス)
1000/装置
IGMP加入グループ数※3 256/装置
マルチキャストルータ隣接数 256/装置
静的グループ加入数※4 128/装置
ランデブーポイント(RP)およびBSR数※5 1/システム
ランデブーポイント(RP)で扱えるグループ数 128/装置

注※1 マルチホームはサポートしません。

注※2 マルチキャストインタフェース数とDVMRPトンネルインタフェースは合計で32/装置です。

注※3 本装置に直接接続しているグループ数。IPv4マルチキャストグループ数の例を「図3-3 IPv4マルチキャストグループ数の例」に示します。

注※4 静的グループ加入数とは,各マルチキャストインタフェースで静的加入するグループアドレスの総計です。同一グループアドレスを複数の異なるインタフェースに静的加入設定した場合,静的グループ加入数は一つではなく,静的加入設定したインタフェースの数になります。PIM-SMではサポートしません。

注※5 ランデブーポイント(RP)とBSRは同一装置だけで動作できます。

注※6 PIM-SMの場合,32のインタフェースのうち,一つをランデブーポイントと接続するための仮想インタフェースで使用します。


図3-3 IPv4マルチキャストグループ数の例

[図データ]

(12) IPv6マルチキャスト

IPv6マルチキャストルーティングプロトコルとしてはPIM-SM(PIM-SSMを含む)をサポートします。またPIM-SM使用時は,IPv6マルチキャストデータの送信元に対して到達できるすべてのインタフェースにIPv6 PIM-SMの設定が必要です。IPv6マルチキャストエントリ最大数を次の表に示します。

表3-23 IPv6マルチキャストエントリ最大数

項目 最大数
IPv6 PIM-SMマルチキャストインタフェース数※1 32/装置※5
IPv6 PIM-SMマルチキャストルーティングエントリ
((S,G)エントリおよび(*,G)エントリ)数
(S:送信元IPアドレス G:グループアドレス)
1000/装置
MLD加入グループ数※2 256/装置
マルチキャストルータ隣接数 256/装置
静的グループ加入数※3 未サポート
ランデブーポイント(RP)およびBSR数※4 1/システム
ランデブーポイント(RP)で扱えるグループ数 128/装置

注※1 IPv4マルチキャストとは異なり,マルチホームはサポートしています。

注※2 本装置にに直接接続しているグループの数です。IPv6マルチキャストグループ数の例を「図3-4 IPv6マルチキャストグループ数の例」に示します。

注※3 静的グループ加入数とは,各マルチキャストインタフェースで静的加入するグループアドレスの総計です。同一グループアドレスを複数の異なるインタフェースに静的加入設定した場合,静的グループ加入数は一つではなく,静的加入設定したインタフェースの数になります。IPv6マルチキャストではサポートしません。

注※4 ランデブーポイント(RP)とBSRは同一装置だけで動作できます。

注※5 PIM-SMの場合,32のインタフェースのうちの一つをランデブーポイントと接続するための仮想インタフェースで使用します。


図3-4 IPv6マルチキャストグループ数の例

[図データ]

(13) IPX,ブリッジ

IPXおよびブリッジの収容条件を次の表に示します。

表3-24 IPXおよびブリッジの収容条件

分類 項目 最大数
IPX IPXインタフェース数 32/装置
スタティックARPエントリ 256/装置
ルーティングテーブル 1000/装置
ブリッジ ブリッジインタフェース数 32/装置
フィルタリングデータベース 2000/装置

注※ スタティックエントリおよびダイナミックエントリの合計


(14) ダイナミックエントリ,スタティックエントリの最大エントリ数

ROUTE-OS8Bを使用する場合の,ダイナミックエントリとスタティックエントリの最大エントリ数を次の表に示します。ダイナミックエントリとスタティックエントリの合計値が,最大装置エントリ数を超えないように使用してください。

表3-25 ダイナミックエントリ,スタティックエントリの最大エントリ数

項目 最大装置
エントリ数
最大ダイナミック
エントリ数
最大スタティックエントリ数
IPv4ユニキャスト経路エントリ AX2001R
AX2002R
100000/装置 100000/装置 1500/装置
AX2002RX 800000/装置※2 800000/装置※2 1500/装置
IPv4マルチキャスト経路エントリ 1000/装置 1000/装置
IPv6ユニキャスト経路エントリ AX2001R
AX2002R
25000/装置 25000/装置 1000/装置
AX2002RX 100000/装置※2 100000/装置※2 1000/装置
IPv6マルチキャスト経路エントリ 1000/装置 1000/装置
ARP※1 4096/装置 4096/RP 4096/装置
NDP※1 4096/装置 4096/RP 4096/装置
IPX ルーティングテーブル 1000/装置 1000/装置 200/装置
IPX ARPエントリ 256/装置 256/装置
ブリッジフィルタリングデータベース 2000/装置 2000/装置 500/装置

