解説書 Vol.2

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9.4.1 他機種との接続

本装置と他機器をIPルーティングで接続する場合について説明します。

<この項の構成>
(1) ポイント−ポイント型回線のインタフェースアドレス
(2) フレームリレー/ATM上でRIP-1を使用する場合の設定
(3) フレームリレー/ATM上でRIP-2を使用する場合の設定
(4) フレームリレー/ATM上でOSPFを使用する場合の注意事項
(5) ポイント−ポイント回線上でRIP-1を使用する場合の設定
(6) ポイント−ポイント回線上でOSPFを使用する場合の設定
(7) OSPFを使用するときの注意事項
(8) BGP-4を使用するときの注意事項
(9) RFC1583に準拠していない装置とOSPFで接続するときの注意事項

(1) ポイント−ポイント型回線のインタフェースアドレス

本装置はポイント−ポイント型回線(ブロードキャスト型で定義されたATMやフレームリレー以外のWAN回線)の経路情報(直結経路)を二つのホスト経路として扱います。したがって,本装置だけで構成されたネットワークでは,ポイント−ポイント型の回線にインタフェースアドレスを割り当てることができます。ほかの機器間とでは使用しないでください。

ポイント−ポイント型の回線に割り当てられるインタフェースアドレスを次に示します。詳細は「解説書 Vol.1 10.2 ネットワーク設計の考え方」を参照してください。

(2) フレームリレー/ATM上でRIP-1を使用する場合の設定

本装置では構成定義情報で設定すれば,フレームリレー/ATM・インタフェースをポイント−ポイント型インタフェース,またはブロードキャスト型インタフェースとして取り扱うことができます。デフォルトではブロードキャスト型となっています。

本装置をフレームリレー/ATM経由で接続する場合は,本装置のフレームリレー/ATM・インタフェースの接続形態をデフォルトのブロードキャスト型にして,ポイント−ポイント型の定義はしないでください。

本装置以外と接続する場合には,接続する機器の仕様を確認してください。

(3) フレームリレー/ATM上でRIP-2を使用する場合の設定

RIP-2はネットワーク負荷の軽減のため,ブロードキャスト型インタフェースではマルチキャストアドレスによってルーティング・パケットを送信します。

本装置以外と接続する場合には,接続する機器の仕様を確認してください。

(4) フレームリレー/ATM上でOSPFを使用する場合の注意事項

OSPFはネットワーク負荷の軽減のため,ブロードキャスト型インタフェースではマルチキャストアドレスによってルーティング・パケットを送信します。

本装置以外と接続する場合には,接続する機器の仕様を確認してください。

(5) ポイント−ポイント回線上でRIP-1を使用する場合の設定

本装置ではポイント−ポイント回線上にRIPパケットを送信する場合,送信先アドレスをユニキャストアドレス(相手装置のインタフェースアドレス)で送信します。また,ポイント−ポイント回線上からRIPパケットを受信する場合,送信先アドレスがユニキャスト・アドレス(自装置のインタフェースアドレス),または制限付きブロードキャストアドレス(すべて1のアドレス)のパケットを受け入れます。

Cisco社製ルータでは「ip broadcast-address」の設定によって,RIPパケットの送信先アドレスが異なります。本装置とCisco社製ルータを接続する場合は,「ip broadcast-address」を設定しないでください。

(6) ポイント−ポイント回線上でOSPFを使用する場合の設定

本装置ではポイント−ポイント回線上でOSPFを動作させた場合,HelloIntervalのデフォルト値は10秒,Routerdeadintervalのデフォルト値は40秒となっています。

本装置と他装置をポイント−ポイント回線で接続する場合には,接続する他装置の仕様を確認の上,両ルータ間でHelloInterval値およびRouterdeadinterval値を合わせてください。

(7) OSPFを使用するときの注意事項

(8) BGP-4を使用するときの注意事項

(9) RFC1583に準拠していない装置とOSPFで接続するときの注意事項

本装置と本装置以外の装置とで,同じ宛先のAS外経路またはエリア間経路を,RFC1583に準拠していない装置に広告するネットワーク構成にしないでください。

これは,OSPFのAS外経路情報とエリア間経路情報の経路情報識別子(LSID)フィールドの値は,RFC1247の規格とRFC1583以降の規格で異なるためです。

RFC1247では,宛先アドレスを経路情報識別子として使用します。一方,RFC1583以降(本装置が該当)では,宛先アドレス以外の値を経路情報識別子として使用する場合があります(仕様は装置によって異なる)。このため,同一宛先の経路情報でも本装置とそのほかの装置が異なる経路情報識別子を使用することがあります。本装置同士では,同一宛先の経路情報の経路情報識別子は必ず同じ値になります。

RFC1583に準拠していない装置では,同じ宛先の経路情報を異なる経路情報識別子で学習した場合,最短経路を選択しないか,または経路を学習しません。なお,RFC1583以降の規格に準拠している装置では,正しく経路を選択します。

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