解説書 Vol.2
- <この項の構成>
- (1) Cisco社製ルータとのPPP接続
- (2) フレームリレー網接続
- (3) ATM接続でのスパニングツリーの使用
- (4) Group化されたインタフェース
- (5) ISDN接続
(1) Cisco社製ルータとのPPP接続
Cisco社製ルータと本装置をPPP接続した回線上でブリッジを転送する場合,PPP回線のMTU長が1516バイトを超えるようにCisco社製ルータのMTU長を調整してください。
(2) フレームリレー網接続
(a) インタフェースの定義
フレームリレーでのブリッジインタフェースの設定は1DLCIにIPインタフェースが定義されているところにブリッジインタフェースが定義できます。
この場合,IPインタフェースはPoint-To-Point型およびブロード型のどちらかを設定できます。例えば,相手装置がブロード型だけをサポートしている場合は,1DLCI-1インタフェースであってもブロード型で定義してください。
なお,タイムスロットやグループ化したインタフェースにブリッジインタフェースを定義できません。
(b) ネットワーク構成
フレームリレーでのブリッジ接続を次の図に示します。ブリッジのフレーム中継は,設定されたインタフェース間でフレームを中継します。
図4-13 フレームリレーでのブリッジ接続
パーシャルメッシュやフルメッシュで構築されたネットワークで後からインタフェースにブリッジを設定する場合,複数DLCIを1インタフェースとしている個所は1DLCIごとにインタフェースを分ける必要があります。逆にブリッジインタフェースを設定する予定の場合はあらかじめ1DLCI-1インタフェースのネットワークを構築するようにしてください。
(3) ATM接続でのスパニングツリーの使用
ATMを使用してブリッジ接続をする場合,本装置はRFC1483で規定されているBPDUフォーマットだけをサポートしています。本装置がサポートしているBPDUフレームフォーマットを次の図に示します。
図4-14 本装置がサポートしているBPDUフレームフォーマット
このフォーマット以外でBPDUを送受信動作する装置との接続では,該当する接続ポートはそれぞれの装置でスパニングツリーを動作させないので,明示的にループ構成にならないようにシステムを構成して運用してください。
規格外のフォーマット(PIDに0x00-01や0x00-07を設定しMACヘッダを付随しているもの)を使用している装置とATMブリッジ接続した場合は,正しくスパンニングツリーデータをやり取りできないので注意してください。
(4) Group化されたインタフェース
複数VCをGroup化したインタフェースにブリッジインタフェースを設定した場合,BPDUまたは学習されていない中継フレームは配下の全VCにブロードキャストされます。既存のGroupインタフェースにブリッジインタフェースを追加するような場合,もしGroup配下にip以外は使用しないVCが存在するとむだなトラフィックを流すことになるので注意してください。
むだなトラフィック流出を防ぐためには,ブリッジを使用するVCと,ipだけを使用するVCにGroupを分割し,別々にインタフェースを設定することをお勧めします。さらに,ipxが混在した場合も同様です。
(5) ISDN接続
ISDNインタフェースへのブリッジ設定は,1PeerにIPインタフェースが定義されている個所だけにブリッジインタフェースを設定できます。この場合,IPインタフェースはポイント−ポイント型になります。なお,Peerをグループ化したインタフェースにブリッジインタフェースは定義できません。
また,ISDNインタフェース上ではスパニングツリーを動作させることはできないので,インタフェースはyesまたはnoのどちらかを設定できます。ネットワーク構築する場合は,明示的にループ構成とならないように注意してください。
Copyright (c)2005 ALAXALA Networks Corporation. All rights reserved.