(凡例) −:該当しない

注※1 スタティックエントリおよびダイナミックエントリの合計です。

注※2 IPユニキャスト経路の最大アクティブエントリ数(最大フォワーディングエントリ数)は,IPv4は200000,IPv6は25000です。


(15) イーサネットの機能別収容条件

イーサネットNIFでの機能別収容条件を次の表に示します。

表3-26 イーサネットNIFでの収容条件

イーサネット収容条件 使用できない機能の組み合わせ
同一NIF内で異なるポート
  • VRRP+ブリッジ
同一ポート内
  • VRRP+ブリッジ
  • Tag-VLAN連携+ブリッジ
  • Tag-VLAN連携+マルチホーム
  • Tag-VLAN連携+非Tag-VLAN連携

注 Tag-VLAN連携使用時にはVLAN定義数の制限があります。Tag-VLAN連携の最大設定数は装置当たり256です。Tag-VLAN連携を設定する単位は,イーサネット物理回線をVLAN番号で多重化したイーサネット論理回線単位になります。


(16) PPP over Ethernetクライアント機能

PPPoEのサポートNIFを次の表に示します。回線当たりの最大PPPoEセッション数は1です。

表3-27 PPPoEのサポートNIF

NIF略称 PPPoEのサポート
AX2001R内蔵
AX2002R,AX2002RX内蔵
NEB100-4TB
NEB1G-1B

(凡例) ○:サポートする


(17) Tag-VLAN

ここでは,Tag-VLANを使用する場合の各種収容条件について記します。

(a) Tag-VLAN設定数

Tag-VLANを設定する単位には,IPアドレスを付与する単位(インタフェース)とイーサネット物理回線をVLANで多重化したVLAN回線単位の2種類があります。

Tag-VLANをインタフェース単位に設定する場合,Tag-VLAN以外の目的でIPアドレスをインタフェースに付与すると,Tag-VLANの最大設定数は減少します。Tag-VLANの最大設定数を次の表に示します。

表3-28 Tag-VLANの最大設定数

Tag-VLAN数
装置当たり
256

(b) マルチホームのTag-VLAN最大設定数

IPアドレスと同様にLANのマルチホーム接続にTag-VLANを設定できます。そのためTag-VLAN以外の目的でIPアドレスをインタフェースに付与すると,Tag-VLANの最大設定数は減少します。マルチホームのTag-VLAN最大設定数を次の表に示します。

表3-29 マルチホームのTag-VLAN最大設定数

Tag-VLAN数
インタフェース当たり 装置当たり
256 256

(18) DHCPサーバ機能の収容条件

DHCPサーバの収容条件を次に示します。

(19) IPv6 DHCPサーバ機能の収容条件

IPv6 DHCPサーバの収容条件を次に示します。

(20) DHCPクライアント機能の収容条件

DHCPクライアントの収容条件を次に示します。

(21) DNSリレー機能の収容条件

DNSリレーの収容条件を次に示します。

(22) NAT機能の収容条件

NATの収容条件を次の表に示します。なお,NAT機能を使用すると,すべてのRPでフローエントリ(filterエントリ+QoSエントリ)の中の200エントリをNAT用に占有します。

表3-30 NATの収容条件

項目 仕様
アウトサイド側回線数1 1回線/装置
インサイド側IPアドレスとアウトサイド側IPアドレスの変換ルールの最大定義数 200/装置2
最大同時接続数(インサイド側IPアドレス/ポート番号とアウトサイド側IPアドレス/ポート番号の対応テーブルの最大保持数) 5000/装置3
範囲指定で定義できるアウトサイド側IPアドレスの最大数(すべての範囲指定の合計) 256/装置

注※1 NAT,NAPT通信を行うインターネット側の回線を「アウトサイド側回線」,プライベートネットワーク側の回線を「インサイド側回線」と呼びます。

注※2 NAT定義の組み合わせ条件としては,静的NAT定義数+動的NAT定義数+動的NAPT定義数+proxy定義数の合計で最大100,また,静的NAT定義数+静的NAPT定義数の合計で最大100までです。

注※3 使用するアプリケーションによっては,IPアドレス/ポート番号対応テーブルの複数エントリを占有する場合があります。


(23) NAT-PT機能の収容条件

NAT-PT機能の収容条件を次の表に示します。

表3-31 NAT-PT機能の収容条件

項目 内容
IPv6アドレスとIPv4アドレスの変換ルールに関する構成定義情報数 100/装置※1
最大同時接続数(バインディングエントリ保持数) 1000/装置※2

注※1 動的NAPT-PT定義数+静的NAT-PT定義数+静的NAPT-PT定義数の合計で最大100までです。

注※2 ftp,tftp,rsh,rlogin,rcpアプリケーション使用時には,バインディングエントリを2エントリ使用します。


[目次][前へ][次へ]


[他社商品名称に関する表示]

Copyright (c)2005 ALAXALA Networks Corporation. All rights reserved.