解説書 Vol.2

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10.2.2 フレームリレー網の加入条件

フレームリレー公衆網へ加入を申し込むときは,接続条件について指定する場合があります。また,指定した条件に合わせて本装置の構成定義情報を設定する必要があります。フレームリレー網の加入条件と本装置の構成定義情報を次の表に示します。

表10-3 フレームリレー網の加入条件と本装置の構成定義情報

申込書の記入欄 本装置 備考
接続条件 一般的な選択肢 接続時の申し込み指定 構成定義情報の設定
アクセス回線速度 64kbit/s〜6Mbit/s 6Mbit/s以下の速度※1 物理インタフェースの種別がV.24/V.35/X.21(serial)の場合は,設定は不要。
高速デジタル回線の場合は,timeslotコマンドで設定します。詳細はマニュアル「構成定義コマンドレファレンス Vol.1」を参照してください。
PVC状態確認手順(LMI)のプロトコル規格 ITU-T Q.933(またはTTC JT-Q933)ANNEX A 「ITU-T Q.933」,「ANSI TI.617aANNEX D」,「なし」の3種類から任意に選択します。 デフォルト動作のため,設定は不要。明示的に設定する場合は,frame-relayコマンドのlocal_managementオプションでq933を指定します。
ANSI T1.617a ANNEX D frame-relayコマンドのlocal_managementオプションでansiを指定します。
フレームリレーフォーラム4社仕様(FRF.1.1)
なし frame-relayコマンドのlocal_managementオプションでnoを指定します。
PVC状態確認手順(LMI)のプロトコル動作 端末(DTE) 端末(DTE),網(DCE),双方向の3種類から任意に選択します。 デフォルト動作のため,設定は不要。明示的に設定する場合は,frame-relayコマンドのpoll_directionオプションでdteを指定します。 最も一般的に使用されます。
網(DCE) frame-relayコマンドのpoll_directionオプションでdceを指定します。 公衆フレームリレー網への加入では,一般には使用しません。
双方向 frame-relayコマンドのpoll_directionオプションでbothを指定します。 本装置では,メンテナンス作業などでPVCの運用が停止しているとき,該当するPVCの停止中状態を,双方向手順によって網へ通知します。これによって接続相手のルータは経路変更など適切なアクションをとることができます。※2
PVC状態確認手順(LMI)のプロトコルパラメータ N391 1〜255(回) 「6」 特に設定なし。 本装置では6固定。
N392 1〜10(回) 3 特に設定なし。 本装置では3固定。
N393 1〜10(回) 4 特に設定なし。 本装置では4固定。
T391 5〜30(秒) 10 特に設定なし。 本装置では10固定。
T392 5〜30(秒) 15 特に設定なし。 本装置では15固定。
PVC状態確認手順(LMI)の非同期単一PVC状態通知オプション サポート サポート,非サポートのどちらかを選択します。 特に設定なし。 PVC状態確認手順のプロトコル動作で「端末(DTE)」または「双方向」を行うときは,本装置は非同期単一PVC状態通知を常に受信できます。
非サポート 特に設定なし。
CLLMメッセージ サポート サポート,非サポートのどちらかを選択します。 frame-relayコマンドのcllm_sustainオプションで,受信監視時間を指定します。指定値は網がCLLMを周期的に送出する時間間隔と一致させます。 CLLMは輻輳レベルの表示コードについて,プロトコル規定が明確でなく,使用時に注意が必要です。本装置では,日本電信電話株式会社のスーパーリレーFRに照応した表示コードを採用しています。
非サポート デフォルト動作のため,設定は不要。明示的に設定する場合は,frame-relayコマンドのcllm_sustainオプションでnoを指定します。
DLCI(番号) 16〜991 16〜991の範囲で指定します。 16〜991の値を使用できます。
DLCI(番号)は該当するDLCIのDLCI情報を設定するときに指定します。
同一のフレームリレー回線内でDLCI(番号)が重複しないように指定します。
CIR 0kbit/s〜3Mbit/s アクセス回線速度以下の値を指定します。 特に指定しないで接続できます。また,dlciコマンドのcirオプションで加入条件のCIRを指定することで,送信データバッファが適正なサイズに調整されます。 本装置で輻輳検出時にルータから網への送出レートを規制する場合は,dlciコマンドのcongestion_managementオプションを指定します。
アドレス長 2オクテット※3 特に設定なし。 本装置は2オクテット固定。
最大情報フィールド長 網によって固定(1600〜4500オクテット) frame-relayコマンドおよびdlciコマンドのmax_packet_sizeオプション指定を,網の最大情報フィールド長以下にします。

(凡例) −:該当しない

注※1 本装置での接続時に指定できる値は,「解説書 Vol.1 5.1 物理インタフェース」を参照してください。

注※2 PVC状態確認手順の「プロトコル動作」が「双方向」,および網がルータからの非同期通知を受信できる場合は,frame-relayコマンドのprovide_single_pvc_statusオプションを指定することで,ルータから網へのPVC状態通知を速やかに行うことができます。

注※3 ITU-T Q922では3,4オクテット長の拡張アドレス形式が規定されていますが,一般には2オクテット形式を使用します。


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